柞刈湯葉のレビュー一覧

  • 人間たちの話
    「これ、重油だよね?」
    「ええ。疎水性体質のお客さんにいいと思いましてね」
    「やっぱりなあ。ガソリンじゃ味が軽すぎると思ってたんだよ。うれしいなあ」

    という、太陽系の片隅に浮かぶなんでも作ります系ラーメン屋の短編『宇宙ラーメン重油味』ほか5篇収録。
    コンセプトは奇書だけど内容は堅実な技術系SF小説...続きを読む
  • 横浜駅SF 全国版
    過去編って感じだった。
    この訳の分からない世界観に浸れるのはなかなかない経験で、また続編で楽しめて良かった。
  • 横浜駅SF 全国版
    日本列島の駅状化にまつわる各地の様々。
    基本、前作の前日譚である短篇集で、世界観がよくわかる。
    で、謎というか…気になる事柄が増えた(笑)

    本州にわずかに残された駅状化してないとことか、大間崎の心霊スポットとか、JR北日本のユキエさんとか、残りのSK-789とか。
    定期的に新作読みたいなー。
  • 横浜駅SF 全国版
    横浜駅が自己増殖して、本州の99%を覆い尽くして200年になる…、というSF小説の続編…というのか外伝。


    大きく分けて、「瀬戸内・京都編」「群馬編」「熊本編」「岩手編」の4つの話が収録されていて、いずれも横浜駅SF本編より前の話。横浜駅SF本編で登場した重要人物たちの過去の行動がわかって面白かっ...続きを読む
  • 横浜駅SF【電子特典付き】
    ある日Twitterのトレンドに入っていて存在を知り読んでみた。
    「横浜駅」が日々膨張し続けるというとんでもないお話で、斬新さが面白かった。
  • 横浜駅SF 全国版
    前作を補完する内容(前作という言い方が正しいかはともかく)。とてもおもしろい。
    願わくばもう1冊、核心に更に迫ってくれたら嬉しいな。
  • 横浜駅SF(1)

    ずっと工事中

    開業100年超えるのに、いまだにどこかは工事中。
    このままの調子でいけば、本州覆い尽くすくらいの事はするかもしれない。

    SUICAのチップを体内に埋め込めば、現金なんて使う必要もない
    近い将来そんな未来はありそうな気がする。

    でも、貧乏旅行の強い味方、18切符は残しておいてもらいたい...続きを読む
  • 横浜駅SF 全国版
    衝撃の「膨張する横浜駅」小説の全国版。
    全国版で終わりかと思いきや、おっ、これはまだまだ続編があるっぽいじゃないか!
    たのしみだ!
  • 横浜駅SF【電子特典付き】
    開業以来、常に改装されている日本のサグラダファミリア横浜駅
    横浜駅が自己増殖して本州一杯に広がった。。。。

    そんなバカバカしい系SFだけども、章名などオマージュもいっぱい
    (そういや、章名の元ネタのうち、「あるいは牡蛎でいっぱいの海」は読んでないなぁ)

    微鉄なものとしては、あくまでも「駅」なので...続きを読む
  • 横浜駅SF 全国版
    SF。前作と同じ世界観の短編集。
    個人的には前作よりも好き。
    無駄なくコンパクトにまとまっている印象。
    ハイクンテレケ、ネップシャマイ、どちらも可愛い。
    まだまだ続けられそうな世界観。シリーズ化するのかな?
  • 横浜駅SF 全国版
    全国版という副題ですが、本編を補完するような内容ですね。なので、この巻だけ読んでしまうと、ものすごく尻切れ感がすると思います。
  • 横浜駅SF 全国版
    「横浜駅SF」より過去の事が書かれています。

    ケイハの父親のことや、キセル同盟のこと、JR北日本の工作員として、ネップシャマイやハイクンテレケ、サマユンクルが作り出された頃のことなどなど。
    スピンオフ的な感じで作られているようでした。

    今作ではサマユンクルが謎を残しています。

    作者あとがきによ...続きを読む
  • 横浜駅SF 全国版
    横浜駅が自己増殖して日本列島を覆い尽くすというストーリーが話題になった『横浜駅SF』の外伝。今作も作り込まれた細かい技術の設定・描写は健在。ただ、60ページ前後の短編5本はどれも新たな謎を提示したまま終わるので楽しんだ上でモヤモヤも残る。もしかして次回作への伏線なのだろうか?
  • 横浜駅SF【電子特典付き】
    横浜駅の工事がずっと終わらないというところから
    着想を得たというSF小説。
    各地のJRや地名、スイカなどの名前もどんどん出てくるので
    発想は面白いけれど、どこかはらはらもする。
    オタク的な小ネタもあってだいぶライトな読み味。

    あとがきの「それでいいのかカドカワ」に笑った。
  • 人間たちの話
    【人間と地球外生命の出てくる短編集】
    5つのストーリー。どれも未来。
    主人公は人間だったり、地球外の生命だったり。
    人間が、気候の変化に備え、冬眠する技術があったり、
    人々の監視システムに、バディ制度みたいなのを整備していたり、
    生命とは何かを人間の都合で解釈したり認定する過程だったり、
    各地球外生...続きを読む
  • SF作家の地球旅行記
    SF作家、柞刈湯葉さんの旅行記。著作が非常に面白いので、旅行記も気になって取ってみたのですが、これがなかなか興味深い内容で楽しく読めました。

    笑えたり感動したりといった物語性はほぼないのですが、著者本人が旅のライブ感を楽しんでいる様子が、こちら側にもリアリティを持って伝わってくる構成はお見事。そし...続きを読む
  • まず牛を球とします。
    SF。短編集。
    どの作品もアイディア勝負。
    『横浜駅SF』でも思ったが、やはりこの作者は突飛な発想が良い。
    奇妙な読み心地の「家に帰ると妻が必ず人間のふりをしています。」が好み。
    「大正電気女学生 〜ハイカラ・メカニック娘〜」も親しみやすくて良い。
  • まず牛を球とします。
    東京都交通安全責任課、令和二年の箱男が特に面白かった。IT技術やテクノロジーが極限まで進歩した時代に置ける人間の人間らしさや、人間でないとできないことについて想いを馳せる作品。そろそろSF的世界も少しずつ現実味を帯びてくる。
  • まず牛を球とします。
    SF短編13本+ボーナストラック1編の短編集。まずタイトルがなんじゃこりゃ、と目を引いたので手に取ったら中身もなんじゃこりゃ、のワンダーランドだった。にやりとする話もあるがついていけない話もあり。もう少しSF脳寄りだったらもっと楽しめたのかもしれない。好みだったのは「犯罪者には田中が多い」「数を食べ...続きを読む
  • 人間たちの話
    最近のSFは現実のすぐ向こうにある話が多い中、著者作品はそれとはちょっと違う気がする。
    装画も可愛く、不思議で楽しい世界へといざなう。

    「宇宙ラーメン重油味」がいちばんのお気に入り。