やまむらはじめのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ昔から受け継がれるからくり仕掛けの人形を操って戦う現代村人のお話9冊目。
匡平がアマテラスと戦って存在感を示し、詩緒もしっかりと自分を主張してククリのコントロールを戻した。
これまでもやもやしたままだった村の人間関係も、匡平が肝を据えて向き合うことで、見え始めてきた。
だいぶクライマックスが近い感じ。
主要人物が、村に集まってきている。
隻がひと通り登場して、コマが揃い、これから短い日程でニ転三転して盛り上がって終わりというのが美しそうに思える。
アマテラスと対になりそうなもう一機と、隻がいなさそうなカカシを、アキと匡平が1機づつ使うのだろうか。
先の展開も、楽しみだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ因習に囚われた古い村に伝わる、神様の抜け殻という操り人形に翻弄される人々の話。7冊目まで。
神様の抜け殻である案山子を操れる特殊能力者の家系、中でも現役の使役者が偉いという閉鎖的な村。
その因習が陰惨な事件を招き、囚われた過去に翻弄される関係者が自分の生き方を通そうとしてぶつかり合いつづけているところ。
案山子の操縦者「隻」はおおよそ困ったちゃんだが、そのひとり、まひるの案山子が大破して、主人公の恋情も受け入れてもらえたところで、ここまでの一区切り。ここからは、暗躍して撃たれた議員さんの線と、アマテラスに軸が移ってくるのだろうかというところ。
実はこんがらがってしばらく放置していたのだけれど -
Posted by ブクログ
雑さは目立つけどバイオリンを習う少年はある日、父の演奏するオケを突如現れた自分と同世代の少女が指揮して、オケを瞠目させる現場を目撃してしまう。以来その音楽が耳から離れない少年は、スランプに悩まされながら、音大へ入学。そこでその少女と偶然再会することになる。めちゃくちゃ少年漫画っぽい王道な話で、週マガでやってもおかしくないような内容。子供の頃に聞いた天才(ライバル)の理想の演奏を追い求めるあまり、自分の音楽の限界に悩まされる、という話の構造は、『ピアノの森』そのもの。実際二番煎じ感は拭えない。ただ、本作の場合、両者の関係が、直接のライバルではなく、指揮者とバイオリニストという共存可能な立場にある