堀越英美のレビュー一覧
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なんということ。
母の日にこの作品を読み終えるとは。
テレビ等で、ある女性にインタビューする時は「お子さんはいらっしゃるんですか」、
ある男性にインタビューする時は「お仕事は何をされてるんですか」。
逆もあるけれど、だいたいはこんな感じだ。
そして、メダルをとったオリンピック選手に必ず聴くアレ。「まず最初にどなたに伝えたいですか?」この質問で、「お母さん」と答えなければ日本中から干されるような空気。そう、空気だ。いつまで日本中に漂っているんだ、この空気は。
わたしは、親(母親)に感謝すべきなのに感謝できない、という苦しみの中で、ずうっと罪悪感を感じながら生きてきたけれど、ある日「感謝なんて -
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ネタバレ常識を常に疑うこと。正しいことは何かを自分で考え、自分で決め、修正していくこと。そういったことが大切だなと思ってはいるけど、道徳さえも疑うということはあまりしたことがなかった。
その点は目からうろこな情報がたくさんな本。いかに道徳が都合よく作り上げられてきているか、そしてその普及が推し進められているか。特に母性幻想については完全に自分の考え方の根底に植えつけられてしまっていることに気づかされた。子供に対しての母の自己犠牲ってどうしても感動してしまいがち、、、
日本の学校教育、つまらんね。
息子よ、染まるなよ。すべて自分で考えろ。 -
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お母さん要素は少なくて、アレ?となった。
学校関係者から見ると少しオーバーな表現が目立ったが、「お涙頂戴」な教材が現代にも残っているのは確か。
道徳教育、情操教育は歴史的にどういう目的があって始まったのか…たくさんの文献から遡っていて、圧巻だった。
桃太郎を絡め、「男の子はやんちゃで良い」という思想は戦争に出て行ってほしい、という軍国主義教育だったのか!そして「少年」からあぶれた女の子たちは、愛され「少女」として教育された…やっぱり戦争ってクソだな!
今の子育て世代女性の生きづらさ(働かないと生きていけないが、育児の第一責任者としての振る舞いも求められる)はここから来ているのかと。
「可愛いま -
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人生再放送みたいな本だった。同一性へのこだわり、家事へたくそすぎ、ひとりが大好きすぎ、そのつもりはなくても人を不快にさせる発言、友だちがいないしいなくても平気、10代からずっと鬱、などなど、ASDあるあるを再確認した。わたしもシンプルで機能的な服を見つけたらいつも2枚買ってそればっかり着ます。
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“これまで学校や友人関係で抱えてきた多くの問題を、大局的な視点から見ることができました。また、自分がある種の状況(社交の場、知らない人と会うこと、騒々しい環境など)にストレスを感じたり、疲れてしまったりする理由がわかりました。自分がどういう人間なのかがわかり、 自分がどうなる -
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原著が10年ぐらい前に出たものであまり新情報がなかった。
インタビューを受けた当事者のコメントもプロフィールがわからないまま羅列されるだけで知識がある人間から見ると特筆すべきこともなく…。
アメリカと日本では文化も医療・支援体制も違うだろうし。
あと知的障害があるかどうか、親との関係性によっても生き方が違ってくる。
性自認が揺らぎやすいこと、夫と相性がいいと女友達といるよりラク、というのはそう言われればそうだなって感じ。
老年期について知りたかったけど体調不良が多くなるor年取っても元気、とかの事例しかなく結局は人それぞれでしかなかった。
診断済みの人達が老年期に入り始めている、って原著が -
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「ケアの倫理」で最近のコンテンツを読み解く実に面白い本だ。時代は「ケア」に向かっている。90年代のあの、実に最低でくだらない「テレビの時代」を生きた身としては、やっとここまできたか、と頼もしく感じた。
「冷笑文化で才能を発揮できるのは、ケアをしない人々だ」(p60)
その通りだ。お笑いタレントのビッグネームが失墜したのは、スキャンダル以前に、時代の必然だったのかもしれない。
終盤の「エルピス」論が秀逸。
守るべき者がいる人間は、弱くなる。そして「凡庸な悪」にのみ込まれてしまう(p211)。だからこそ「ケア」のネットワークを築くべし、なのだ。納得。