小川一水のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人気SF作家による海洋SF的な作品の新装版。
海洋SFって言えば自ずと想像するのはやはり
未知なる生物との邂逅、そしてトラブル、それを
乗り越える人類って構図だよね、うん。
殆ど記憶が薄れてしまっていますが昔に読んだ
梅原克文さんの傑作「ソリトンの悪魔」を思い出します。
やはり今作もその期待を外さない内容でニュークと
名付けられる未知なる巨大な海洋生物が現れ、タンカーなどの
巨大船を襲撃していく...というストーリーですが、そのニュークに
対峙する面子は民間の資源探索を行うスタッフ達。
ハードな軍用用語や名称、呼称が飛び交う、割と本格的なゴツさと
その登場人物達はライトノベルのような軽妙なキ -
Posted by ブクログ
氏の本を読むのは久しぶりですが、ずいぶんと文体が軽くなった印象を受けました。
元々重い話を書く人ではありませんでしたが、今まで以上に軽い感じ。
短編で求めるのは酷だと理解しつつも、個人的には第六大陸ぐらいのを求めていたのでガッカリというよりは肩透かしをくらった気分。
そういう意味では短編としての奥行きの浅さが(あくまでも私にとっては)悪い意味で出てしまったのかもしれません。
■都市彗星のサエ
巻末の解説でボーイミーツガールと書かれていますが、正しくはガールミーツボーイな話。
小川氏らしい、スケールの大きな話をちまちま進めていって最後のカタルシスにつなげる話。
結末も氏のテイスト満載のオプティ -
Posted by ブクログ
ネタバレ未知なるETの攻撃により地球は壊滅し、人類が海王星を拠点として抵抗を続けている未来。メッセンジャーと呼ばれる強化された人間の身体を持つ知性体達は、人類を救うため時間遡行して敵戦闘機械群を地球にて迎え撃つ。だがしかし、ETも更に時間を遡り執拗なまでに人類を追い詰める。人類の生存を賭けて過去へ過去へと後退していく戦線。ついに最終的な決戦の舞台は古代へ移り、メッセンジャーOと時間戦略知性体カッティは女王卑弥呼と出会う。
正体と目的が分からないETっていうのは、SF的に熱いね。それに「未来からの増援がない」=「人類に未来が無い」と言う残酷な事実に思わず息を詰めてストーリーを見守ってしまう。
多少の