向山貴彦のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
小学校3年生の時に初めて読んで、私がファンタジーにはまるーひいては本の世界にはまるようになったきっかけの本。
何度も何度も読んで、表紙がボロボロになり大学生になってから買い直したくらい大好きです。
物語自体は作者の初めての作品で、深く考えたらどうなの?っていうところ(たとえば下巻に入ってルージャンとフィツが話せている理由とか)はあるけど、そういうところを考慮したうえでもすばらしいです。
現代の私たちに貧しさなんてわからないはずなのに、この本を読むとリアルに貧困とはどういうものなのか感じます。
もっと多くの人に読まれるべき小説だと思います! -
Posted by ブクログ
ネタバレ容赦ねえ。高塚くんと喜多見さんの初々しい交流やまさかのお母さん快復フラグに和んでたら何この逃げ場のない死亡フラグ。もう手遅れですって描写されててコレ次巻お葬式から始まってたら立ち直れないんですけど主にお母さんが!!
心の支えがいっぺんになくなった高塚くんが阿坂と院をぶっ潰すとかは……ないな! 向山さんがそんな安直な展開をするはずがないな! 次巻はきっと解毒剤を求めて戦う話だよね俺信じてる!!
まあ高塚くんの強みの一つはあくまで学校がテリトリーなことなので、学校で刺客を撃退するってセオリーは(少なくとも最終巻くらいまでは)続くと思うんだけど。阿坂さんがふつーにデレててときめいた(おい)。アズミちゃんも好きそうな雰囲気で、次巻ふつうに阿坂か会長に殺されそうで怖い(さめざめ)
シスターの描写に惚れ惚れ。会わないでいる間は怖いんだけど、実際会うととっても優しい感じがするって一番怖い人物描写だと思う。ラスボスの風格ばっちりで対決が今から楽しみです。
繰り返しになりますが、次巻冒頭からお葬式とか始まりませんよーに!!(祈り) -
Posted by ブクログ
なんだか色々なものがぎゅっと詰まった第二巻。
もっと味わって読みたかったけど、早く早くと指が急いて
一気に読み進めてしまった。
院に成駒と間違われて、右手に特殊な蛍光塗料をつけられてしまった永児。
それを狙って院からは、駒が送り込まれることになる。
戸惑いながらも喜多見に請われて2人を助けることになった阿坂。
そして彼らのそばに潜む本物の成駒も交えて
再び学校は、血なまぐさい混沌の場へと化すのだった——。
*
とにかく永児がいつ壊れてしまうのかとはらはらした。
姉の容態の変化に、否応なく不安定になる母親。
必死に支えようとしたものがことごとく自分の手から逃れ出よとして
何もかもがうまくいかない。
ひたすらにぐちゃぐちゃで、疲弊しきっている永児の心の祈りがとてもつらい……。
その声は誰かに届くのか
闇の中でか細く明滅する心に、誰か気づくのか
やっとの思いで押し開けたドアの向こうにあったものとは——?
思わず唇を噛んでしまう展開だった。
非情に気になる終わり方をしたので
一刻も早く続きが出て欲しい!!
そして会長素敵← -
Posted by ブクログ
たくさんの大切なものが詰まった素敵な本です。
読み終わった後、生きることの苦しみや素晴らしさが胸に広がって、ありきたりな感想だけど、読んで良かった!と思いました。
この本の良い所はお話だけじゃなくて、世界観がとてもしっかりしているところ。
物語の世界・クローシャの地図はもちろん、通貨や時間、他にも気候、文化などが絵と共に紹介されています。
クローシャ大百科事典なんてのもあって、それだけで62ページもあります!
各章ごとにそこで登場する町や人の説明の絵が載っているのもすごく細かいし可愛いんです。
児童向けにしては、シビアでエグイシーンが多くてファンタジーにしてはリアル。
でもそれを乗り越えていく主人公に感情移入して、応援しながら夢中で読みました。
上・下たった2冊の本だけど、海外ファンタジーに負けないくらい素晴らしい作品です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ下巻はペチカとともに教会で過ごしたルージャンの物語から始まる。ルージャンは教会にいたころいじめっ子のリーダに逆らうことができず、一緒になってペチカをいじめていた少年。それを一言謝りたくて、教会からいなくなったペチカを探して旅をしている。食べ物の大切さを知らずペチカに配給されたパンをわざと落とし汚れたパンを食べるペチカを笑ったこと。だがすでに1年が経過しクローシャ大陸の南から北まで縦断してしまった。
アルバイトで釣り鐘の清掃をするために高い塔に登ったときなんと妖精フィツと出会った。フィツは羽を無くし妖精の国に戻れないでいた。妖精であっても人間世界では食べなくては死んでしまう。小さな体で毎日を必死に生ききていた。そしてフィツもまたペチカを探していたのだった。そしてあろうことか守頭も同じ街にいたのだった。彼らは町から街へ違った理由でペチカを探し、ペチカは大切な母との思い出を取り戻すため、最果ての地にあるというなんでも落とし物が見つかるという場所へひとり向かうのだった。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ国産ファンタジー。貧しい少女、彼女を痛めつける悪いおばさん、悪巧みをするおじさん、良い妖精と悪い妖精、など人物設定はかなり王道だが、翻訳版があれば世界でもヒットすると思うほど、ワクワク、ハラハラ、ときに腹立ち、そして泣けてくる物語。そしてびっくりしたのが巻末の付記が細かく書かれていてるところ。とても上下巻で完結する物語とは思えないほど細かいプロットだ。
ペチカは暖かい家、温かい食事、優しいお母さんの元で幸せに育った。母を亡くし、家を失うまでは。教会に預けられてからのペチカは守頭をはじめ、少年たち、パン屋さん、だれもが彼女を虐げ、12歳になる頃にはもう誰も信じられなくなっていた。動物を蹴り飛ばし、親切な人から物を盗み、友人を騙し、すべての親切を拒否し彼女の周りには敵だけしかいないように映っていた。
だが目の見えないおばあさんの絶え間ない優しさ、ペチカのことを本気で心配してくれる妖精フィツと交流するにつれ、だんだんと優しい母と過ごしていたときのペチカを取り戻していく。
だがペチカに安らぎはない。住む場所もお金も身寄りもなく、何よりも常に恐ろしい守頭に追いかけられているからだ。隣町に逃げようとも、大きな森に逃げようともそこに守頭は現れた。ペチカは逃げるためにしかたなしに暴力を振るったが、怪我をさせられコケにされた守頭はそれを絶対に許さない。必ず捕まえるつもりなのだ。ペチカの家を平気で燃やす連中だ。もし捕まったら身寄りのない孤独な12歳の少女は簡単に殺されるだろう。
そんな中でも真っ直ぐな心を取り戻しつつあるペチカは大切な友に会うため助けるために身を投げうって行動するのだった。