小川一水のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ未知なるETの攻撃により地球は壊滅し、人類が海王星を拠点として抵抗を続けている未来。メッセンジャーと呼ばれる強化された人間の身体を持つ知性体達は、人類を救うため時間遡行して敵戦闘機械群を地球にて迎え撃つ。だがしかし、ETも更に時間を遡り執拗なまでに人類を追い詰める。人類の生存を賭けて過去へ過去へと後退していく戦線。ついに最終的な決戦の舞台は古代へ移り、メッセンジャーOと時間戦略知性体カッティは女王卑弥呼と出会う。
正体と目的が分からないETっていうのは、SF的に熱いね。それに「未来からの増援がない」=「人類に未来が無い」と言う残酷な事実に思わず息を詰めてストーリーを見守ってしまう。
多少のご都合主義を気にさせず、骨太のSFバックボーンをラノベっぽい切り口で魅せる、読みやすい作品だった。 -
Posted by ブクログ
あらすじにもある通り、全五篇の短編集。
「フリーランチの時代」は地球外生命体の手によって、人類が不老不死を取得する話。「Live me,ME」は事故で脳死一歩手前までいった少女が機械に自分を移す話。「SlowLife in Starship」は個人用宇宙船乗りの話。「千歳の坂も」は医療の飛躍的な進歩で寿命がなくなった世界の話。「アルワラの潮の音」は時砂の王からのスピンオフ。
内容は異なりますが、すべて不老もしくは不死を様々なテーマとアプローチによって描いています。
個人的に一番面白かったのが「アルワラの潮の音」。
作者らしい話だと感じたのは「SlowLife in Starship」。無機質なハウスキーパー型のミヨがとても人間臭いのが面白い。長編も読んでみたいけど、短編だからこそうまくまとまっているんだろうなぁ、と思いました。
一番印象に残ったのは表題の「フリーランチの時代」
アーサー・C・クラークの幼年期の終わりを別のアプローチから実現させたのがこの短編。ようは、宇宙人と出会って、人類は新しいステップに進むのですよ、的な。ただクラークの幼年期の終わりが、滅び行く人類という種の、一種の悲哀があるのにたいし、本短編はどこまでも軽やか。
気になるのは、火星にいた地球外生命体は「人」という存在に興味があって接触してきたのに、人に不老不死を与えてしまってはそれが変容するんじゃないのかなー、ということ。それとも、その程度は些事だって言うことなのか。うーん。