鳥飼否宇のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ死刑囚ばかりの終末監獄で起きる事件。それを解決するシュルツ爺と主人公の日系アメリカ人アラン。
舞台は現代のようだけどなんとなく昔のエジプトを想像しながら読んでしまったので、タッチパネルとか普通に電子機器出てきて脳が混乱した笑
短編集のつくりだったので読みやすかったけど、ミステリーとしてはオチはそれぞれちょっと物足りなかったかな…
アランが役に立つからと助手として選ばれるにはいつまでも察しが悪いボンクラのままだなと思ったけど、最終章で訳がわかる。まあその前に読者はオチも読める。
でも最後の最後の胸糞感はなかなか悪くなかった。
シュルツ老の子どもたち…テロリストはやっぱりサイコ野郎だったか。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ短編集の形でありながら、一冊を通読したときに、あの出来事もすべてはこの結末のための伏線だったのだと明かされる。
アランが主人公の体裁ではあるが、その実、陰の首謀者は別の人物であった。
アランの生い立ちが語られる段階で、この人物が本当の父親なのだろうと推測できるが、その後の行動をみると、一見父親としての思いで動いているようにみえるものの、最後にそれも読者の勝手な思い込みで、利己的な動機であることが明らかになる。
本作をイヤミスとするのかどんでん返しや伏線系とするのか、はたまたそれ以外なのかは人によって変わるだろうけれど、一つ一つの話は決して読みにくいものではないので、あっという間に読み進められる -
Posted by ブクログ
ネタバレ戦国時代でミステリ。動機やトリックが戦国時代ならではで好みでした。館シリーズや城シリーズみたいな、からくり屋敷の趣もあります。
物語を貫く狂気と執念が物凄いです。因果因縁。事件で最もおおぉとなったのは「暴君の毒死」でした。登場人物誰も彼もうーんだったけど、メインキャラのお子さんたちや妹さんみたいな周囲の人々の顛末に、戦国時代の非情さを感じました。
破ラストの合戦、難攻不落ってこういう城の事だっけ…????天守閣本体が兵器って……やり過ぎなかったらその後攻め込んできた島津義弘も困っていたかも。
「奇譚」の題に反しないミステリでした。紅い城は好きですね…安土城とか。暴君度が高いお館様は居城を紅く塗