鳥飼否宇のレビュー一覧
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戦国時代の九州、暴君の城を舞台に次々と一族が殺されていく事件を描く。
城主・鷹生(たかき)龍久の正室が首を切り落とされた遺体となって発見されたのを機に、第一側室が転落死し、城主の弟が毒殺され、その後も愛娘に父親に嫡男、第二側室と次々不審な死を遂げる。
鷹生龍久は前の城主や主君を残酷な手法で打ち破っただけでなく一族郎党皆殺しにしている。この連続殺人はかつて龍久に敗れた一族の残党による復讐なのか。
時代背景や城という舞台背景も全てミステリーのためのもの。首無し遺体があったり幼い子供が死んだり、暴君によって容疑が確定してもいない者が呆気なく斬られたりなどという残酷なシーンはあるが、本格ミステリーに -
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嵐による遭難、たどり着いた目的の地、そして帰るべき手段も食料も失ったサークル一行。
極限状態の中で、思いもかけない心理状態に陥っていく人間の弱さが露呈していく。
閉ざされた孤島での連続殺人を描いているクローズド・サークルものである。
海岸に流れ着いた1枚のフロッピーの中に綴られていたのは、驚くべき内容だった。
いたずらかもしれない…拾った猫田は該当する大学のサークルに確認をとる。
すると行方が知れないメンバーがいるという。
これは本当に助けを求める知らせかも。
そう思った猫田は警察に連絡を取り捜索が始まる。
だが、捜索に向かった島には彼らの痕跡はなかった。
歴史、民族学、そして自然科学。
さ -
Posted by ブクログ
観察者(ウォッチャー)シリーズらしい。
3冊目?
植物写真家の猫田さんと観察者、鳶山さんが岩手の寒村で、鳥取の山村で、奄美大島の村で事件に遭遇する。
猫田さんが巻き込まれ、鳶山さんが謎を解く。
過疎化した山村の薄暗い森の中、廃墟というロケーションに心を躍らせ、イズナサマやユタの神儀にドキドキ。
なのだけど、なんだろ。イマイチ盛り上がりに欠ける。暴かれた真相が後味のよくないっていうのもあるのかな。
うーん。もっと面白くできたんじゃ?という気持ちが拭えない。
共感できる登場人物が不在なのかな。この世界に入りこめなかった。
それこそ鵺を相手にしているよう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【本の内容】
沖縄・やんばるの森は、人の手の入っていない自然がいまだ残る原生林だった。
昆虫採集家・松崎と柳沢は、ギネス級に成長するオキナワマルバネクワガタの幼虫を求め、森へと踏み入る。
台風の襲来により荒れ狂う森で、二人は軍から脱走した米兵と出会い、森に財宝が隠されている事を知る。
傷ついた米兵から、難解な暗号で書かれた財宝の地図を残された二人は…!?
米軍、ハンターと二人の三つ巴での、命を懸けたサバイバル宝探しゲームが始まる!!
奄美大島で生物観察を続ける鳥飼否宇が描く、迫真の大自然アドベンチャー。
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鳥飼否宇というと、横溝賞を受賞した「中空」の