吉野源三郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
コペル君。本名は本田潤一。中学二年生。十五歳。
大きな銀行の重役だったお父さんが二年前に亡くなって、都内の邸宅から郊外に引っ越してきました。
叔父さん。コペル君のお母さんの弟。大学を出てからまだ間もない法学士。
ときどき、コペル君のうちを訪ねてきます。
本書は、
・ 学校での出来事、友だちとのつきあい、デパートの屋上から通りを眺めていて気づいたこと。多感な時期を送るコペル君の物語。
・ その話を聴いて叔父がコペル君に語る「ノート」
の二面で構成されます。
僕は小学生の時、毎朝少しずつ担任の先生が読んでくれたのを聞いたのが最初です。
マンガ化の報に接し、
「漫画 君たちはどう生きるか」(マガジンハウス2017/8)
「あ、この本は!」と思い、購入しました。
購入して初めて気づいたのは、この本が1937年に「日本小国民文庫」の一冊として最初に出版されたこと。軍国主義が浸透し、小学生が「小国民」と呼ばれ、教育が荒廃してゆく中、時勢の悪い影響から守りたいと山本有三を中心に編纂されたこと。
たぶん、先生から読み聴かされたのは、戦後ポプラ社から刊行されていた「ジュニア版吉野源三郎全集1 君たちはどう生きるか」(1967年4月15日刊)だと思います。
小学生の僕は、
コペル君がデーパートの屋上から繁華街を行く人を見下ろしていて、社会学上の大発見を再現してしまったり、
ナポレオンにあこがれる級友の姉に影響を受けてしまったり、
友だちとの約束を破ってしまったり。
はらはら、どきどき、
「僕も利発に成長したいものだなぁ。」なんぞと思った記憶があります。
まさか、戦前に書かれたものだなんて思いも寄りませんでした。
小学校を卒業して二十年目の今年。初めて自分で読んで愕然とするのは、「今の自分に、必要な教訓が多すぎる!」でした。僕たちの将来を思って、毎朝読んでくれた先生に申し訳なく思うとともに、せめて、再度この本に出会えたことを切っ掛けとして、著者がコペル君の精神的成長に託して語り伝えようとしたことを考えていきたい、と思ったのでした。
先日趣味の温泉に浸かっているとき、小学生の息子を連れた親子と一緒になりました。
海辺の露天風呂で、フナムシが寄ってきます。
息子曰く「この虫もカンブリア紀に進化したものなのかな?」
お父さん曰く「そうだよ。カンブリア紀には、沢山の生物が多様な進化を遂げたんだ。」
と。
子どもが自然に興味が沸いたことを大人に尋ねることができる環境が、
いかに学習意欲に役立つものか思いながら海辺の温泉に浸かっていました。
そういえば僕も、小学生のころ、父親と風呂につかりながら、
昼間、自転車に乗っていて気が付いたこと
「走っている自転車から、他の人の自動車を観ると、ゆっくり走っているように見えるよね。」
と相対速度の概念の発見を父親に話した記憶が甦りました。
この本のコペル君とおじさんの関係は、子どもが自然と学習意欲を持つ動機付けになるものです。
子どもに「勉強しろ」と言うよりは、子どもの興味を膨らませる会話を持つ機会を充分にとるようにする方が効果的だ、と思い至りました。
子どもと充分に会話ができないのであれば、
この本を読んであげるのも良いか、と思いました。2001年3月3日 -
Posted by ブクログ
ジブリ映画に取り上げられたことからこの小説を知った。ジブリ映画の元なのだから児童小説であることは容易に想像つくが、世間ではそのような扱いをしていないように感じてたし、なので、この本を手に取って改めて、児童小説なんだ!と驚きを覚えた。
でも大人にもメッセージ性があると感想を述べている方がいたので、どんな内容かと興味が湧いた。
感想は、児童向けとはいえ、経済論や哲学がこんなに散りばめられているなんて!!と感動した。
叔父さんが日記を通してコペル君に、コペル君の感じたことや体験をそれだけで終わらせずに、想像力を働かせて人としての成長に繋げなければいけないことを伝えていく。
叔父さんの年齢の2倍以上の人生を生きているが、その言葉はグッとくるし、叔父さんが伝えたい生き方がどんなに難しいことか。
まえ書きの追記の中で丸山真男氏が、かつ子さんに対して「何をいうか、生意気な小娘が」と、辛辣な印象を述べているが、かつ子さんが女性ではなく男性であれば違う印象をもつのか?女性が男性の前でナポレオンの偉大さを雄弁することが、何故そんなに鼻白む必要があるのか?
この小説の初刊は1937年で、当時は女性に参政権も与えられていない。女性は家に入っていろ、そんな時代だから、丸山氏はかつ子さんの言動に不快感を感じたのか?丸山氏は著者がかつ子さんをどのような位置付けとして登場させたのかは不明だがとおっしゃっているが、現代を生きる私としては、著者はこれからは性別関係なく女性も活躍していくべき、その象徴として、男性に負けじ劣らず自分の考えをはっきりと述べるかつ子さんを登場させたのだと信じたい。かつ子さんのような女性を見て、何を感じ、これからをどう生きるかを問いたかったのではないかと思う。
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Posted by ブクログ
ネタバレいいことが沢山書いてあって普段同じ内容の本を2回読むことは滅多にないけれど立て続けに2回読んでしまった。
自分の汚い心に刺さる内容が多かったと感じた。
いろいろな発見ができるコペル君は天才だと思った。
自分を中心として物事を見ることがほとんどなので、全体像から入ると気づくことがあって面白いのかなと思った。
自分の体験を誤魔化すことなく考察するのは大事だけど難しそうだと思った。自分が感動したことや体験したことを忘れないようにしたい。
あたりまえのことを深く考えてみることで新しい気づきがある。
変えられないことを何度も考えてしまってやるべきことが何もできないことがあるので意識的に変えられないことは考えないようにしていきたい。
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匿名
ネタバレ 購入済みジブリとはタイトル一緒なだけ
コペル君だけこれ殴られずに逃げおおせてるよね。
いや、謝罪は確かに大事だけど。
ジブリとは特に内容関係ない別物だから見ても見なくても -
Posted by ブクログ
ネタバレ叔父さんのノートブックからは、大人になった私にまだ欠けていた事を教えてもらいました。大変恥ずかしくもなり、コペル君と一緒に成長させてもらいました。
叔父さんのノートブックでは、人間同士が敵対することは痛みや苦しみを感じる事なのだから、それは人間の本来の姿ではないといいます。本来は人間同士調和して生きていくべきなのだといいます。なのに現実世界は戦争があり、憎しみ合いが尽きません。
コペル君はこういった人間世界の矛盾に気がついたからこそ、自分がこれからどう生きていくのか、なんとなくわかり始めたようでした。
最後に問われたあの言葉で、既に大人になってしまった自分は、今までどう生きていたのかな?これからはどう生きるのかな?と自問するよい機会になりました。
コペル君と同年代の中学生にぜひ読んでほしいです。
私も若い頃に呼んでおきたかったです。
とても良い本だと思います。 -
購入済み
ベストセラーだけのことはある
中学生の頃に誰かに勧められて原作を読んだという記憶がある。当時はまだまだ他人事として、義務的に読み終えたように思う。今回、漫画として再登場し、ベストセラーになっていると知り、ずっと気になっていた。改めて読み返してみて、「ああ、私のこういう物の捉え方は、ここからも影響されていたのかもしれない。」と思うことがあった。世代を超えて読み続けられる価値のある本が、今の若者たちにも手に取ってもらいやすい形で出版されたことは、とても嬉しい。
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購入済み
読んでよかった‼
素晴らしい本です。今年小学生になる息子にも、分かるときが来たら読ませたいです。40歳を過ぎ心身両面で辛いことが続きました。この本を読んで、久しぶりに爽快な気分になれ、悩んでいたことにどう向き合っていったら善いか、府に落ちた感覚になりました。