中原圭介のレビュー一覧
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2018年刊行の、経済評論家による近未来予想図。
人口減、少子化、見せかけの経済成長、その裏での債務財政悪化、技術革新と社会の変容(脱炭素と車、AI) 等々、正直日本に明るい未来はあんまり見えない…
けど日本に限った話でもなく、欧米もアジアも発展途上国もどれも明るい未来があるとも思えない。グローバル化のおかげで金融破綻も環境破壊も世界は一蓮托生。
技術が進めばみんな豊かに幸せになるはずだった未来物語は一体どこに?ディストピアが口を開けて待っている?
良い物、良い考え、良い未来像があったとしても、今のままでいいとする惰性慣性がどうしても働くのでなかなかサクッと変化は起こらない。
中原氏 -
購入済み
幼い子供がいる人におすすめ
AIの利用が広がるにつれ、これから来るであろう未来は就職先の提供という観点で見た場合、どうしても減ってしまうという現実は避けられないと感じた。幼い子供がいる親はこれから子供にどういったことを教えればよいのか、この本を読んで考えさせられている。
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ネタバレ「人生100年時代」の到来が予見される日本。わが国が個人と社会にもたらす変化と、その変化に対応するための方策をコンパクトにまとめた一冊。
この本の出発点は、年金や医療費などの社会保障、人口減少に伴う労働力不足、高度な技術の流出防止などの観点から、企業の定年制度が消滅することにある。
著者は、定年制度の廃止は終身雇用・年功序列の解体を意味すると主張する。専門性や能力に応じた給与体系に伴い、人材の流動化が進むからだ。
その結果、どのような社会が待ち受けるのか。主に、
・転職市場の拡大や通年採用の導入
・個人のスキルアップの必要性
・企業のジョブローテーションの再構築(著者は「適材適所」から「適所適 -
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タイトルからこの本に書かれている内容に興味を持ちました。「少子化による人口減少」と「AIによる自動化」という波によって社会がどのように変化していくかということが書かれています。
全6章で現在日本を脅かしている少子化は複合的な要因が重なっている、そこから社会は高齢化が進み保険料の引き上げ、高齢者が働かなくてはいけない時代が到来する、シェア経済やギグ経済の広がり、消費や所得が伸びないという予測、AIの導入によるホワイトカラーの減少や格差拡大から訪れる民主主義の危機等が書かれ、そして少子化に立ち向かうには、AIとどう向き合うべきかが書かれていました。私は第1章から第4章は現在日本を取り巻く少子化の原 -
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ネタバレ『定年消滅時代をどう生きるか』要約&読書シェア議論
旧来の流れ:
新卒一括採用&年功序列 →終身雇用
→豊さがモノで規定されていた。国民はこれを買うために一生懸命働く。
→企業はそれを効率的に大量生産することを目的にしていた。
→それをできるために、新卒採用で人を機械的にはwpららかせていた
今の社会:
ものが大量に溢れている社会。
ニーズや価値観が多様化している。 →ほしいものが人によって違う
→企業は、人によって合わせた物を生産する必要がある。
→これまでの体制が変わっていく。
個々人の能力や創造性や独創性が必要
→人は、時代に合わせたスキルを得続けることが必要になっていく。
何度も転 -
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著者の基本的な考えが正しいのかどうか判断する材料を持たないが、2019年の今となっては概ねこの本に書かれている通りになっている。結果として予想が外れているのは、円安で輸出が増加トレンドにあることと、消費増税が再延期され、日銀の無謀な緩和策が出口に向かい始めたこと。
一つだけ言えることは、アベノミクスは始めから大企業、富裕層、海外投資家を利するように設計され、そのシナリオ通りに進んでいると言うこと。著者は経済政策の失敗だと言っているが、政策立案者から見れば失敗どころか成功そのものである。敢えて言えば、こんな政権が長期間維持される政治システムの失敗だな。 -
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何故、経済成長が必要なのか?
マスメディアで取り上げられる雇用関連のニュースは大企業のものばかりだが、実体経済のメインストリームは中小企業。その中小企業には、現在の亡国的金融緩和でもカネが回っていかない。
低金利政策は地銀や信用金庫など財政基盤の弱い金融機関の収益基盤を圧迫するからだ。
マネーを過剰に供給しても実体経済に回らず、マネーゲームに投じられていくだけ。製造業から撤退したアメリカが作り上げたビジネスモデルである。
今世界を駆け巡っているマネーは実体経済の十倍を優に超えている。ぼくらは実感できないけど、もう慢性的にバブル経済なのだ。
ヘッジファンドが東南アジア経済を崩壊させ得 -
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世界と日本のここ20年ぐらいの経済分析、これからやってくる数年~十年ぐらいの経済状況と、数十年にわたっての日本の未来の予測、その対策について冷静に述べられています。特に、雇用や所得に対してAIとITの組合せがもたらしてきた、そして今後もたらすだろう影響について警鐘が鳴らされています。これからはAIやITの組合せによる「労働生産性の向上」が労働者の「賃金」を上げずに「株価」を上げるだけだ、という指摘は鋭いと感じた。日本の人口についてはほぼ計算通りに動くのであって、多少の変動はあっても、数十年規模の長いスパンではここで述べられている通りになりそうだし、止めることはできない。それに対する著者の提言は
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ネタバレ・アメリカ人の借金総額はリーマンショック時を超えて過去最高水準。
・過去最低水準の低金利が要因となり借入が増加。但し、金利が上昇すると、延滞率増加→消費減少→景気低迷となる可能性高い。
・日本経済停滞の主因は少子高齢化。長年にわたり少子化問題の解決を先送りしてきたツケが回ってきている。
・毎年40万人の人口減少有。これは品川区の人口に匹敵。
・第4次産業革命=AIを備えた自動化工場がが業種を超えてネットワーク化され、国家として立地競争力を張り合う時代。
・AIやロボットによる効率化は世界的に失業者を増加傾向に転じさせた上で、格差をいっそう助長する主因になる可能性が高い。
・社会保険料 -
Posted by ブクログ
【この本が書かれたのはなぜか】
世界がグローバル化していく中で、今の日本人は、総合的な知識力が不足し、物事を深く考える思考力が衰えてきたのではないか?という著者の危機感が発端。経済や経営を専門にしながらも多種多様で俯瞰的なものの見方を体得してきた自身のノウハウを伝えることで、現状打破のきっかけにしたいとの思いが込められている。
【著者の意思・主張】
グローバルにつながった経済・社会の中で生きていくためには、思考力や洞察力が必要。なぜなら、異文化の人々とのコミュニケーションには、相手の理解、すなわち「彼らはなぜそのように考えるのか」「彼らはなぜそのように行動するのか」を理解することが重要だから