あらすじ
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「どう生きていこうか」と考えたり、「どう生きていくのが正しいだろうか」と考えるのは、人間である証です。今の時代にこそ読んでもらいたい名著が児童向け文庫で登場!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
中学時代にこの本を読みたかったと思うが、
大人になった今だからこそ
内容がすっと頭に入ってきて、深く頷けるのかなとも。
天動説、地動説の喩えは面白く、
確かに
自分を中心に世界が回っている感覚から
世界の一員として自分が動いている感覚に
いつ変化して大人になっていったのだろう…
いや30過ぎて子どもを持っても
まだまだ自分だって子供の部分があるのではないか
と考えさせられた。
ぜひ子どもがもう少し大きくなったら
一緒に読みたいと思った一冊。
Posted by ブクログ
ポプラ社_1967年にジュニア版 吉野源三郎全集から発行された本
ナポレオンやガンダーラ地方の仏像について、主人公の中学1年生「コペルくん」に向けておじさんが話してくれた説明のなんと分かりやすいとこ。
内容は現代に通ずる話で、世界平和が脅かされている中で、ジブリがこの本を映画の題材にしたのも理解出来る。良い本に出会えた。
Posted by ブクログ
1937年出版の、小説だか問答だかわかんない体裁の本がちょっと前に話題になって、そのときは天邪鬼だから読むもんかい!なんて思っていたけれど。ブームが去った頃合に読んでみると、80年たった今でも示唆に富む叔父さんの卓見たること!
コペル君の柔らかな木の芽みたいな自我を、自分はいつ失ったんだろうなんて思ってみたり。
だんだんと大人になる中学1年生の心の機微と、古き日本の都市風景、そして子どもを教え導くことの尊さを描いた物語は、戦時下だけでなく令和の混沌とした日本だからこそ読まれるべきものだと思った!
Posted by ブクログ
中学生向きの本を恥ずかしながらも完読
心洗われる内容でした。
とくに、雪の日の出来事〜がいせん、までは心が熱くなりました。
創刊されて80年、変わらない価値観や正義みたいなものを思い出させてくれました。
Posted by ブクログ
今からずっと前に書かれた本なんだ。今の時代、というかいつの時代の子どもたちに読んでおいてほしい一冊ということは明白。
物事を深く考えることの大切さ。
何かを生み出すことの尊さ。
人は一人では行けていけないという事実。
うん。
ボクも学生のときに出会いたかった。でも、今出会えたことが嬉しかった。
Posted by ブクログ
社会の中で大切なことのようなものは、なんとなく理解して身についていることも多いかもしれないけど、じゃあなんで大切なのか、きちんと説明することは案外難しい。
なんで勉強するの?
なんでものを大切にするの?
なんで子供は大人を敬うべきなの?
なんで人は後悔するの?
なんで好奇心を大切にするべきなの?好奇心を大切にするためにはどうすればいいの?
子供が疑問に思うことから、大人になっても疑問に思うことまで、そういったことはたくさんある。
この本は主人公の小学生のコペル君を中心とした物語。いくつかのエピソードが進む中で、おじさんとの手紙のやり取りという形で、そういった大切なことが言葉ではっきりと説明されていく。大人でも自分たちの子供時代を思い返しながら読み進めれば、自分の周りでの似たような出来事を思い浮かべることができるだろうし、そこからそれは一体何事だったのだろうかをおじさんの手紙の言葉を踏まえて考えながら、自分事として楽しむことができると思う。(この本が配本されたのが1937年。そのくらい子供時代に起こる本質的なことは変わっていないのかという驚きもある。)
何より物語の中での大切な事を学ぶだけはなく、大切な事を学び続けようとする姿勢についても意識を高めてくれるところがいいなと。
30代、40代となるにつれ、ますます接する社会は広がり、大人だけではなく子供にも広がっていく。大人に対してもそうだが、子供に対してもしっかりと自分の言葉で大切な事が説明できるような大人になれたらなと思う。
Posted by ブクログ
児童書と侮ってはいけない。
コペルニクス的発想とでも言うべきか、自然科学、社会学、人生論、歴史、倫理、人して生きるすべての事柄が少年目線で分かりやすく描いてある。中学生だけでなく、今の時代の人たちにぜひ読んでいただいて欲しい!
Posted by ブクログ
本書は、日中戦争中に書かれた少年少女向けの倫理の本。中学生のコペル君が友達との学校生活や叔父とのやり取りを通じて物事の考え方を学んでいくスタイルで、今読んでも全く色褪せない内容です。子どもが小学校高学年になったら、ぜひ読ませたいおススメの一冊です。
<ポイント>
・自分を世の中の一分子と感じることは、天動説(自分達が世界の中心)から地道説(自分を離れて正しく判断)に変わるぐらいの大きなもの。大人になっても忘れずに。
・「立派な人」と「立派そうに見える人」の違いは、心の底からそうありたいと願い、誰がなんと言ってもという心の張りを持って、正しいことを正しいと自分で判断できるようになること。心から感じたことやしみじみと心を動かされたことは、いつまでに大切に。
・本当の発見とは、人類がはじめて知る偉大な発見。このためには、今の学問の頂上に上って、その頂上で仕事をすることが大切。
・貧乏だからと言って引け目を感じることはない。その自尊心を傷つけることは絶対してはならない。貧乏でないことの「ありがたさ」。その労働なしに文明もなければ進歩もないこと。
・英雄とか偉人といわれている人々の中でほんとうに尊敬できるのは人類の進歩に役立った人だけ。彼らの非凡な事業のうち、真に値打ちのあるものは、ただ人類の歴史の流れに沿って行われた事業だけ。
・英雄的な気迫を欠いた善良さも、人類の進歩と結びつかない英雄的精神同様に空しいもの。
・自分のあやまちを認めることはつらい。しかし、あやまちをつらく感じることの中に、人間の立派さもあり、あやまちから立ち直ることもできる。
・学問や芸術に国境はない。遠い異国の文物でも、優れたものには心から感心して、それを取り入れ、文明を高めていくことができる。
Posted by ブクログ
中学生の主人公が、友人や家族との日々の生活を通して、自分と社会との関わりを考えていく。
その思考を引っ張っていくのは「おじさん」だ。
「後悔」や「痛み」についての考察は、とても面白かった。
"正しい理性の声にしたがって行動するだけの力が、もしぼくたちにないのだったら、なんで後悔の苦しみなんか味わうことがあろう。"
Posted by ブクログ
未来を担う子どもたちに向けて書かれた本だが、大人も見るべきだと思った。
人間の本質や社会の本質が書かれている。
学校の教科書にすべき内容だと思うし、道徳の授業なんてこれ一冊で十分じゃないかと思った。
もっと言えば自分も含め、大人でも分かっていない人が多いので会社の新入社員教育に組み込まれてもいいと思った。
それぐらい当たり前だけど人間として生きていく上で大事な事が書かれてあると思った。
さらに凄いと思ったのは、この本が1935年の軍国主義、言論規制の真っ只中に書かれたという事。
先も見えない地獄のような時代で良き未来を願って書かれた本。
その作者の想いが今に繋がりジブリの作品にも繋がってアメリカでアカデミー賞まで獲った。
世界情勢が不安定になってきている今の時代こそ、この本のメッセージを重く受け取る必要があると思った。
Posted by ブクログ
学生時代に何度か読もうと思ったが、結局読まずじまい。
その後、漫画化でヒットしたときに買って読んだのだが、そのときはあまり自分には刺さらなかった。
宮崎駿による映画の影響で、また取り上げられ始めたので、読んでみることにする。
岩波文庫は硬い感じがあり、少しハードルが高い気がするが、今回読んだポプラ社のやつは漢字にふりがなも振ってあり、子どもでも読むことができる気がする。
それにしても、自分はいい歳になったが、おじさんのような手紙でコペル君みたいな子を諭すことは到底できないなと思うとともに、今までの自分の人生が少し恥ずかしくなってしまいました(苦笑)。
Posted by ブクログ
漫画版が話題になっていたけど、なるほど確かにこれは子供に読ませたい内容だと思えた。
子どもだけでなく、大人もこれを読むことでハッとさせられることも多いと思う。
子どもの将来を心配してのことだが、とかく良い生活を送るには?苦労しなくて暮らすには?という正解だけを与えようとする傾向にある。
(自分含め)
これでは人生豊かになるどころか、自分の頭で考えられないロボットを作り出すようなものだなと思う。
それはおじさんの言うところの「値打ちのない」人に当たるとも言える。
貴賤に関わらず人間として立派な心持ちで生きること、何が正しくて間違っているかの自分なりの基準を持つこと、その考えに従い行動すること。
それこそが本当に大切で、教えるべきことだと思わされた。
こういった哲学的な本というのは難しいイメージがあり、大人でもなかなか読み切れるものではないけど、この本は子供向けということもあり、具体的なエピソードを交えて説明されているのでとても読みやすく、すっと内容がはいって来る。(主人公のが中学生という設定もちょうど良い)
子どもに伝えたいこともこの本なら伝えてくれそうな気がする。早速読んで欲しいけれど、活字を敬遠する息子にはやはり漫画版が良さそう。(そりゃ、売れるよな〜)
この本が戦前、軍国主義から少年少女の思想をまもるために書かれたという崇高な理念には尊敬の念を禁じ得ない。
今の子育てのトレンドで非認知能力をフォーカスしたり、リベラルアーツを見直したり、というものがあるけれど、それは何も新しいことではなく昔からある基本的な考えなんだな、と改めて思わされた。
以外、読書メモ
・想像力を養う
・常識を疑ってみる
・差別しない(他者へのリスペクト)
・探究心、探求の遂行(あきらめない)
・自分なりの考えを持つ
・人類に受け継がれた知識(学問)をまず知る
・生産者と消費者
・不屈の闘志と誇り、活動力と決断力(ナポレオン)
・信念に基づき行動する勇気
・過ちを認め、反省を活かす
Posted by ブクログ
漫画「君たちはどう生きるか」が売れていますが、小学生が読むには言葉が難しいと思った部分もありました。それをきっかけに調べたりすれば良いことですが、こちらの方が、言葉を易しくしてある印象です。漫画の方がストーリーを少し短くしてありました。
Posted by ブクログ
中学生のコペル君とそのおじさんとのコミュニケーションを中心に、人はどう生きるべきかを問う作品。
80年前に書かれた作品で、小学校高学年から中学生あたりを対象に置いている。表現が古かったり、ジェンダー的な面から現代と少々合わない表記もあるが、今でも十分通用するし、大人が読むにも十分耐えうると思う。
小学校では道徳の時間が復活したとの話を聞いた気がするが、もしそうであれば、高学年の授業では本書をテキストに使ったらよいのでは、と感じた。
Posted by ブクログ
小中学生を対象にしたよい生き方とは何だろうと考える本で、コペル君の日常とそれに対しておじさんがノートに書いたメッセージで構成されている。
ファシズムがあちこちで強い影響を持ち始めた1930年代に書かれていて、自分の中では第二次大戦前後は考え方や社会のあり方等に大きな断絶があると思っていたんだけど、この本は今読んでもまるでつい最近書かれたかのように違和感がなかった。
Posted by ブクログ
天動説、地動説のお話は、とても感動しました。
子供のうちは、自分が中心で周りが動いているように思いますが、大人になるにつれて、世の中に対して自分が動くように物事を考えるようになるのですね。
また、心の苦痛や取り返しのつかないあやまちを認めて立て直すことが出来るのが人間であることを知りました。
Posted by ブクログ
思春期の少年コペル君が主人公。日常の物語パートと、おじさんからコペル君に向けて書かれたノートのパートの繰り返しで構成されている。
日常の物語ではコペル君の感情や哲学に共感し、感情移入しながら読みました。コペル君の家族や友達もとても素敵な人ばかり。
私には子供の頃の行動でとても後悔している思い出があり、今でも折に触れて思い出して苦い気持ちになるのですが。そのことについて考えさせられるくだりがあり、それだけでも読んでよかったと思いました。
しかしおじさんのノートが説教臭くて苦手でした。おじさん……何者……?
Posted by ブクログ
漫画になったり新装版になったり、今とても話題なので、小学生の娘の夏休みの読書のために購入。
軍国主義の機運が高まる時期に、このような自分の頭で考えることを推奨する内容の本が出版できたことが驚き。時代背景は古いものの、内容は現代にも通じるところが多く、大人が読んで考えさせられることはないかもしれないが、子供に堂々と語れるかというとそうでもない、という絶妙なレベル。夏休みが終わって、娘はまだ読んでいないが、優先的に読ませようと思う。
Posted by ブクログ
若者に向けて、不易のメッセージ。
最初に出されたのは1937年だという。内容は少々削られたところもあるらしいが、軍靴の足音が聞こえるその頃に、少年少女たちにヒューマニズムの考え方を、と書かれた本が、長いときを経て読み継がれている。時代の変化に耐え、読み継がれているものは、本当に大切な物語なのだ。
コペル君は中学二年生です。冒頭の文章が重要。14歳は、社会に批判的だったり、自分が大人に変わっていく頃だったり、変化の時期。その時に考えたい、自分のこと、友人のこと、社会のこと。勇気とは、正義とは。そして、どう生きるか。立ち止まって、考えて。
各章で、何か生き方を考えるヒントがある。どのテーマかひとつふたつは、ひっかかるはず。中高生に薦めたいな、と思う本だった。大人になってから読んだけど、中学生だったり高校生だったりした私は、どう読んだんだろうか。
Posted by ブクログ
戦前の言論統制させた時代に書かれたという社会背景を知った上で読むと、著者の苦労がよく分かる。自分で考えて立派な人として生きて欲しいという願いが伝わってくる。
Posted by ブクログ
書かれた時代を考えるとしょうがないのかもしれないけど、随分とエリート主義的に感じる。豆腐屋は豆腐屋であってそれ以外のものになることはない、的な。ナポレオンの下りなどは面白い。頭で思っても行動に移せないこととそれへの後悔はリアルだ。
Posted by ブクログ
自分というものを大事にしていくこと、と、自分を取り巻くものを理解して生きていくこと。後者については、私が宇宙だったり経済だったりに興味を持った理由に近いものがあるなと感じた。
それから、ちょっと「社会の役に立ってなんぼ」というような主義があって怖いなと思った(でもそれは、社会のなかで生きていくにあたってはあたりまえのことでもあるのかな)。
それにしても、かなり昔(戦前)にかかれた本だということを感じさせない。改訂が何度かあったようだけど、、ぐぐってみて驚いた。
とりあえず、28歳、「君たちはどう生きるか」というよりも「どう生きてきたか」という問いに聞こえてしまって、少し苦しい本でした。
その他メモ、
・素直さを取り戻したい。
・ああすればよかった、ああしなければよかった、というような後悔は今でもまだたくさんあって(うまれていて)、それは、成長していない、ということなのだろうか…。
・役に立つ、立派な仕事をする、と言うことに対して、実は少し偏ってる内容では?友思った。
・私がコペル君的な気づきをしたのは、小学校後半と、中学校に上がって引越しをした後の2回だったと思う。
小学校のときは、阪神大震災があって、隣の県のことがずっと放送されていて、見えない世界も時間がたえず動いているんだということを感じたこと。
中学校のときは、小学校卒業後に関東に引っ越してくる前には年に一度会っていたいとこたちが年に一度成長するような感覚だったけど、会う間隔が狭くなってから、時間に比例していとこたちが(自分もだよなw)大きくなっているのを見て、「あたりまえだけど、自分が知らないところで時間がずっと動いているんだな」と。