前野ウルド浩太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
600ページの大物で、ながーい休憩を挟んでいたので、読み始めてから1年経っていました
途中からでも読みやすく、隙間時間に読むのに適しているのではないでしょうか
前作が面白かったため、今回も手に取ったわけですが、研究に関する詳細が述べられていて、こちらも面白かったです。
途中からお金大丈夫なの!?と勝手に心配が募りましたので、今後も気になる書籍があれば買いたいと思います笑
10年という時間をかけて、研究に勤しむ姿には大変感銘をうけました。私は研究者の卵ですが、前野さんが見た景色を私も見てみたいと思わせてくれました。本書では、研究のトラブルや、論文執筆の過程を面白おかしく書いてくださっていま -
Posted by ブクログ
「バッタを倒しにアフリカへ」の続編。前作同様、研究パートと日常パートを行ったり来たりする形で書かれている。
研究パートでは、バッタ(サバクトビバッタ)の生理・生態的特性の解説や、論文執筆の苦労が描かれる。前作よりも専門的な内容に触れているが、イラストも交えながら分かりやすく書かれているためすっと頭に入ってくる。
日常パートは、著者が研究のため訪れる様々な国の文化や、旅先で出会った人々の話がメインとなる。登場人物のキャラが立っており、軽妙な語り口で読んでいて面白い。
感想として、自分の知識・経験を総動員し、人生をかけて研究を行う著者の姿に感銘を受けた。著者のような人々が過去何百年、何千年に -
Posted by ブクログ
著者・前野さんは、バッタの研究を人生のすべてとする熱血昆虫学者。彼が「バッタに食べられたい」という謎の野望を胸に、単身アフリカ・モーリタニアへ渡る様子は、まるで冒険譚。しかも本人は至って本気なのだから笑うしかないな。
現地の研究所での奮闘は壮絶そのもの。「ティジャニ」という現地スタッフとの予想外すぎるやりとり。
一方で、これはれっきとした学術本。昆虫学の現場がいかに過酷で、そして世界的にどれほど重要なテーマであるかを、ユーモアたっぷりに、でも決して軽くはなく描ききっているのです。
ただし注意点が一つ…
虫が苦手な人は覚悟してください。
リアルなバッタ描写がてんこ盛りで、うっかり「ぎゃっ」 -
Posted by ブクログ
ウルド先生、ついに大々的に論文発表できてうれしいよ、私達が。
前作は論文発表前に刊行されていたので彼が取り組んでいる研究の深いところにはほとんど触れられてなかったけれど、今作ではがっつり説明してくれていてありがたい。バッタの集団別居のメカニズムも面白いし、研究の過程で彼が過ごした国の話、人々の話も相変わらず面白い。あと研究者が論文を書く過程も丁寧に書いてくれていて興味深い。やっぱりなんていうか、著名な研究者ってバイタリティの塊なんだろうな…と思いながら読んだ。婚活も頑張ってほしい。
●あらすじ
アフリカで研究を始めてはや13年。ようやく極秘裏に進めていたメインの研究成果を論文発表することがで -
Posted by ブクログ
虫が苦手なので、昆虫記か…と読み始めたけど、
めちゃくちゃ面白かったし、泣きそうになったし、なんならバッタちょっと好きになった←
よく、「悩んでるって考えてない」っていうけど、考えるってどうするのってなってた。
でもこの本で、考えるってこういうことかも!ってちょっとわかった気がする。
仮説立てて、検証して、考察するのを繰り返していく前野さんの姿に心が動かされた。
「暇な時に寂しさを感じる」っていうの、めちゃくちゃ共感する。だったら忙しくしたらいいのか。
目標や夢に対して、虫と同じく苦手意識があったけど、
あれば自分を楽しくできるものなのかってなった。
目標は果てしないと途方に暮れちゃうか -
Posted by ブクログ
文章はクールだけどたぶん熱い男の半生を描いた本。
熱い男といっても、昔から一途にバッタを愛してきたわけじゃなく、戸惑いながらもなんとなくバッタを選んだところ、研究者としてやれてきてしまった(失礼な言い方だけど、いい意味で)というものを感じてリアルでとてもよかった。
単身アフリカに行ったときと数年経ったときとでは、研究者として全然違う感じがして、知り合いでもないけど本当によく頑張ったと思ってうれしかった。
アフリカのバッタによる被害(蝗害)の描写には力がこもっていて、著者の問題意識の高さと訴えが伝わってきた。実際、アフリカの蝗害は凄まじいもので、想像しがたいほどのバッタの群れが襲うんだろうと考え -
Posted by ブクログ
バッタ博士の著者が、アフリカで発生するバッタの大群による農作物被害をなくすためにサハラ砂漠で研究する様子を記録したノンフィクション。
児童書版のこちらは、難しい言葉の注釈が多く追加されており、その説明文がまた面白い。
虫が苦手な私は、大量の虫が写った大きなカラー写真に「ひえっ」となってしまったので、同じく虫や集合体が苦手な人は要注意。
けれどそんな苦手も気にならないくらい、ユーモアがあって読みやすい文章に惹き込まれた。
大変なことを乗り越えながら、夢を追い続けることの楽しさ・希望が溢れており、読み終わった後の清々しさといったら!
子どもたちにもぜひ読んでほしい一冊。