吾妻香夜のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
小冊子を求めて
ジーン2を読んで、最後の再会のシーンでモヤってしまった私。
あの時ジーンは何を思っていたの?もう一度暮らすことについてどう思ってるの?今だに相手を思ってるのはトレヴァーだけなの??!!!
て思ってネットのブログなどを読み漁っていたら小冊子なるものの存在を発見!
特装版〜?!!
買い直さなきゃならんのか。20pに千円捧げました。
でも、この小冊子を読んで少しだけスッキリしました。「余計なお世話だった?」という甥っ子君に「心から感謝している。」というジーンのセリフが聞けたから。(でも、「納得して別れた」はやっぱりちょっと酷いよ)
4人でスケートする姿、ジーンと甥っ子君が話す姿は微笑ましく、再び -
ネタバレ 購入済み
無償の愛
70年代のアメリカ、LGBTQのエの字も登場してないようなこの時代。愛する相手と例えひと時でも想いが通じ合えたトレヴァーは、幸せだったんだろうな。「それだけでこの先、生きていける」ほど。
ジーンは、1巻でこそトレヴァーへの想いを感じる描写や物事の機微に関する描写が多かったけど、外の世界を知っていくにつれて、繊細な感性は徐々に変化していく。雨の気配にも、1番身近な人の心の機微にも気づかないくらい。トレヴァーへの想いも少しずつ形を変えて、最後は2人同じ形の愛ではなかったのかなと思いました。
一方で救済を得たトレヴァーはどんどん人間らしくなるけど、ジーンを繋ぎ止めない。愛する人の選択を応援し、あげら -
購入済み
☆5以上
かもめの子を呼んで、作者さんが天才だということに気づいてしまったのでこちらを読んでみました。
80年代アメリカの文化、アーミッシュ、宗教、戦争や月面着陸の歴史的瞬間などを絡めながらテンポよく進んでいくストーリーが秀逸。
カモメでもそうだったけど、始めと終わりで2人の表情や性格、関係性が全く違うものになっている。というか、徐々になっていく。別人?!て思うくらい。そのくらい内容が濃密。
テオの成長、変容、覚悟と同時にオズの救済ストーリーでもあると思う。今後この2人がどう過ごしていったのか、思いを馳せてしまいます。
ジーンも読まねば。
題名と表紙、外国設定でなんとなく躊躇してる人、とりあえず読 -
匿名
ネタバレ 購入済み1番好き!
めっちゃ泣きました。まず世界観というか文化とか宗教的なストーリーが好きだし色んな歌とかも語られていて凄い素敵でした。絵も綺麗で凄い惹き込まれました。
テオはばかっぽくて何も考えてないようにみえるけど時々見せる真面目な顔とか言動がぐっとくるし頭良さそうに見えて少し臆病気味なオズをテオがぐいぐいいってくれるのがほんとに最高でした。最後の方空気がひりひり感じ凄かったけどちゃんとハッピーエンドになってくれてよかったです。最後のオズのセリフが少し切なくてうってなりました。お互い住む世界も考え方も違うかもだけど2人で色んな世界を感じて支え合って生きていって欲しいです。 -
購入済み
アーミッシュの青春は終わらない
時代背景やキリストのこと、何も詳しくないのにすっと世界観に浸ることができました。この作り込み…すごいとしか言えない。
本当に映画観てるようでした。途中で、もう終わってしまうのかな嫌だな、とページ数確認したらまだ3分の1で、どれだけ濃密な作品なんだと歓喜しました。
突き放してすがりついて、何もかも捨てて愛に生きる。現代が舞台では決して描かれることのない苦しみ抜いた決断とその先の希望。
テオが泣かなかったのはもうとっくに覚悟していたからなのか。私が代わりに泣いときました。
本編関係ないですが1番衝撃的だったのは、桜田先輩と同じ作者様だったことですかね……情緒おかしくなりそうです笑 -
購入済み
カップル勢揃いですが私は潮美と宇治野のカップル大好き。まさかの再就職先がSMバーって。あとパン屋の息子なってるし。エロも豊富やし笑いまくった。ギョウ虫検査やLoveドールとか。救急車に窒息しかけて運ばれるし。大好きな作品。
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ネタバレ 購入済み
素晴らしい作品だと思う
設定やキャラクターの心情、それにおけるストーリー展開まで、全てにおいて凄い作品だと思う。
LGBTQと言う言葉が誰でも知るものとなって結構経ったが、先人の多くは他人から自身の根幹を隠して生きていた。まぁLGBTQの運動が盛んだからと言って、皆が自分をさらけ出すことに役立っているとは思わないし、弊害も多いと感じているけれど。
独特な生き方を営む集落から飛び出した若者、士業に就きながら同性愛者で元捨て子という白人男性(社会的地位が1番高い人物の翳りというのが説得力を増す!)が、70年代に絡まれて生きていく様子がリアルながらもとても詩的だ。女性キャラ達もとても魅力的で、悪者は出てこないのに切ない話