Posted by ブクログ
2010年06月06日
何だかんだでゆるゆると完結まで買ってしまいました。
四冊で4000円。このサイズと薄さの漫画には結構なお値段ですね。
大爆笑というのはめったにないのだけれども、深みがあって、何度も読み返したくなる、それがこの『鼻兎』という漫画の魅力だと思います。
鼻兎というキャラクターは未知で、何ができるのかわか...続きを読むらない、だから作者もかなり自由にできたのかな、と思います。
「犬なりの」のような、いぬと鼻兎の関係性もあたたかくてつい笑ってしまいます。ニニコの子供たちの可愛さはすごい。
個人的に好きなのは、これ『鼻兎』っていうより小林賢太郎さん的だなと思った「思い出」。
自分の中で一番どうでもいい思い出をよこせよ、ちょっとよくして返してやるから、って言われて、それは僕の思い出じゃないって答えるやつ。
でも四巻は全体的に、分裂や絵で遊ぶシュールネタが多かったので、一読したときは「??」という感じでした。
ただ最後がよかった。非常によかった。
物語を通して、ずっと家族を欲しがっていた鼻兎に家族ができてよかった。
このエンディングが見られただけでも四巻まで買ってよかった。