藤原道長のレビュー一覧

  • 源氏物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    あまりに長く、また話の中心となっている人間模様が複雑なので、これまで全体像がわかるまで読み込めたことのなかった源氏物語だが、本書のおかげで大筋を掴むことができた。

    全体を構成する一つ一つの章についての要約があり、またその主要な場面を現代語役と原文とで併記するという体裁をとっている。現代語訳は原文の...続きを読む
  • 伊勢物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    学校の教員が卒論で伊勢物語をテーマにしていたため、作品に興味をもった。
    作者が巻末に述べた、『おしゃべりな行間』は読み手の想像力を掻き立てるものであったように感じた。最初は順序に沿って現代語訳→原文(同時に現代語訳も見る)と読んでいたけれど、途中から原文→現代語訳(同時に原文読む)のようにして自身の...続きを読む
  • 梁塵秘抄 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    梁塵秘抄から、代表的な歌を集めたアンソロジー。
    解説から、詞章の訳だけでなく、需要のされ方、歌い替えなどのパフォーマンスの様態などのことも知ることができる。

    恥ずかしながら、いくつかの有名なもの以外、この作品のついても、今様という芸能についても全く知らなかった。
    あの、舞へ舞へ蝸牛の歌。
    長年、ど...続きを読む
  • 和泉式部日記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    最近、平安時代の書記に興味があって、和泉式部日記を読んでみました。

    ここでは、周りからはなかなか認められない、すれ違いの多い切ない恋が描かれていましたが、お互いの熱い気持ちや、愛の深さが描かれていました。

    平安時代の恋愛ならではの、華やかな恋愛で私は

    p112からの敦道親王の和泉式部に対する和...続きを読む
  • 平家物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    ダイジェストとポイントで現代訳・原文と解説が紹介されている。さすがにダイジェストなので味気ない感じになってしまうので原作を読んでおいて思い出す用にちょうどいい。部分的に出てくる解説も知らなかったことを補完できた。二位が裏番長説は発見だったし、言われたら説得力が出てくるのは面白い。
  • 源氏物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    頻繁に誰が誰だか、今、誰の話なのかがわからなくなるので買ったガイド本。帖毎のあらすじもあり、凄く助けられました。
  • 古今和歌集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    本シリーズの万葉集読んだので次は古今和歌集かなと。
    万葉集好きなのですが、古今和歌集もめちゃくちゃ好き〜〜!!!となりました。技巧を凝らした歌が多く、何言ってるのか分からないものも多いのですが、それがまた31文字でいくらでも表現できる自由さも感じました。

    そして国歌は古今和歌集から採られていると初...続きを読む
  • とりかへばや物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    ストーリー展開が面白く、源氏より読みやすい。
    男君よ、尚侍として出仕した途端に目覚めちゃって。入れ替わり後の色男ぶりは何なのかしら。それに比べて女君の苦悩の深さよ。
  • 伊勢物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    武蔵野の野焼きの煙に耐えかねての場面での和歌

    武蔵野はけふはな焼きそ 若草のつまもこもれり我もこもれり

    という和歌は

    春日野はけふはな焼きそ という和歌をが元となっているのだが、元が野焼きというは早春に火を焼き放つことの和歌であるのに対し、これは全く違う状況を作り出しているのがとても興味深く感...続きを読む
  • 蜻蛉日記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    蜻蛉日記

    古典では男女の仲という単語を「世」と表すが、それを痛感できるような話であった。
    道綱母にとっては兼家との関係は自分の人生そのものであり、辛いものとしても幸せなものとしても存在していたのだと思う。
    最後のシーンが特に印象的で
    '今年、いたう荒るることなくて、はだら雪、ふたたびばかりぞ降りつ...続きを読む
  • 堤中納言物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

    虫愛ずる姫君

    一部ご紹介します。
    ・虫愛ずる姫君「人々が『花よ蝶よ』とほめるのこそ、考えが浅く奇妙なことです。にんげんというものは、誠実さがあり、物の実態を探し求めてこそ、心掛けが素晴らしいというものです。」
    「人間というものは、何事につけても、良く見せようと取り繕うところがあるのはよろしくない。」
    「評判...続きを読む
  • 万葉集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    他人の作った和歌が読みたいなあ、、とふと思いまずは万葉集からでしょと手にとってみました。

    万葉集はますらをぶりと言われるだけあって、一首一首が力強く、はっきりとしていて、直接的で感情がダイレクトに伝わる気がする。
    悲しい歌は悲しく、恋しい歌は恋しく、1000年以上の時が経っても人が感情を動かされる...続きを読む
  • 万葉集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    「万葉集」は現存最古の歌集と言われている。二十巻。歌数は約4,540首。舒明天皇の時代(629年~641年)から天平宝字3年(759年)まで、約130年間の歌が収められている。700年から780年頃まで数次にわたる作業を経て、奈良時代末に現行の体裁が整ったという。
    本書はその中から約140首を選んで...続きを読む
  • 和泉式部日記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    和泉国に赴任していた夫と別れ、バツイチのプレイガール和泉式部。
    それとは釣り合わないほどの高貴な弾正宮為尊親王。
    本来ならば結ばれることない運命の二人だったが、弾正宮為尊親王は身分を考えず傍若無人の振る舞いをするほどに式部の魅力に惹かれた。
    しかし、弾正宮は亡くなってしまう。
    悲嘆に暮れる式部と、そ...続きを読む
  • 蜻蛉日記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    メンヘラとして心惹かれるものがあり読んでみました。
    藤原道綱母のはかない結婚生活をテーマにした日記文学。
    まず、現代語訳・原文・解説があり古文の勉強にもなるし、古文に詳しくなくても内容を理解できる。
    解説では和歌の縁語など書かれているため勉強になる。受験生の時に出会いたかった…。

    内容としては、自...続きを読む
  • おくのほそ道(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    「蚤虱馬の尿する枕もと」は尿前の関の句である。宿泊先は住居の中に馬屋があった。蚤や虱がいて、馬が枕元で放尿するとユーモラスに描いている。この宿泊地は山形県最上郡最上町の旧有路家住宅(封人の家)として観光名所になっている。
    「尿する」の読みは「バリする」説と「しとする」説が対立する。「バリ」は俗語であ...続きを読む
  • 徒然草 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    高校に入試問題などで読んだ(解いた)のが最後…問題として解くのではなく、随筆としてじっくり読めました。兼好法師の自然や世相に対する美意識と真理を貫いた人間観や教訓は確かな説得力をもってズドンと胸に落ちました。何度でも読み直したい一冊。
  • 万葉集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    元号が発表になる前の週、書店でどうしても気になって購入したのですが、なんと、万葉集から「令和」が決まるとは。単なる偶然ですが、なんだかうれしいです。
    万葉集の句は、素朴で力強くて、飾り気が少ないような気がします。肩ひじ張らずに、気楽に万葉時代の日本語のリズムに触れてみるのがいいと思いました。古今、新...続きを読む
  • 万葉集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    新元号「令和」の出典は万葉集からとのことだが、はて万葉集というものの存在は知っているがついぞ読んだことがないと気づく。

    せっかく興味を持ったものの万葉集に関する書籍は山のように出版されておりどうしたものかと悩んでいたところ、「ビギナーズ」の文字が躍る一冊を発見し手に取った次第である。

    丁寧な解説...続きを読む
  • 万葉集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    1300年前には歌しかなかったからなのか、心の有り様を言葉で表現することにおいては現代人よりも遥かに上手(うわて)です。いや、というよりも、気持ちを言葉にすることって、現代人にとっては遠ざかってしまったことのような気もします。

    風の様、土のにおい、草木花々の彩り香り、天気や月、星雲の形、誰かを想う...続きを読む