小林賢太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
かなり好きな巻。
笑えるし、しんみりできる両方が揃っているので。
「JAF」は鼻兎のかわいさが炸裂する話。
「迷子」は無性に切なくなる話。
この『鼻兎』では、最初はイヌの父親もイヌを置いていってしまっていて、ニニコも人間に捨てられて、鼻兎も自分のアイデンティティを知らなかった。
それを他者との関係性の中に見出して、ささやかな幸せを見つけていく、というような物語としても読めると思う。
イヌも鼻兎もニニコも子供たちもおまわりさんもその奥さんもみんな、ゆるやかな愛情でつながっているのがわかる。
「イヌ物語」なんかはその真骨頂じゃないかな。
「がんばれ山本さん」「ヌッ」あたりは涙が出るほど笑ったよ