中原圭介のレビュー一覧
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経営アドバイザー兼経済アナリストである著者が少子高齢化による人口減少における日本社会の今後とAIが台頭してくる未来において私たちの仕事の変化について書いた一冊。
日本社会が今後抱える問題について本書で学ぶことができました。
現在の社会保障制度を維持しようとすると現在より数倍もの消費増税が不可避であることや経済成長率が伸びない理由をデータなどから学ぶことができました。
そして政府が少子化に対して無策だったことが現在に繋がっていることも知ることができました。
また、AIによって医師や弁護士など高等な知識が必要な仕事や工場や小売業など多岐にわたる分野でAIの比重が増し、人口減少と失業率の上昇により経済成長の鈍化へと繋がっていくことも理解できました。
そんな本書の中でも人口減少については大企業の本社機能の分散と地方大学の改革については勉強になり、具体的な事例としてコマツや長野県や国際教養大学を取り上げており、本書で危惧していることへの解決の糸口になるものではないと感じました。
あと、AIについてはクリエーターとサーバーという区分が今後できつつあることやAIの盲点について知った上で上手く共存していくために必要なことを学ぶことができました。
日本社会が今直面していることについて問題点を知ることができ、その解決となる知識について勉強することができ、今後の日本社会を考えるうえで大切な知識を学べた一冊でした。 -
Posted by ブクログ
期待していたよりも、非常に楽観的な将来予想が展開されていた。
本書では、エネルギー価格が下がることを前提にされているが、
目の前で起きているニュースを見る限りでは、あまり信用できないように感じたが、、、
実際に10年後、この予測がどのくらい当たっているか?も楽しみ。
以下は、たいへん参考になった。
「よいデフレ」 :「所得の下落」よりも「物価の下落」がはやい=生活が豊かになる
「わるいデフレ」 :「所得の下落」よりも「物価の下落」がおそい=生活が苦しくなる
「よいインフレ」 :「所得の上昇率」よりも「物価の上昇率」がひくい=生活が豊かになる
「わるいインフレ」:「所得の上昇率」よりも「物価の上昇率」がたかい=生活が苦しくなる
これは、
「よいデフレ」→「よいインフレ」→「よいデフレ」
が
スパイラルで移行できると良いとのことであると判った。
・アメリカの『シェールガス革命』
これで物価や、その他のエネルギー価格が下落する
というのが著者の理論
→『シェールガス革命』を知らないとダメだな。
・日本はデフレの影響で、
生活保護受給者は、およそ人口の58人に1人
悪いインフレのアメリカは、
6人に1人が食料購入補助制度の世話に。
→本当かな?日本の58人に1人は、すごい数字だな。。
1.2億人として、58で割ると、206万人だけど。
・『日本期待の「メタンハイドレート」は失敗する』
水深1000メートル下のシャーベット状で存在する
ためストローによるくみ上げ時に、一緒に吸った回りの
砂のため、パイプがつまって作業できなくなったが、
このことは、TVメディアでは、あまり放送されていない。
→これは、そうなのか。。
でも、もともと「メタンハイドレート」は採掘できても
たいした量じゃなかったよな。
・『日本は、原子力発電から完全に撤退するわけにいかない』
日本はアメリカと締結した、原子力協定に基づき、原子力技術を
研究しているが、アメリカは、原発から出る「核燃料の再処理」
を原則として止めている。
再処理は同盟国の日本が肩代わりし、そこで磨いた技術を
アメリカと共有しているのが実情
日本は、プルトニウムをアメリカに返還することで合意したが
もし、ここで日本が原発ゼロを選択してしまうと、原子力
関連作業と技術が衰退し、日米両国で核に関する技術が失われる
核不拡散を目指すバランスが崩れてしまう。
→「えっ?!」そうなの?
この記述は、結構驚き!
そうだとすると、日本は、原発完全停止できないジャン!!
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日本の近未来について、人口動態、労働分配率、物価あたりを題材に論じている。
・少子化の影響から現役世代の負担が増加し、実質賃金低下の原因となっている。
・近代化以降労働分配率は低下の一途。RPA、AIにより更に下がる見通し。結果失業増加を予想。
・円安による物価上昇は、実質賃金マイナスよういんとなった。
出生率2が必要な事はよく分かった。行政の動きがなくてはまず不可能でしょう。
私は生産性上昇は今後も止められないと予想しています。手の空いた人は人間にしか出来ない「意味、意義」を生み出す仕事をすべきと考えます。このため一人一人が自身の生きる意義をよく考えることが大事だと思いました。 -
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【能力を問われる世界】
AIやロボットが普及すると厳しい世界が待っています。
世の中、AIと同等もしくはそれより低い能力しかない人もいます。全人類がAI以上の能力を持ち合わせているわけではないのです。
AIはすでにMARCHぐらいの大学に入学できる能力があります。しかし、MARCHレベルの大学に入れる人は意外と少ないです。
つまり、少数の人間以外はAIでまかなえるということです(学力だけの判断ですが。。。)。ただ、コストの問題があるので、人件費とAI費の比較になります。今はAIがコスト的に高いかもしれませんが、AIコストが下がると人件費も下がらざるを得ない状態になり、労働者は給料が下がります。
AIを使って生産性を高めた企業が浮いたお金を価格に還元してくれれば、給料が下がっても問題ないのでしょうが、経営者側は価格還元よりも利益を優先するでしょう。
しかし、最低限必要な生活費は下がってくると思います。ほとんどのものがVRで体験でき、実際にそこへ行く必要がなくなります。あまり外に出ることがなくなると、衣服、化粧、交通費などもなくなります。また、物質的豊かさを求めない時代になってきてきますので、ものを買うことも少なくなります。
それほど生活費がかからなくなっていきます。AIが導入されて、ほとんどの人が給料の絶対値は少なくなりますが、生活費も下がるので最低限の生活はできそうです。しかし、AIが広まる前の生活と比べてしまうと豊かとはいえないかもしれません。
「AI」と「評価経済」どちらにしても大多数の凡人には厳しい世界になります。 -
Posted by ブクログ
未来を考えると憂鬱に為るが、正視しなければ。いつはじけてもおかしくない借金バブル、30年前からわかっていた少子化、イノベーションと生産性の向上が失業者を増やし、トヨタは東芝化するかも。長期的に、増税、円高は間違いない。地方創生でコマツを見習え!という内容。概ね同意だが、トヨタのところだけは おいおいと言いたくなる記述あり。HVやっているとEVもできます。電池の開発競争はよーいどんの状態で、負けているわけではないよ。それよりも恐ろしいのはシェアリング。自動車買う人減ると、鉄冷えならぬ自動車冷えになってしまう。次に儲ける方法をトヨタは考え出せるのだろうか?いまだにカメラ付携帯持って入れない技術部では無理だろう
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Posted by ブクログ
絶望的な未来を前に自分が何をできるか考えてみたものの、無力な自分にできることなどほとんんどない。こどもをあと何人か産むくらいかもしれない。それとて非常にハードルが高い。
なぜ子どもを産みたいと思わないのだろうか?
子どもを三人産んだとしても、社会的地位がすごく上がるわけではない。子どもを三人以上産み育てることは、現代においては想像を絶するすごさであり、他のどんな地位の女性よりも賞賛されることだと個人的には感じるが、実際のところ「へぇ、子育て頑張たんですね、老後も安心ですね」、と個人的な出来事として処理されるまでだ。
賞賛されたり地位が向上したり、社会的に認められるために三人も子どもを産むわけではない。純粋に好きな人との愛を育んだ結果かもしれないし、はずみかもしれないし、幸福な家庭生活の過程でそうなっただけのことかもしれないし、自分も子だくさんの家庭で兄弟が多い環境で育ち、純粋にそんな環境がそうさせたのかもしれない。それが個人的な幸福や達成感につながればそれでいいのだろう。
つまり、普通に生きていれば決して産まないであろう女性に産んでもらうにはどうすればいいか、という話だが、3人産めば御殿が建つ、くらいのインセンティブか、何らかアクシデント的なはずみがない限り、とてもその気にはなれないだろう。 -
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昨年(2015)の夏頃に中原氏によって書かれた本で、石油エネルギーの解説を中心に、世界経済について解説されています。結論としては、米国の復活の好影響を日本も享受できることになると書かれていますが、果たしてその通りになるのでしょうか。
シェールガス・オイルを取り巻く状況は目まぐるしく変わっています。この本ではその部分についても紹介されていて興味深かったです。今後の展開が楽しみですね。
以下は気になったポイントです。
・石油メジャーは、2013年4月時点で、シェールオイルよりもシェールガスの開発に重きを置いていた。先行してシェールガスの開発を行っていた独立系採掘企業の多くが、メジャーとの競争を避けて、より利益が大きいシェールオイルに開発をシフトしていった(p19)
・シェール革命によって化石燃料の寿命はは少なくとも400-500年伸びたとされ、ピークオイル論は明確に否定された(p24)
・アジア、欧州向けの輸出拠点として、メリーランド州・ルイジアナ州・テキサス州に4つの液化天然ガス製造基地が建設中、2016-19年にかけて順次、稼働を開始する(p30)
・アメリカは、シェール資源の採掘技術の進歩により、2011年には石油の輸入比率は消費量の53%、天然ガスは8%、2012年には、石油:47%、ガス:6%と、急速に減少している(p33)
・ダウ・ケミカル、シェブロンフィリップス、エクソンモービルが、石油の代わりにシェールガスを使って、エチレンを生産するための大規模な化学コンビナートを建設中、2017-18年にかけて稼働開始。石油化学からガス化学への大転換が進行中(p35)
・アメリカのシェール革命は、資源大国といった国々を没落させることになる(p37)
・食料価格の地価には、原油価格下落の影響に加え、商品先物市場における投機マネーの縮小が大きくかかわっている(p40)
・中東における最大の対立軸は、サウジアラビアを中心とした、スンニ派諸国と、シーア派の大国、イラン(古代ペルシア帝国の末裔)との確執である(p51)
・イラン高原に住む古代のペルシア人、すなわち現在のイラン人と、イラク(メソポタミア文明)やサウジアラビアなど砂漠の地の大河流域に住むアラブ人たちとは、中東の覇権を争ってきた(p58)
・2010年に入ると、イランでの油田ガス田の開発から撤退する例が相次いだ、日本の国際石油開発帝国石油も一例(p83)
・世界の原油確認埋蔵量のトップは、ついにベネズエラ、となった。この10年間で3倍以上にも増え、世界一位とされてきたサウジアラビア(2983億バレルvs2670億バレル)を追い抜いた、採掘技術と精油技術(重質油、超重質油)の進歩により実現した(p93)
・アメリカでは原油の全生産量のうち、すでにシェールオイルが在来型油田をしのいで60%を占めるまでになっている(p97)
・シェール業界の大部分は、それまで実績のなかったベンチャーや中小企業で、既存の石油業界から見れば新参者(p100)
・2010年にエクソンモービルが410億ドルでシェールガス大手のXTOエナジーを買収した後、天然ガス価格が急落して、巨額の損失を蒙った例もある(p124)
・スタンダード石油は、1911年にアメリカ最高裁が分割を命じて、34社に分割された(p126)
・これからのエネルギー価格の長期的な低迷によって、先進国はインフレは過去の遺物となる。日本、北米、欧州の先進国では、10年以内にインフレ率ゼロが
・アメリカの狙いは、TPPと、もうひとつの広域経済協定である、TTIP(環大西洋貿易投資パートナーシップ)と合体させて、世界のGDPの半分以上を占める巨大な経済圏をつくり、知的財産権などの制度づくりでアメリカが主導権を握ること(p180)
・中国でシェールガス産出ができない理由として、1)技術蓄積がない、2)ガスが存在する地層の深さがかなり深い、そして水平堀りができない(p190)
・17世紀の欧州では、キリスト教の信者たちが、カトリックとプロテスタントに分裂して戦争していた、三十年戦争。実際には、スペインの支配を逃れようとするオランダなど、民族独立の戦いという側面がある。一方では、ハプスブルク家とそれを阻止する、フランス諸国との国家間の戦争というい側面もあった(p252)
2016年1月1日作成