なんか、すごい!
これは、すごい作品。
「チェンソーマン」の藤本タツキが、同作の直前に連載していたのが本作。
正直、私はチェンソーマンがあまり好きではない。
絵も雑だし、勢いは認めるが展開もなんか雑。
登場キャラは味があるが、これまた雑。
本作も、確かに似たところはある。
が、宗教観や人生観のようなものも感じられ、アチラよりはオトナ向けという感じ。
1巻はなかなかシリアス、2巻でトガタの登場でぐちゃぐちゃになり、3巻以降ではまたかなりシリアスに。
5巻などはかなり感動的で、その後また流れがガラッと変わって壮大なエンディングへ…。
正直、ストーリーは突拍子の無い面が多く、「マトモではない」感が漂う。
主人公の思考・行動も二転三転し、理解困難な面もある。
作者はそれを「狙って」描いているのか、それとも勢いだけで描いているのか?
たとえ後者だとしても、この発想は常人にはできないものであり、勢いとスケールはかなりのもの。
前者だとすれば、あざとさも感じるが素晴らしい天才と言える。
そしてラスト…。
何とも壮大で、余韻の残る終わり方。
個人的には、「地球へ…」「HOTEL-SINCE A.D.2079-」、最近では「進撃の巨人」のラストなどを思わせるスケール感。
(ただし、ラストの流れ自体は既視感を感じるものであり、作者のお遊び的なものじゃないかと思う)
作品トータルとして、個人的には弐瓶勉にも通じる勢いのすさまじさ、世界観を感じた。
(もっとも、本作にSF要素はほぼ無い)
もう一度言います。
細かく、丁寧に練られた作品とは言い難く、勢いで描き切った感の強い作品ですが、この勢いと、宗教観、カリスマの作り方、生きる上での自分自身の演じ方等、人間の生き方なども絡んだスケール感はすごい!
少年向けにデチューンされた「チェンソーマン」よりずっとお勧めできます。
(チェンソーマンは最近の呪術廻戦とも似ており、ジャンプ編集者の影響を大きく感じてしまう)
ただし、万人向けとはさすがに言い難いかもしれないけれど…。