柞刈湯葉のレビュー一覧

  • 人間たちの話

    Posted by ブクログ

    短編集
    ジョージオーウェルの1984を彷彿とさせる現代版監視社会の作品やルネマグリットの記念日を題材にした作品など、好きなものがテーマになっている作品がありとても好きな小説でした。

    タイトルになっている人間たちの話も大好きです。

    とても読みやすくどの年齢層にもオススメできそうです。

    0
    2025年11月27日
  • 横浜駅SF【電子特典付き】

    Posted by ブクログ

    横浜駅が無限増殖するSFです。奇想天外摩訶不思議。

    超高度文明から100年以上経った未来の日本が舞台です。

    リニアモーターカーが走っていた頃が「超高度文明」と呼ばれる時代でした。しかし、その後の100年で世界戦争を経験し、文明は大きく後退します。社会の活気は失われ、人々の生活は圧倒的な生産力を誇る横浜駅にすっかり掌握されてしまいました。

    つまり、日本全国大体横浜駅。

    物語の冒頭は主人公が富士山を眺めて、あー、今年も横浜駅のエスカレーターが斜面を覆って富士山が黒く見えるなー、と季節感を感じているところから始まります。エスカレーターで山肌が黒く見える富士山は夏の訪れなんだそうです。

    この

    0
    2025年11月23日
  • 人間たちの話

    Posted by ブクログ

    柞刈湯葉の空想世界を巡る旅。

    SFはジャンルとして初読だった。凝りすぎたSF設定、インテリうんちく、長尺の小賢しい自分語りに「やれやれ…」と思っていると、人間社会への風刺に加えて心に響かせる文学性が隠れている。

    現実とは広く乖離した世界の中に妙に現代的でリアルなテーマが隠れている。胸を撃つ言葉がある。

    難易度はそこそこ高い。彼の世界を楽しみながら漂流して「これって実は…」を発見して欲しい。

    0
    2025年11月14日
  • 未来職安

    Posted by ブクログ

    「そんな馬鹿な!」と思いつつ、「実際にこうなるのかもしれない」と思わせられる。生きている間に途轍もなく大きなパラダイムシフトがあるのだろうな……。

    0
    2025年11月13日
  • まず牛を球とします。

    Posted by ブクログ

    牛は食べたいが、動物は殺したくない。そんな人類の夢が実現した未来を描く表題作『まず牛を球とします』他、全15作品収録のSF作品集。


    心に刺さるSF短編集です。
    「世界を幸福にする仕事」をする科学者の話や、現代の箱男の話、田中という姓が差別される世界の話など、どの話も現実の延長線上や、ほんの少しズレた未来の話のように思えて、奇妙で落ち着かない気分になります。

    好きだった話は、先述の世界を幸福にする科学者のはなし、『ボーナス・トラック・クロモソーム』。淡々としていてちょっと疲れていて、でも前向きな一人称語りが癖になる。

    退屈な話の代表といえば数学と他人の夢、を合わせた話『数を食べる』も面白

    0
    2025年11月09日
  • 人間たちの話

    Posted by ブクログ

    短編集。収録作品は以下の6編。

    ●冬の時代
    ●たのしい超監視社会
    ●人間たちの話
    ●宇宙ラーメン重油味
    ●記念日
    ●No Reaction

    この中で元々読んだことがある作品がある。2025年4月に読んだ『ベストSF2021』(竹書房)というアンソロジーに『人間たちの話』が入ってた。この短編を単独で読んだとき「火星に生命がいるかというSF的な話の合間に、人間関係が希薄な30歳独身男性と12歳少年が家族になろうとする。いいはなし。」という印象を持った。でも、この作品は元々アンソロジーのためではなく2020年に出版された『人間たちの話』というこの短編集のために書き下ろしされた作品だったらしい。

    0
    2025年10月26日
  • まず牛を球とします。

    Posted by ブクログ

    読んでいる最中は面白さを自分で言語化できていなかったが、小川哲さんによる解説「柞刈湯葉の面白さは、『フィクションを見つけてくる』ことにある」という言葉がとてもしっくりきた。

    ひとつの仮定・設定を定め、あとは現実的な思考で組み立てた非日常を描き出すことで、日常の価値を再確認する、というのがSFの真骨頂だと思う。まさにそんな1冊だった。

    0
    2025年10月05日
  • まず牛を球とします。

    Posted by ブクログ

    表題作のインパクトを受けて購入したが、それ以外も面白い。
    また、小川哲の解説がまたすごい。柞刈湯葉の面白さを言語化するとともに、SFというジャンルの根幹を見事に言い表していると思う。

    0
    2025年09月30日
  • まず牛を球とします。

    Posted by ブクログ

    柞刈湯葉の世界観が炸裂する短編集。

    「まず牛を球とします」
    「犯罪者には田中が多い」
    「スコットランドの黒羊」
    「数を食べる」
    「石油玉になりたい」
    「東京都交通安全責任課」
    「天地および責任の創造」
    「家に帰ると妻が必ず人間のふりをしています」
    「タマネギが嫌い」
    「ルナティック・オン・ザ・ヒル」
    「大正電気女学生~ハイカラ・メカニック娘~」
    「令和二年の箱男」
    「改暦」
    「沈黙のリトルボーイ」
    「ボーナス・トラック・クロモソーム」

    タイトルからもう面白い。
    そして深さもある。

    0
    2025年09月22日
  • 横浜駅SF【電子特典付き】

    Posted by ブクログ

    作者カクヨムより、『横浜駅が自己増殖して日本列島を覆い尽くす未来小説。』とのこと。
    マジでその通りだった。

    0
    2025年07月07日
  • 幽霊を信じない理系大学生、霊媒師のバイトをする(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    幽霊は信じてないけど霊媒師を信じてるのがいい。

    豊君の人の基準が西田君っていうのがなかなか。

    西田君は最後誰をみたんだろうか。
    一番の可能性あるのは今野勲さんだったりしますかね。

    まさか霊媒師のバイトから凄いシステムの作成に繋がるなんて。

    豊君は凄いと思ってたけど周藤君も凄い。
    行動が的確といいますか。利益を出すのが上手といいますか。

    0
    2024年10月16日
  • 幽霊を信じない理系大学生、霊媒師のバイトをする(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    絶対面白いと思って買って、大事に積読してたのに、つい読みきってしまった。
    あー記憶無くして、も一回読みたい

    0
    2024年09月12日
  • 横浜駅SF【電子特典付き】

    Posted by ブクログ

    めちゃくちゃ面白かったです! デビュー作じゃないかと思うのだけれど、それでこの筆力!
    ”横浜駅が増殖してる”という前情報だけで想像していた(私はアニメのAKIRAみたいなのだと思ってた)のとは若干違ったけれど、細部までよく考えられていて。

    あとがきで、カクヨムWeb小説コンテストSF部門大賞の方向性を決定づけてしまったかも? と言及されていましたが、
    それならば、今後はカクヨム〜もチェックせねば。

    0
    2024年09月02日
  • 紙魚の手帖Vol.12

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    書籍のSFアンソロジー「Genesis」が雑誌になったようです。今後は書籍のアンソロジーは出ないのは少し寂しくもあるが、代わりに雑誌を購入するいいきっかけになるのかもしれない。収録作品はどれも面白かった。話が止まっていそうで進んでいる「ローラのオリジナル」(円城塔)、なんとも切ないSFラブストーリー「扉人」(小田雅久仁)と「英語をください」(アイ・ジアン)、リアルさに慄く「冬にあらがう」(宮西建礼)といったところが、印象に残った作品。創元SF短編賞を受賞した「竜と沈黙する銀河」を読めるのもよい。

    0
    2023年09月29日
  • 横浜駅SF 全国版

    Posted by ブクログ

    面白かった!横浜駅SFのサイドストーリー的な全部繋がってる短編集。「京都」「群馬」「熊本」「岩手」。
    ヒロトに影響を与えた二条ケイジンの娘、ケイハがキセル同盟を立ち上げていく経過が面白かった。キセル同盟はてっきり、両端区間だけ払って、中間運賃を払わない不正乗車のキセルからきてると思っていたが、本書内に出てくる煙草密売業から由来していることになっている(もともと、語源はタバコのキセルで正解なんだが)。多分全部つながっているんだろうが、こういう設定や仕様がとても面白い。JR北海道のアンドロイド工作員のところも面白かったが、結局ユキエさんは話にしか出てこず、ユキエさんが主役の作品も読みたい。あと、サ

    1
    2022年01月22日
  • 未来職安

    Posted by ブクログ

    唐突ですが近未来が舞台の話です。
    あくまで個人の主観ですが、小説で「近未来」というとパッと思いつくのは、ディストピアとか、機械やコンピュータに支配されてるとか、荒廃した社会だとか(どんな小説を読んできたんやという話ですが)、ネガティブなイメージです。
    この小説の近未来は、なんて言うんでしょう、ほんとこのまま10年もすれば普通にこんな感じになってるかもって思えるほどの「身近さ」を感じさせられる近未来です。

    とはいえ、「暮らしの中の物事はほぼ自動化され、人間がやるべき仕事も激減した結果、国民の99%は〈消費者〉として、働かなくても国から支給される生活基本金で暮らしていける。残り1%が〈生産者〉と

    0
    2021年02月08日
  • オートマン(1)

    Posted by ブクログ

    横浜駅SFで物語設定のツマミを思いきり振り切った世界を書き出した著者が原作を書いた、ゾンビやフランケンシュタインの原理が産業として成立している世界線の現代の話。ストーリーの面白さだけでなく、設定の細かさにうなることしきり。超名作漫画の予感。

    0
    2021年01月31日
  • 横浜駅SF 全国版

    Posted by ブクログ

    増殖した横浜駅が本州を覆い尽くして170年が経過した未来の話。あまりにも突飛な設定なのだが、緻密に組み立て立てられた話なっている。発表された順番としては2作目だが、前作の20-30年前の時代の札幌、和歌山、四国、岩手、京都、群馬、博多の話。オーディブルで散歩/ドライブしながら聴くのにちょうど良いお話だった。

    0
    2021年01月03日
  • 横浜駅SF 全国版

    Posted by ブクログ

    横浜駅SF2巻。(と言っていいと思う。1冊目のスピンオフっていうよりは、横浜駅オデッセイの2冊目という感じ)

    またまたおもしろかった!
    そして、3巻も(書く気になってくれさえすれば)きっとある! この人ネタは絶対作ってる! っていうか仕込んでたし!と思った。

    この著者の描く人物がとても好きだなぁ、と思う。
    いや、人物の描き方が好き、の方が正しいかも。
    みんな自分に嘘がつけない人たちばかり(含アンドロイド)。

    前作を読んだ時から思っていたけど、ある人物について、もう一人の人間があれ?と思う瞬間、の描写にたまにドキっとすることがある。人間が二人以上いて初めて起こるある種の化学反応とか感情の動

    0
    2020年09月13日
  • 横浜駅SF【電子特典付き】

    Posted by ブクログ

    大変におもしろうございました。
    好きだなぁ、この人のセンス。

    まず、「18きっぷ」にクスッときてしまった。
    青春18きっぷって、確かにアングラ非常用アイテムっぽいよね、やたら安いけど自動改札通らないし日常使いしづらいあたりが。
    何にも知らない無垢な主人公が胡散臭いレジスタンス活動家から託される、という設定が説得力あって、おもしろい。

    エキナカやICoCarシステムもそうだけど、この著者はこういう言葉遊びが実に巧みで、読んでいて楽しかった。
    非常に高度な理科系知識に裏打ちされたパロディ。

    遊び心は言葉だけじゃなくて、些細な描写にも生かされていて、なんでもないところでニヤニヤしてしまう。

    0
    2020年09月05日