小川一水のレビュー一覧

  • フリーランチの時代

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    良くも悪くもまさにSF小説。
    こんな設定を良く考え付くなーと思いつつ、なんというか、この本全体に対してある感情を抱く。

    それは、人間はあくまで「容器」に過ぎない、という点。

    幸か不幸か、この作品に登場する主人公たちは、ある事故的なものにより、人間以外への存在へと姿を変えていく。
    その共通する姿とは、肉体的な死から逃れた形となっている。
    食べ物をとらないと動けない、病気もする、大きな怪我をすれば死んでしまう。
    そして未来が不定である以上、これらは常に付きまとう問題である。
    (もちろん、それあるゆえに人はその日その日を生きていこうとする、という解釈もあるのだが)

    思うに、作者はこの問題こそが、人間の可能性を閉じてしまう原因であり、人間の形のままとどまることが、人間の存在意義を狭めてしまう、と捉えているのではないか。

    それでもなお、これら異質の存在に生まれ変わった主人公たちが、人間の形のまま存在し続けるという点において、肉体から逃れたいと願いつつ、その肉体にとどまりたいという考えを汲み取ることが出来る。

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    2009年10月04日
  • 第六大陸2

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    センス・オブ・ワンダーの始まりって,人間の根源的なエゴなのかもね.
    それってすっごい素敵なことだと思う.

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    2009年10月04日
  • 第六大陸1

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    これはいいローファンタジー.
    地続きのSFっていうのかなあ.
    着想は突飛かもしれないけれど,そこに向かって現実から一歩ずつ組み立ててるから,違和感がない.

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    2009年10月04日
  • フリーランチの時代

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    小川一水さんの新刊でてる〜と購入しました。
    今回のお話は自分的にはちょっと…かな?

    短編集ということを失念していてなんとなく次の話に最初の話がつながっているのかと思い、途中まで読んでそんなはずはなかった、と気が付きました。迂闊。

    明るく楽しく、軽く。簡単に読めるのでちょっと出かけるときとか良いですね〜
    最後の時砂の王の世界観のお話がちょっと切なくて好きでした。

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    2009年10月07日
  • 復活の地3

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    最終巻。再びやってくる大地震を前に、人間は何ができるのかを問う力作。SF的要素も後半は増え、なかなかの読み応えでした。

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    2009年10月04日
  • 復活の地1

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    大地震で大打撃を受けた国の、政治的問題なども絡めた架空復興物語。悪役的立場の人間の論理もあり、勧善懲悪でないところがまたすばらしい。

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    2009年10月04日
  • 導きの星III 災いの空

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    小川一水が贈るハートフル・ファースト・コンタクト・SF。


    人類の進化の模倣を急速なスピードで成し遂げた「スワリス」。

    ありえないはずの核爆発も起こされて…!?


    監視員の辻本の過去、見え隠れする超地球知性体(O・T・I)の影など、緊迫の第三巻!!

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    2009年10月04日
  • ハイウイング・ストロール

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    少年の成長物語という点において、爽快なまでにジュブナイルなのだろう。
    私個人としては複葉機で機銃でドッグファイトなだけでおなかいっぱい満足してしまった(笑)

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    2009年10月04日
  • 老ヴォールの惑星

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    ネタバレ

    小川一水、初の短編集。
    四篇ともどれも趣きが異なっていて飽きが来ない。


    ギャルナフカの迷宮
    反社会的な政治犯として一枚の地図とともに地下迷宮に落とされた元教師テーオ。地下には人数分の水場ときのこみたいなものが生える餌場しかない。生き残るために水場と餌場の記されている地図の奪い合いが起こり、人々は疑心暗鬼になっていた。一部の人間は、食べ物を求める欲望を抑えきれずに、野蛮な生肉食いと化していた。テーオはこの無秩序な迷宮に、文明的な社会を作ることを決意した。

    閉鎖された厳しい環境下での生への渇望がナマナマしくてエグい。嫌いじゃないけど。


    老ヴォールの惑星
    巨大な海の惑星。その表面に生きる知的生物。体から光を発することにより、情報を種全体で共有することができる。多くの知識を溜め込んだ長老ヴォールは若者に、空の星のひとつに彼らの惑星サラーハに似た世界がある事を教えてその生を終える。サラーハに危機が迫ったとき、残された彼らは老ヴォールが発見した星を探し出そうとする。

    この本のなかではやっぱり表題作であるこの短編が好き。地球起源の生命とは根本から異なる知的生命体の不思議な生活様式の描写に惹かれる。


    幸せになる箱舟
    火星まで生活圏を広げた人類は、木星で地球外知性体によって作られた自動機械を発見した。ビーズと呼ばれるようになったそれは、木星の大気を採取し彼らの母星に向かって超高速で射出していた。このままでは木星の重量が変化し、近い未来太陽系の惑星の軌道がずれていってしまう。人類はビーズを作り出した知性体クインビーと交渉するため、専門家達を特使として送り込んだ。危険と困難を極めると思われたそのミッションは、予想に反してとんとん拍子にことが運び、うまく行き過ぎることに疑問を抱いた時・・・。

    人類を危機に追い込む地球外生命体による太陽系への干渉+人間の望んだ夢を見せてくれる未知の星。辛めに言うと、既出のアイディアを二つくっつけただけかも。


    漂った男
    未開の惑星の偵察任務中、タテルマの乗った機は墜落。海しかない巨大な惑星パラーザで漂流してしまった。救助を要請したが、広大な面積のため惑星のどこを漂っているのか特定できず、発見は絶望的だった。栄養価の高い海の水と空間距離に影響されないU(アルティメイト)フォンを命綱に、タテルマは漂流し続ける。

    ほとんど何も起こらないことがポイントのストーリー。x年も独りぼっちで海を漂うなんて気の遠くなるような話だ。

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    2023年03月08日
  • 復活の地3

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    震災復興SF最終巻。一応の主人公であったセイオとスミルを軸としつつも、やはり真の主人公はそこに生きている全ての人たち。現実ではこうはいかないのでは、と思えるほどのご都合主義理想論な気もするが、やはりそういう世界があってほしい。

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    2009年10月04日
  • 復活の地1

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    震災復興SF。小川一水はやはり素晴らしい。1巻は一応の主人公セイオとスミルの馴れ初めを描きながら、震災の惨劇混乱を描いている。時代が変わっても、世界が変わっても、きっと人間はそんなに変わらない。どんなときでも一生懸命生きてる人は輝いている、そういう作品。

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    2009年10月04日