柞刈湯葉のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1.「たのしい超監視社会」がよかった
監視社会といえば、ディストピアのようなイメージがあったがそれのパロディ的になっている面白さがあった。実際に現実に監視社会を構築しようとすると予算やリソースの問題もあるし1人の権力者が力でねじ伏せる感じではなく、相互監視社会になるのかもね。どんな環境でも慣れていって、たのしく過ごしていきたいね。
2.なにかが起きそうで起きない
「冬の時代」と「記念日」は何かが起きそうで起きない感じが勿体無いというか、なんというか。続きを読者にまかせて想像させる技法かもしれないが、、、普通に続きがあっても面白かったと思う。短編の良さでもあり、物足りなさでもあるかな。
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Posted by ブクログ
横浜駅が無限増殖を始め人類を支配した世界を、駅ソト育ちの主人公が「18きっぷ」で5日間の旅をする、なんとも不思議なSF。横浜駅にはちょいちょい行くので、「あの横浜駅がねぇ〜」と感慨深いものが…別にないですが、世界観が面白くて結構ハマりました(笑)。
「私、今、横浜駅が無限増殖して人間を支配する話、読んでるんだよ〜」と人に話すのが、まず楽しいです。
カクヨムからうまれたライトノベル…になるのですかね?主人公のキャラクター性がそこまで強くなくて、かわりに世界観の構成が秀逸で、読み味としては星新一さんの小説に似てる気がします。ラノベのノリを期待すると裏切られるかも。…偏見?
細かい謎が明らかに -
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Posted by ブクログ
エッセイってこんなに伏線張っていいのか。気を張らない旅行をしているので文体も全体的にゆるくて読みやすいし、クスッと笑えるユーモアや比喩が多くておもしろい。個人的に好きだったのは石川県の垂水の滝を「滝というのは水が垂れるものなので、「音速のソニック」のような冗長性がある」というところや、牛久大仏を「超大型巨人が2人分」と例えた部分で、SF作家のエッセイだけど身近さを感じた。自分が旅行する時も作者のような視点で旅行してみたいなと思った。
海外編ももちろん全ておもしろかったけど、意外と一番近場の千葉編が短編としてよくまとまっていて一番好きかもしれない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ自己増殖を続ける横浜駅に本州が覆われ、人類はエキナカとエキソトの生活圏に分かれて暮らしている世界。エキソトの住人であったヒロトは、いくつかの勢力に後押しされて横浜駅のエキナカに入り込み、真実にたどり着くことになる。こう書くと実に意味が分からなくて良い。おおよそあってるはず。
自動改札、アナウンス、エスカレーターなど、ごくありふれたものが異常な状態で存在しているのが魅力。横浜駅自体も生物的に書かれており、粘菌のようなイメージを受ける。そうなると自動改札は免疫機構だろうか。
ヒロト自身に強い意志があったわけでもないので、問題が解消された後も謎が色々残ったままだったり、関わった人物たちとの交流も