【感想・ネタバレ】サブスクリプション2.0 衣食住すべてを飲み込む最新ビジネスモデルのレビュー

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Posted by ブクログ

201912/

ラクサスは顧客目線を貫く一方で、クレーマーやバッグの使い方が荒い顧客には厳しい措置を取る。例えば、クレームを受けた担当者が、「相手の言葉遣いが汚い」と判断した場合には一発で利用停止処分となる。また、バッグを貸し出す前に写真を撮影しておき、返却時にも撮影する。この写真をAIが分析して傷や汚れなどが多く、使い方が荒いと判断した場合もレッドカードを突きつける。
なぜ、そこまで厳しく対応するのか。それも顧客目線を大切にしているからだ。実は児玉氏はサービスを開始する直前まで、ラクサスの月額料金を2万9800円に設定していた。クレーム対応やバッグの修繕費などを織り込んでいたからだ。だが、過去に展開した事業の経験から、マナーの悪い顧客は全体の1%しかいないことが分かっていた。「その1%のために、他の99%の優良な顧客が割を食うのはおかしい」。児玉氏はそう考えた。
そこで、そうしたマナーの悪い顧客は客ではないと割り切り、サービスを利用させないことを決めた。従業員もクレーマーに延々と対応する必要がなくなり、労働環境も改善する。対応にかけるコストを加味する必要もなくなり、安価にサービスを提供できる。これにより月額6800円という料金が実現可能となった。
ちなみに、サービスの利用停止を言い渡された顧客の9割は謝罪して、サービスの継続利用を申し出るという。一度謝罪した顧客は、一転して優良顧客になる。自信のあるビジネスモデルだからこそ、優良顧客だけが残る仕組みづくりを実現できている。/

サービス開発のヒントとなるのは定量的なデータよりも、定性的な意見がきっかけとなることが多い。
ポイントは「熱狂度」です。10人に1人でも、そのサービスがないと生きていけないというぐらい、熱狂的な顧客が作れるサービスであることがまず重要。そういう顧客がいれば、今度はその顧客と同じ属性の人が市場に何人ぐらいいるかをアンケートなどを実施して推測します。こうして市場規模を算定して、そのサービスの成長性を見極めます。
定性的な意見を重視する理由は、モノのサブスクはマスを狙うのではなく、社会架台の解決につながるサービス作りを心掛けるべきだと考えているからです。それが結果的にマスになることもある。/

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2020年01月06日

Posted by ブクログ

音楽や動画のようなデジタルデータからビールサーバ(キリンのホームタップ)や金の蔵のプレミアム飲み放題定期券のような食に関わる分野まで様々なサブスクリプションモデルがあることがわかった。黒字にすることはなかなか難しいけど、一度大きな顧客層を作ってしまえば安定的な収益が見込めるサブスクリプション。顧客に長く継続してもらう仕組みや価値の提供が非常に大事だと感じた。

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2019年06月23日

Posted by ブクログ

モノのサプスク事例が適度に深掘りされていた。
デジタルのサプスクをお求めの方はお勧めしない。

パナソニックは将来の大局をも考えていて流石だと感じた。

失敗例が記載されているのも良い。

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2020年04月28日

Posted by ブクログ

事例紹介集。どんなサブスクがあるのか手っ取り早く知りたい個人向け。
ファッションやビールのサブスクは使ってみたい。

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2020年02月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

定期購入自体は、確かに目新しいサービスではない。
牛乳や雑誌なども謂わばサブスクである。
この本曰く、サブスクリプション2.0の目新しさと可能性は
非常に面白いと思っている。

自分自身がサブスクに注目し始めたのは、この本の中にも書かれている
airClosetの登場がきっかけだった。
定期的に届いてそれを消費する、定額内でデジタルコンテンツが使い放題
というのはよくあったし利用もしていた。
しかし、所有ではなく使用して返却し、また使うという方法が
非常に新しいと感じたのだ。
様々な成功事例だけでなく、撤退した事例なども書かれており
衣食住から始まり項目ごとに種々のサブスクが掲載されている。
サービス開始に至るまで、またはサービス中のエピソードなども
載っていて面白く勉強にもなる。
時代が変わり、あるいは戻ったとも言えると思うが
シェアリングエコノミーという言葉が使われるようになり
人々は忙しく、手間を省いて自動で届けてくれるサービスは
それだけで利便性がある。
かつ、必要なものを必要なときだけ使えるのは
コスト的にもエコロジー的にもメリットがある。
ラクサスのサービスも、使用したことはないが
検討したことがありよく知っている。
マナーの悪い1%のために99%の優良顧客が割を食うのはおかしい
という考えの元に、『顧客』だけを相手にする方針が潔い。
そのお蔭でコストカットもできているそうだし、
クレーマーや扱いが荒い人は利用停止処分にするという
強気に見えるやり方をしても、9割は謝罪して継続利用する
というのが非常に興味深い。
甘やかしても付け上がるだけなのだ。
昨今くだらないクレームにすぐ謝罪してしまう傾向も見られるが
自信を持って良いサービスを提供しているなら
これくらい強気で良いと思う。



レナウンの着ルダケというサービスも面白い。
成程と思ったのが、
男性はズボンなど肌に直接当たる洋服の共有に不快感を示しがち
という点だ。
女性の方がそこは割り切ってその分沢山の種類を試したいのかもしれない。
こういったポイントに気づいてサービスを修正していけるのも
データを集めやすいサブスクならではだ。
そうした顧客の声に対して、ほぼセミオーダーで採寸までして、
スーツは他の人には貸し出さず保管。
翌年の同じシーズンに利用してもらうというのは驚いた。
2年ごとに新品に変えるというし、元が取れるのかと心配になるが、
解約されたら状態の良いものは中古販売に回るルートも
きちんと整えてあるところが素晴らしい。

スーツを購入して手元に置いておきたい、
お洒落で金銭的にも余裕のある人との棲み分けもできていて
既存事業とバッティングしないというのも良い。
交換し放題ではなく半期に一度に決めてあるのも英断だ。
折角セミーオーダー気に入ったら買取可能というのも確かに魅力だ。
KARITOKEのサービスが凄いのは、
借りたいものがないのに月額料金が発生すると満足度が下がるから
借りない月は月額料金がかからないという
サブスクには珍しい設定なところ。
蓋を開けてみたら高いプランが人気だったというのも面白い。 
キリンのホームタップが、
きちんと使えと顧客にアナウンスするのではなく 
サーバーの再設計に一年かけたという気合の入り様には感心した。
消費が追いつかないと単に高単価なビールが
毎月送られてくるだけのサービスという印象になるというのは
全くそのとおりだ。KARITOKEやラクサスの項にもあったが
欲しい物が見つからない、すぐに探せないなど
満足度が下がっているのにお金がかかるタイミングで
解約しようと思い立つことが多いだろう。
長期休暇に追加注文してサーバーごと実家に持って帰る人もいるという
コミュニケーションの活性化にも役立っているというのも良いし
そうした利用シーンを顧客に提案することで
継続して契約してもらえるようにするというのも納得だった。
パナソニックのThe Roastが、ハードウェアだけでは駄目と考え
焙煎機とコーヒー豆のサブスクを始めたというのも
大企業なのにすごいなとも、だからこそできるのだなとも思った。
生豆と焙煎で珈琲の味は9割決まるから、抽出だけ頑張っても駄目。
本当に美味しい珈琲を飲んでもらうには豆から提供する。
サブスクの継続率は8割と高いが10万円のイニシャルコストが高い
というのも一般家庭からしたら少々悩む価格設定だ。
そこで無理をして価格を下げるというのではなく
25万円のエキスパートサービスを始めたという発想が良い。
アプリで自分好みの焙煎プロファイルを作成できるようにしたら
プロに売れた。何故なら価値が分かるプロには破格の値段だから。
それでなくとも
個人で払う10万円は高く感じても、店舗や企業で払う25万円は
共用範囲内だろう。
OISIXは自分も利用している。
オススメの商品を勝手に届けてくれるシステムだが
自分の場合は常にカスタマイズしている。
そうでなければ自分には不要のものが届いてしまうこともあるからで、
事前にこのカスタマイズをしない利用者は解約しやすい
といのはさもありなんと思う。
ホームタップと同じで、消費が追いつかない高単価な商品が
毎月送られてくるだけの印象になってしまうだろうから
注文の締め切りが近いが大丈夫課というアラートを頻繁に出すことで
カスタマイズ忘れ、ひいては解約を防いでいるのだ。
満足いく商品が届く、安全、美味しい、という熱狂があれば
人はそのサービスを当たり前に継続して使用するだろう。
ADDressが空き家問題にもアプローチできて、
常連の来訪者がいることが地域の活性にも繋がるというのが良い。
パーソナライズドシャンプーが追い込まれたときに
顧客からの再開を待ち望む声が励みになったというのは感動する。

多くのサービスで従来持ちにくかった顧客との接点、
クレーム以外の意見がもらえるというのは
B to C と言えど人と人との関係なのだから
互いのために良いことだろうと思うし
逆に意見を汲み上げられないサービスは低迷していくだろう。

メルスプランの項目では、通常使用だと
コンタクトが勿体ないからもう少し使おうと素人判断で
使用期限をオーバーして健康被害を起こしていたが
三ヶ月後に三ヶ月分のレンズが届くことで使用期間を守るという
モチベ、コンプラが働きやすく、検診の習慣もつきやすいというのが
興味深かった。
コンタクト体験と共に、目の安心と安全を提供できる。
その利点から眼科医も推奨してそれが追い風になる。
全員が得をする構図は続きやすい。
車関連のサービスも、モビリティカンパニーを目指したり
EVを伝える為の費用として割り切るというあり方も
ある意味新しい宣伝・広告費用と考えられる。
ボルボのサービスが、新車納入までに時間がかかり
それが顧客流出の機会になることを防ぐ為にできたというのも
面白い発想だと感じた。
正にチャンスをピンチにした例であり、
顧客が不満を覚えるタイミングに新車を試せるという
顧客満足を与える機会に変えた。
逆に日本酒のサブスクは、自分にあった日本酒を探せない顧客が
非常に満足しており、日本酒の良さを伝えるという目的も達成できていながら
サブスクを利用することで日本酒を知り自分で選べる自信がついて
顧客がサービスから卒業していってしまうというのが
サブスクの難しさを感じる。

ただそうした失敗例だとしても、データを収集できるし
可能であればサービス内容を細かくアップデートしていけるというのは
サブスクの良いところでもあるだろう。

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2020年02月07日

Posted by ブクログ

さまざまなサブスクリプションサービスについて、情報量が多く、事例が豊富であるため、勉強になる。サブスクリプションに限らず自身のマーケティング施策に活かせる学びも多い。

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2019年12月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

サブスクってどうやって利益上げてるんだろう?て思っていたけれど、大事なのは顧客至上主義を突き詰めること。
顧客のニーズにサービスをフィットさせ続けること。アイディアだけじゃないんだな。

良いと思った例

ラクサス
クレーマーは一発退場→退場になった顧客の9割は謝罪してサービスの継続利用を申し出て優良顧客になる!

KARITOKE
ユーザーの時計を貸し出すKASHITOKE

YourNaul
利用者の自作デザインをほかの利用者も注文できる仕組み

ADDress
空き家問題、地方活性化に期待!

BODY ARCHI
定額制エステジム、単純に気になる!
松竹梅、あえて竹を選ばせるための梅。ビジターコースが結果的に月額会員を増やす。

失敗例
SAKELIFE
日本酒の選び方がわかって卒業していく…

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2019年12月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

サブスク≠月額制
・一番大切なのはLTV(顧客生涯価値)
・利用状況データから最適プランを提案して長期の関係を構築するビジネスモデル変革

サブスクリプションの本質
カスタマー視点メリット:事前に決める必要がない
カスタマー視点デメリット:約束しなければならない
ビジネス視点メリット:継続的な収益
ビジネス視点デメリット:難しい料金設定

AOKIの失敗、4つの想定外
・ターゲットが20~30代だったのに実際は40代で既存事業とカニバる
・商品構成の難しさ
・運用コスト押さえきれず
・利用継続率の試算

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2019年09月21日

Posted by ブクログ

◯返却義務をなくし、選ぶ苦しみから解放する。ラクサスはそんなサービスを目指した。(24p)

◯サブスクで重要なのは「購入」を超えた価値を提供することです。(98p)

◯事業を運営する立場の担当者やビジネスリーダーが、自らカスタマーとして利用し検証する、というプロセスを作ることをお勧めします。(251p)

★成功例だけでなく、失敗例も紹介する。最後に紣川 謙氏による特別講座がある。

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2019年08月14日

Posted by ブクログ

★本書を読んで思ったこと
・日常生活の「衣食住」にサブスクポイントがないか観察し、考えることが大切。
・ 「人生100年時代」をテーマにし、そこから物を所有することや、古い価値観に

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2022年10月10日

Posted by ブクログ

世の中にこんなにもニッチなサブスクがあったとは。腕時計のサブスクは高級時計付けてみたい思いがあるビジネスマンとかには受けるサービスですね。

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2020年12月29日

Posted by ブクログ

■サブスク2.0の成功失敗 ここから先の話がこれ→■衝撃の一文 細かいアップデートこそ利点■どうゆうことなのか?^ ^

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2020年11月02日

Posted by ブクログ

2019年発刊当時における最新のサブスクリプションを紹介しながら、失敗したサブスクリプションの要因分析まで記されている。

この界隈の浮き沈みは激しいと思うので、それぞれの事業の今は正直怪しいものもたくさんあるとは思うが、目の付け所や価格設定、システムなどは勉強になった。また、失敗の事例の中にあったカミソリに関しては、他所の国でうまくいったからといって自国でうまくいくとは限らない、という訓戒になったのではないかと思う。

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2020年07月01日

Posted by ブクログ

サブスクリプションサービスの現状を紹介した本。
取材によりわかった成功要因を掲載している。
失敗事例も紹介している。
2019年に出版された本なので今でも成功していると言えるかはわからない。
サブスクリプションの現状を広く浅く知るにはよい本。

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2020年06月28日

Posted by ブクログ

一定期間の利用に対して代金を支払う方式に、メーカー本体が参入し、シェア(売り切りではなく使いまわし)が加わり、利用者の趣味嗜好を個別選択可能になった。企業側には、安定的収入・顧客との関係深化のメリット。フィードバックにより常にサービスを改善することが事業のポイント。

知らなかったサービスも多数紹介されていました。使う側の考え方もこれからだんだん変わっていくのでしょうね。

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2020年03月02日

Posted by ブクログ

世の中で展開されるサブスクリプションビジネスをザックリと把握出来る。サブスクリプションモデルのポイントははじめと終わりにまとめてあり、基礎的な知識は身につく。LTV(顧客生涯価値)とCPA(顧客獲得単価)、マーケティング総費用によるKPI設定は分かりやすくまとめられており即活用可能。

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2020年01月25日

Posted by ブクログ

昨今話題のサブスク。
複数社の事例を紹介する中で、成功に必要なポイントが学べる内容。
個人的にも知らないものも多く大変面白く読むことができた。
価格以上の価値提供の必要性、難しいと思うが、実現を目指す価値も大きそうなビジネス。

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2020年01月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

◾︎デジタル商材
顧客とのタッチポイントが少なく、サービスとアフターフォローの質がモノを言う

◾︎実際に触れられるモノ
顧客とのタッチングポイントが多く、サービスそのものだけでなく、特にロジスティクスが課題となることが多い

◾︎資本力による市場の囲い込み
サービスに設備投資を大きく伴う場合、資本力のある企業が一気に投資を行い囲い込む可能性がある

◾︎サブスクのメリット
・継続的な収益源
・顧客情報の収集

◾︎サブスクのデメリット
・価格設定が難しい
・新事業とする時、既存事業と食い合う可能性
→明確や位置付けが必要「既存事業とのシナジー効果」「完全なシフト」等

◾︎マーケティングの重要性
一般的な継続率から一顧客から得られる売上を試算し、それを超えない範囲で最大の効果を発揮するマーケティング(集客・リード作り)

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2019年12月07日

Posted by ブクログ

ここに挙げられてる老舗?サブスク、メルスプランに始まり、所有願望の低い私自身はユーザー目線でふむふむと読んでしまった。これを自分の仕事に当てはめると。。まだいいアイデアは浮かんでこないな。

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2019年10月29日

Posted by ブクログ

サブスクリプション、要するに定額料金サービスについてのビジネス本。
定額料金サービスって色々あるんだね。HuluやNetflixなどの動画配信サービスから、洋服・スーツ・時計・メガネ・お酒・家具・シャンプー・コンタクトレンズ。
自分に合うサービスが見つかれば、便利・・なのかな?
便利さよりも、楽しさやワクワク、購入して気に入らなかった場合のリスクヘッジが目的な感じがする。

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2019年07月27日

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