ボストンコンサルティンググループのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
BCGなだけあり、各論というより抽象的な話が多く、まあそうだよね。という内容ではあった
ただ、産業別のIT投資、デジタル化進捗について、分け方が面白いなどやはり思考として参考になることは多々あった。
・IT投資はされているが、レガシー脱却については業界の中で進捗が二極化している産業
・業界全体としてレガシー脱却ができていない産業
・そもそもIT投資がなされていない産業
業務プロセスを重視するが故、個別開発で複雑化し、レガシー脱却ができていない。
ERPはデータを可視化し経営判断を高度化するためのシステムであると割り切り、スタンダードに寄せることで改修サイクルを早めることが良い -
Posted by ブクログ
大企業においてはやはり概ね取り組んでいる内容が多かった。
GXをビジネスチャンスに変えるのは面白そうだし取り組んでいる事業者が既にたくさんいるんだろうなと思い、キャッチアップできて良かった。
一方でジョブ型雇用を超えてスキルベース型、というのはそこまで人材の可視化が進んでいる企業が多いということだろうか?弊社はまだまだなので少し焦りを感じた。
2023年11月に書かれた本だが、日経平均が最高値を更新していないことについて言及されている。既に更新しているので、いよいよ日本経済も30年ぶりに動き出すのではないかと期待できるものだった。
プライシングについても、今なら値上げが許される機運が高まっていると肌感では感じる。 -
Posted by ブクログ
■日本の経営者の意識を促す4つの変化
・デジタル革命
・地政学リスクの高まり
・気候変動・脱炭素の動き
・新型コロナウイルスの感染拡大
■サステナビリティにより、規模の経済が復活する3つの要因
・希少資源の囲い込み:サステナビリティの目標達成に必要な資源が枯渇
→規模を活かして、希少化する資源を囲い込み、安く安定調達する
・規模が投資効率を高める:サプライチェーンの抜本的な変革が必要
→経験曲線、データによる学習など、規模を活かして投資効率よく変革
・規模の影響力を活かしたルール形成:国/企業が連携して新たなルールがつくられつつある
→企業の規模が持つ影響力を活かし、ルールや基準を策定・強化
■規模の経済を活かした、先進企業の5つの戦い方
①農業や畜産において、希少な一次産品を囲い込む
実需者のポジションを活かし、一次産業でネットポジティブと安価・安定調達を実現する
例:再生農業、林業、コットン
②一次生産者と食品企業との橋渡しをする
サプライヤー、NGOのネットワーク効果で恒常的に強くなる仕組みをつくる
例:フードロス
③エコシステムの中核として、サプライヤーと共創し、育成する
投資資金、スタートアップ、学術機関を引き受け、有望な技術、データをいち早く獲得する
例:ネットワーク型R&D
④消費者のサステナビリティニーズを喚起し、新たな購買行動を促す
規模を活かし環境負荷を下げ、国/学術機関と連携し、ラベルにより価値が正しく伝わる仕組みをつくる
例:環境ラベル -
Posted by ブクログ
ボスコン出版の業界別動向2022編
キーワード
・カーボンニュートラル
・サステナビリティ
・地政学的コンフリクト
企業目標は財務的利益⇨社会的利益
戦略は先が読めないことを前提にした経営へ
組織は決めたことを実現から、付加価値をつける集団へ
人材は変化に対応する人材マネジメントへ
業界別
・製造業
・小売
・通信
・金融
・エネルギー
・自動車
・ヘルスケア
・プライベートエクイティ
---
2050年にカーボンニュートラルを達成する表明をした日本にとって、従来の大量生産大量消費のパラダイムから外れて、経営資源の獲得に制約を持ちつつ新しいビジネスのあり方を目指す必要がある状況。
社会的な利益を財務的な利益の上位概念におくことは、地球市民としての責務観点としてもそうだし、企業のゴーイングコンサーン的にも妥当
組織もトップダウンから、個人個人が組織のビジョンを捉え、顧客が求めるニーズを把握し、スピーディに変化を捉えて向かうことが必要。プラスして従業員のエンゲージメントを高めていく努力が必要。 -
Posted by ブクログ
戦略策定のシフト
先を読む、から先が読めないことを前提にした経営へのシフト。企業は地政学リスクをはじめとした不確実性の増大に直面、今後は経営から不確実な要素の多くを減じることは不可能。あらかじめ定めた計画に固執することは、環境変化に対する経営の柔軟性を損ない、企業経営に壊滅的な打撃を与えるリスクを生む。
より重要になるのは、
・変化の中で起こりうるシナリオを描く構想力
・リアルタイムのデータで変化の兆しを捉えること
・シナリオへの対応力を高めること
・組織の学習スピードを早めること
組織の変化
企業は決めたことを実現する集団から、付加価値を追求する集団に進化。
人材マネジメントの進化
企業に即した人材マネジメントから変化に対応する人材マネジメントに進化。採用や昇格の前提が大きく変わる。
経営リーダーは非連続の連続で経営を進化させるタイミングと位置付けるべき。変化の波は大きく、経営リーダーが従来の企業経営の常識の中で対症療法を繰り返しても、すぐに次の波動への対応を求められ、組織は疲弊するばかり。
サステナビリティ
米中の地政学的な対立の中、欧州企業はサステナビリティを競争戦略の中核に据え、国際ルールの形成、新ビジネスモデルの構築、サステナビリティを後押しする世論形成をリード。
サステナビリティ自体はいうまでもなく人類が抱える本質的な課題として最優先に取り組むべきテーマであり、環境意識の高いステークホルダーの期待に応える側面もあるが、その本質は「競争戦略」であると捉えるべき。
-
Posted by ブクログ
■競争優位性を確保する
(1)提供している商品やサービス自体を脱炭素化して消費者に訴求する
原材料から製造過程まで一連の要素を脱炭素に振り切ることで、消費者に対する強い訴求力を持つという取り組みである。
CO2削減を前面に打ち出して成功を収めた例として、2016年に誕生したスタートアップであるオールバーズを紹介したい。同社は、羊毛などの持続可能な素材でスニーカーを製造するだけでなく、販売しているすべての製品のカーボンフットプリントを表示している。一般的なスニーカーがCO2換算で12.5㎏の温室効果ガスを排出している一方で、同社製品の平均は7.6㎏だ。環境意識が高いカリフォルニアなどで流行し、2020年には原宿に日本第一号店をオープンするなど注目度は高い。
アディダスは、回収した海洋プラスチックを素材に製造したシューズをサステナブルな商品として販売している。価格が高めではあるが、売れ行きは極めて好調だ。また、ペプシコは、Beyond the Bottleのコンセプトを打ち出し、ペットボトルで飲料を販売するビジネスモデルではなく、自宅で炭酸水を作ることを消費者に提案し、使い捨て容器を使用しない方法を提供することで、環境意識が高い消費者層の支持を得ている。
このような事例を見ても、消費者が高い代金を支払って環境負荷が低い製品を本当に購入するのか、半信半疑の方もいるだろう。私たちが日本で行った消費者調査によると、環境価格プレミアムを受容すると回答した人は2~3割程度である。現状では脱炭素に価格プレミアムを払う消費者は一部であり、その一部の消費者セグメントをターゲティングして獲得する戦略と言わざるを得ない。ただし、消費者の意識は少なくとも逆行すること はなく、一定のプレミアムを払ってでも環境負荷が低い製品を購入する層は増加していくと考えるべきだろう。
なお、このパターンが特に有効なのは、使用している場面が他人から見えること、何度も反復して使用するものであること、という条件下だと考えられている。つまり、消費者 の「環境にやさしい製品を使用している自分を見てほしい」という欲求を満たすことが有 効だ。 テスラのEVの販売台数がカリフォルニアやニューヨークで爆発的に増えたのも、 「テスラに乗っていることはエコでかっこいい」というブランドイメージが確立できたた めと考えられる。逆に言うと、家の中でだけ使うなど他人に見せない製品は、このパター ンには当てはまらない。
(2)カーボンニュートラル対応を切り口にサプライチェーンの上流・下流に染み出す
メーカーがその保守・メンテナンスまで行う、もしくはサービス提供者が必要な設備・製品の製造まで行うことである。この例として、ダイキン工業の取り組みを説明したい。もともと空調設備のメーカーだが、子会社「ダイキンエアテクノ」が三井物産と共同で、空調データのアナリティクスや保守を月額課金で提供する「エアアズアサービス株式会社」を設立した。 設備単体ではなくシステムとしての設計から運用までを担うことで新たなCO2削減余地を見いだしつつ、結果としてO&M(運営・保守) 業務にも染み出して の固定化を実現している。
(3)カーボンニュートラルに対応した他社が参入しづらいバリューチェーンを構築する
脱炭素を切り口に、従来のバリューチェーンを統合したり、置き換えたりする取り組みだ。この例としては、テラサイクルのループ (Loop) によるリターナブル容器を活用したバリューチェーン構築が挙げられる。Loopは、容器メーカー、消費財・食品メーカーと連携し、再利用可能な容器を利用した循環型の消費財・食品宅配サービスを提供している。具体的には、消費者がオンラインで注文を行うと、繰り返し使える耐久性の高い容器に入れられた製品が配達され、使用後、スタッフによって回収された容器は洗浄施設で洗浄されて再び中身が充填された状態で再配達される。「利便性」や「デザイン性」も魅力と言える。 カーボンニュートラルを活用した新しいバリューチェーンが構築されている好例だろう。
その他の事例では、農家支援ビジネスを展開するインディゴ・アグリカルチャーが、再生農業を行う農家とサステナブルな穀物を必要とする需要家をマッチングするビジネスを立ち上げている。自らがサステナブルな生産物のサプライチェーンのハブになることで、サステナブルな農業を行う農家と、それを必要とする需要家の取り込みを図っている。
(4) 自社サービスにカーボンニュートラルに貢献できる要素を織り込むことで消費者の行動変容を促しつつ優位性を確立する
消費者に対して行動変容(今回で言えば脱炭素の製品・サービスの選択)を促し、支援することを通じて、消費者を囲い込むことである。消費者の行動変容を促すためには、「見える化」(自分が環境にどのくらい良いこと・悪いことをしているかを知ることができる)、「選択肢の提供」(環境に良いことを選べる)、「インセンティブの提供」(環境に良いことをすればメリットがある)という3つが効果的だ。
それを実践している例として、ショッピファイの取り組みが挙げられる。同社は、ECで買い物する際にその買い物カゴの排出量(製品の製造、家までの物流に伴う排出量)を見える化し、買い物カゴの排出量に相当する削減プロジェクト(森林保護、カーボンキャプチャーなど)やモニタリングの仕組みへの投資など、購買に伴う排出をオフセットする選択肢を提示し、それを選択するとポイントがつくなどのリワードプログラムを提供している。