小林賢太郎のレビュー一覧
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「ラーメンズ好き」を嫌いな人がいます。気持ちはわからなくはないです。つまり「ラーメンズ好き」を自称する人は、どこか「自分はわかっている」というイケスカナイ自己陶酔を纏っているような印象がある……場合もあります。「ラーメンズ、面白いよな!」と突然声をかけてくる人は、いわゆる「にわか」である可能性も高くあります。それは、「ラーメンズ好き」を自称することによって、自分をハイセンスだと高めようとする表れなのかもしれません。まあ、それは「ラーメンズ」に限ったことではないですけど。でも、勘違いしてはいけないのは、だからといって「ラーメンズは面白い」という事実は、依然としてそこにあるということです。
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Posted by ブクログ
「戯曲集」という表現がとてもしっくりくる。ネタ帳ではなく戯曲集。実際にラーメンズのネタとして観たことがあるものは、本書で活字として視覚に入るとまた違ったおもしろさが味わえて楽しい。「日本語学校」などは完全に頭の中でリズムを再現して改めて堪能した。観たことがないものも、2人の舞台を想像して楽しめる。そういう意味では、ラーメンズの2人を知らない人が本書を読んでも想像できずにおもしろさが半減するのかも知れない。しかし、2人の舞台を知る人にとっては、活字の極上エンターテイメントになることは間違いない。緻密な計算づくしの台本に思わず唸ってしまう。個人的には、時々見られる小林氏の噴き出し笑いも演技だという
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Posted by ブクログ
1〜4ページぐらいで1話が完結する漫画。
シュールシュールシューーーーール。
好き嫌い、というか理解できるかできないかは結構人によると思います。シュールなだけあって大爆笑とか、そういう感じではないのです。どちらかといえばクスッと来る感じ。あとまったく笑いを狙ってない話もある。わたし個人としては、その話の構成のバランスが好きです。
ま、こんなこと言いつつちょっと理解しかねる話もあったりしたのですが、そこはキャラクターの愛らしさがカバーしてくれてる気がしました。
とにかくほっこりして、クスッと笑えて何だか幸せな気分になれるから好きなんです。ラーメンズ好きとかシュールな笑いが好きな人は一 -
Posted by ブクログ
この世界の人間には、それぞれの用途がある。誰もが何かしらの専用人間なのだ。ところが、ここに用途のない人間がいた。その無用途人間に、伝達用人間が用途を伝えにくる。しかし、伝達用人間は、伝えてしまえば用途がなくなる。またここに、無用途人間が誕生する。
0823-0824
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朗読のしあいがゲームとして成立する世界。自分の本の面白さを競うあまり、嘘の内容を読み始めてしまう(「読書対決」)。医者である父親から透明人間の薬を投与され、少年は実験材料にされていたが……(「透明人間」)一度観たら必ずハマる、鋭敏な言葉、独特なリズム、予測不能な世界。どこにもない「笑い」を構築する「ラーメンズ」第一戯