前野ウルド浩太郎のレビュー一覧

  • 孤独なバッタが群れるとき~『バッタを倒しにアフリカへ』エピソード1~

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    バチクソ面白い。

    日本人の大半とは関係ないサバクトビバッタの生態について、筆者が発見した知見と研究者としての生活、そしてサバクトビバッタの生活圏であるモーリタニアでフィールド調査に乗り出すまでの経緯を熱く、かつユーモラスに語る。

    グラフやデータを眺める必要は確かにあるし、分析や考察パートを読み解くのは確かに少し大変だが、それ以上に研究者としての熱量の高さがヒシヒシと伝わってくる。研究にあたって着目するポイントの見つけ方は、日常生活でもヒントになるのではないかなと思った。

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    2025年09月16日
  • バッタを倒すぜ アフリカで

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    「バッタを倒しにアフリカへ」の続編であり、学術書でもある。子供のころ読んだ「ファーブル昆虫記」のように、サバクトビバッタの繁殖行動についての研究の場に、さも自分がいたかような臨場感を味わうことができる。606ページ、読み応えのある文量ではあるが、その臨場感と筆者の個性に惹かれ一気に読めてしまった。感想は一言、面白かった!で決まり。

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    2025年09月14日
  • バッタを倒しにアフリカへ

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    バッタアレルギーのバッタ博士による「バッタに食べられたい」という子供の頃からの夢を叶えるための冒険譚。

    とにかく文章にユーモアが溢れてて、クスッと笑いを通り越して思わずニヤニヤしてしまいました。

    度重なるアクシデントやトラブルにも決して諦めず、どうにかして知恵を絞り、現地の人と協力してなんとかしていく姿は、読んでいてとても勇気付けられること間違いなしです。

    全体を通じてとてもコミカルだけれども、その研究には大きな意義があって、「こういう人に研究費用をもっとあげて!!」と叫びたくなります。

    笑いあり感動あり、一気に読み進めてしまう魅力に詰まったエッセイ。

    こんな人と一緒にいると、楽しい

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    2025年09月13日
  • バッタを倒しにアフリカへ

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    昆虫博士として生き抜くために、アフリカへ渡る。
    もっと無謀な人なのかと思いきや、入念に準備もしてて。とはいっても自然現象相手なので、散々な壁にぶち当たるのですが。

    混じりっけのない純粋で真っ直ぐな信念は、素晴らしい人達を呼び寄せ、どんな厚い壁も突き破っていくんだなぁって、この世は捨てたもんじゃない。
    たくさんの勇気をもらいました。

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    2025年09月12日
  • バッタを倒しにアフリカへ

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    私は動物園の動画を見るのが好きです。そこには時おり、動物への変態的とも言える愛情に溢れた飼育員さんが登場し「動物に踏まれたい♪」などと言い出すのです。

    こうした専門分野の人の、飼育、研究対象への愛って凄まじいな…と思っていたら、この本の著者・前野 ウルド 浩太郎さんもそうした異常な愛情の持ち主でした。

    まず、彼の行動原理は「緑色の服を着てバッタに食べられたい」なのです。何でも昔、バッタが緑色の服を植物と勘違いをし、服ごと食べてしまった話があるそうです。

    幼い頃、それを聞いた前野さんは自分もバッタに食べられたいと願い、バッタ研究者の道へ。

    しかし現実は厳しく、博士号を取ったとはいえ、就職

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    2025年09月11日
  • バッタを倒すぜ アフリカで

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    『バッタを倒しにアフリカへ』の続編。新書なのに606ページ。一気呵成に読まないと、永遠に読み通せないかもしれない。
    舞台は、モーリタニア、アメリカ、モロッコ、フランス、そして日本。ノリは正編と変わらないか、あるいはそれ以上、ノリノリ。
    第2章はacridology(バッタ学)の研究史。ちゃんと「出エジプト記」から始まるが、そこはウルド、ちょっとおちゃらけが入る。(acridologyという単語、手元の英和辞書には載ってないよ!)
    最後のほう(第9章)では、世界的なジャーナルへの投稿で奮闘。何度かのリジェクトののち、めでたくPNAS誌にアクセプト。
    locust(バッタ)とgrasshopper

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    2025年09月04日
  • バッタを倒しにアフリカへ

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    2017年刊。発売直後に一気読み。まさかこれほどのベストセラーになろうとは!
    昆虫学者として、実験室ではなく、ほんとうのフィールドに出てゆくという「賭け」。自己顕示が強過ぎるように感じてしまうが、それがなければ、この道で生きてゆくことなどできない。
    自分のことをたっぷり入れて、シチュエーショナルにストーリーを語る。舞台はアフリカ・モーリタニア、おもしろくないわけがない。

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    2025年08月27日
  • バッタを倒しにアフリカへ

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    まず表紙のインパクトに「買うよねー」迷いなくゲット。
    サバクトビバッタについては、テレビであの強烈な映像を見て鳥肌を立てたくらいの知識です。
    そのバッタを倒しに行くんだな!と思いきや、
    え?食べられたい??
    しかも…バッタアレルギー?
    のっけからツッコミどころ満載ですが、結局最後までツッコミ続けることに。
    確かに相手は自然と異国の文化。次々になんやかんやあってただでさえ面白いのに、前野さんの筆致が追い打ちをかけてきます。
    「倒すぜ」もすぐ買ったのですが、読むのがもったいないのとあの分厚さに…未だ積読。

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    2025年08月28日
  • バッタを倒しにアフリカへ

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    学者を目指す方々のストイックさや考え方を知ることができた。
    文章のタッチも人間味があって楽しく読めた。
    日常では関わらない世界観だが、非常に勉強になった。

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    2025年08月25日
  • バッタを倒すぜ アフリカで

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    バッタを倒すぜ アフリカで
    2025.08.21

    ユーモア溢れる筆者の研究の裏側記録。研究者を志す私にとって、ジャンルは違えど世界を跨いで異国の地で研究する様子が知れて面白かった。
    バッタに着目しているので、想像しにくい調査の仕方もカラー画像によってわかりやすかったのですらすら読めたし、世界の生活の様子も知れたので興味深かった。
    前編は読めていないので探して読みたい。

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    2025年08月21日
  • バッタを倒しにアフリカへ

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    講演会で筆者の話を聞いた後ということもあり、講演会で感じた筆者の雰囲気そのままに楽しく読めました。筆者の人を惹きつける魅力、エネルギーを感じつつ、子どもの頃に読んだファーブル昆虫記が記憶の片隅から蘇り、子どもの頃に戻ったような気持ちになりました。

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    2025年07月29日
  • バッタを倒すぜ アフリカで

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    読み物として非常に面白かったです。
    1作目に続いてユーモア溢れる読み応え抜群の作品で、読書苦手という人にもオススメできる本です!

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    2025年07月26日
  • バッタを倒すぜ アフリカで

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    前作が面白かったので、今回も楽しみにして読みました。
    ティジャニいいキャラ。
    バッタの実験に関する内容は、素人にも分かりやすく書かれてあって、有り難かった。
    次回作も楽しみ!(ご本人のXで、次回作は婚活についてだと拝見しました)

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    2025年07月25日
  • バッタを倒すぜ アフリカで

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    手に取るもすぐ、…戻す?と固まってしまった。
    ボリューム!
    びっくりしてこれが続編だと、この時点で気付けなかった。

    気が遠くなるデータ収集。論文執筆。
    砂漠での、とんでもない苦労の数々。
    全てを詰め込んで、この見た目の一冊に仕上げる著者のセンス。いいなぁ。

    少々疲れてきた頃に、7章でティジャニさんの話が来て、おぉ!と思っていたら、「これを楽しく読んで終わりじゃ駄目だよ!」と牽制球が飛んできた。
    見透かされてる。笑

    論文執筆の話では、しみじみ大変な世界だなーと
    ご苦労を労っていたら、次の見出しが
    「同志農家よ敵を撃て」と来た。
    流行りに乗っかるスタイルも良きですが、落差で風邪引くとはこうい

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    2025年06月17日
  • バッタを倒すぜ アフリカで

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    今回も面白かった!
    結構な厚みだけど、一気に読んでしまった。
    研究成果がさらっと書かれてるけど、凄い話すぎて。
    ティジャニさんの章が面白すぎて。
    笑いながら知を高めた感じ。楽しい。

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    2025年06月14日
  • バッタを倒すぜ アフリカで

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    「バッタを倒しにアフリカへ」の続編。
    ひまわりめろんさんのご忠告どおり、ものすごく分厚い!普通の新書本の倍くらいの厚さはあるんではなかろうか。全10章から成りますが、バッタ学の話あり、外国生活の話あり、論文の書き方や掲載されるまでの流れの話あり、はたまた前作でも活躍してた音速の貴公子ティジャニの章まであり、色々と盛りだくさん。幕の内弁当か大人のお子さまランチか…と言った感じです。
    色んなものを一度に読みたい、著者先生の楽しい語り口の好きな方オススメです。

    でも個人的にはせっかくのバッタ博士先生なので、もっとバッタの話も読みたかったです。また本だしてくれると嬉しいです。

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    2025年06月11日
  • バッタを倒すぜ アフリカで

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    筆者はアフリカの砂漠に生息する、サバクトビバッタというバッタを研究する研究者である。本書に書かれている経歴を見ると、弘前大学(学士)、茨城大学(修士)、神戸大学(博士)で学位を取得し、京都大学で特定助教を務めたのち、現職の国際農研で主任研究員を務めている。その間、アフリカやアメリカやフランスでも研究経験を持つというキャリアを有する本格的な研究者である。本書は、筆者オリジナルの、サバクトビバッタの「集団別居仮説」を10年がかりで研究し、見事、メジャーな学術誌に掲載され(それは、研究としての成功を意味する)たばかりではなく、学術関係の賞を受賞する(それは、筆者の研究が優れたものとして認められたこと

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    2025年05月24日
  • バッタを倒すぜ アフリカで

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    良かったところ。
    まず、著者が夢のある仕事(昆虫学者)であること。
    フィールドワークは、大変なことばかりと思われるが、そんな風に書かれていないこと。
    ティジャニがいること。
    ※注 ティジャニとは、モーリタニアでのフィールドワークをサポートしてくれる頼れる?男性なのである。

    良くなかったところ。
    昆虫好きではないのに、ページをめくる手が止まらなかった。
    600ページ超えの超大作だったこと。
    表紙の仮装写真のインパクトが強すぎて、
    これは続編です、という注意書きに気が付かず購入してしまったこと。

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    2025年05月07日
  • ウルド昆虫記 バッタを倒しにアフリカへ

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    夢にまっすぐ
    言い回しが言い得て妙で笑ってしまい、苦労話がおもしろい
    バッタに興味がないどころか嫌いでも、この作者のことは読んだ人は皆好きになるはず

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    2025年01月15日
  • バッタを倒すぜ アフリカで

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    ネタバレ

     ここまでのボリュームの本を書かれては、☆は5つつけるしかない…

     前作も読んでいたが、その後の前野氏の七転八倒の研究がどのように進められたかが事細かに描きつくされる。

     条件がそろえば異常発生するバッタ。しかし通常の状態では捕まえることすら難しく、集団で着地している状態のバッタを見つけることはさらに難しい。しかも現場は気温40-50度に達する砂漠。動くことですぐ体力は削られ…

     そんな中、著者はふと、バッタが雄雌別々の集団を形成していることに気づく。そしてそれが発見へつながる。

     研究者が研究を進めるには、カネ(給与をもらえるか、研究費がつくか)、そして周囲との人間関係を築けるか(無

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    2025年06月28日