堀越英美のレビュー一覧
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お母さん要素は少なくて、アレ?となった。
学校関係者から見ると少しオーバーな表現が目立ったが、「お涙頂戴」な教材が現代にも残っているのは確か。
道徳教育、情操教育は歴史的にどういう目的があって始まったのか…たくさんの文献から遡っていて、圧巻だった。
桃太郎を絡め、「男の子はやんちゃで良い」という思想は戦争に出て行ってほしい、という軍国主義教育だったのか!そして「少年」からあぶれた女の子たちは、愛され「少女」として教育された…やっぱり戦争ってクソだな!
今の子育て世代女性の生きづらさ(働かないと生きていけないが、育児の第一責任者としての振る舞いも求められる)はここから来ているのかと。
「可愛いま -
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人生再放送みたいな本だった。同一性へのこだわり、家事へたくそすぎ、ひとりが大好きすぎ、そのつもりはなくても人を不快にさせる発言、友だちがいないしいなくても平気、10代からずっと鬱、などなど、ASDあるあるを再確認した。わたしもシンプルで機能的な服を見つけたらいつも2枚買ってそればっかり着ます。
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“これまで学校や友人関係で抱えてきた多くの問題を、大局的な視点から見ることができました。また、自分がある種の状況(社交の場、知らない人と会うこと、騒々しい環境など)にストレスを感じたり、疲れてしまったりする理由がわかりました。自分がどういう人間なのかがわかり、 自分がどうなる -
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原著が10年ぐらい前に出たものであまり新情報がなかった。
インタビューを受けた当事者のコメントもプロフィールがわからないまま羅列されるだけで知識がある人間から見ると特筆すべきこともなく…。
アメリカと日本では文化も医療・支援体制も違うだろうし。
あと知的障害があるかどうか、親との関係性によっても生き方が違ってくる。
性自認が揺らぎやすいこと、夫と相性がいいと女友達といるよりラク、というのはそう言われればそうだなって感じ。
老年期について知りたかったけど体調不良が多くなるor年取っても元気、とかの事例しかなく結局は人それぞれでしかなかった。
診断済みの人達が老年期に入り始めている、って原著が -
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「ケアの倫理」で最近のコンテンツを読み解く実に面白い本だ。時代は「ケア」に向かっている。90年代のあの、実に最低でくだらない「テレビの時代」を生きた身としては、やっとここまできたか、と頼もしく感じた。
「冷笑文化で才能を発揮できるのは、ケアをしない人々だ」(p60)
その通りだ。お笑いタレントのビッグネームが失墜したのは、スキャンダル以前に、時代の必然だったのかもしれない。
終盤の「エルピス」論が秀逸。
守るべき者がいる人間は、弱くなる。そして「凡庸な悪」にのみ込まれてしまう(p211)。だからこそ「ケア」のネットワークを築くべし、なのだ。納得。 -
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アメリカにおける医療差別は最近知った。
今回は黒人女性の妊産婦死亡率の高さや、
疼痛に関して適切な処置が行われないこと、
コロナ禍での出産がいかに危険で大変なのか
など綴られていて心が苦しくなった。
ある、アメリカドラマで
黒人は白人よりも救急で心配蘇生の時間が短いと
言っていた。実際の研究結果を読んだわけではないのですが、医療差別を知れたきっかけです。
アメリカ独特の問題もあるとは思うが、
同じ女性として女性の痛みは無視されやすいのは感じる。生理痛が代表的だと思う。
人によって個人差があるのに、生理は病気じゃないから会社を休んだり、学校を休んだりするのは
なんとなく出来ないものだと私たち