米川正夫のレビュー一覧

  • イワン・イリッチの死

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    解剖で忙しかったから読むのに時間かかった。
    死の受け入れ方昔から興味があるから、この本は面白かった。死にリアリティがない学生時代だからこそ楽しめた気がする

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    2025年10月12日
  • イワン・イリッチの死

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    ひとりの男の生涯と死に至るまでが、100ページという短い中に重厚に描かれている。死とは身近なものである、という事実を突きつけられる。赤の他人の何気ない小さな事故から、死が近づいてくる心理描写がとても生々しく、死は他人事ではないことを痛感する。途中で視点が変わるのも無駄がない。

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    2025年09月19日
  • 罪と罰 下

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    ネタバレ

    青空文庫にて。

    読むのにかなりかかったけど思ったより面白かった。
    序盤〜中盤は殺人の動機がよくわからず本当にただの気狂いなだけでは?と思ってた。でも、金はないのに慈善的なこともするし躁鬱病的なものかなと。

    終盤あたりでナポレオンなどの非凡な人間は殺人を正当化できる(自分もそうである)と信じての行動だったけど、凡人のように気に病んでしまった。だけど、それを認めることができなくて悩んでた。と理解できた。それが「罪」の意識。

    で、最後には「罰」を受け入れることでソーニャの愛に救われる。ソーニャが聖女すぎる。

    それぞれのキャラクターも何のために出てきてるか中盤まではよくわからなかったけど、終盤

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    2025年09月07日
  • カラマーゾフの兄弟 1

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    Audibleにて聴書。
    一周目。
    集中して聴いてないとすぐ置いていかれます。Audibleは聴き流しなので最初の1時間聴いてもついて行けず聴き直しました。主要な登場人物がわかってくると聴き流しでもある程度ついていけます。が、本質的なものに触れるには何周かしないと無理かも。

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    2025年08月27日
  • イワン・イリッチの死

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    ネタバレ

    あーーー良かった。今読みたい本だった。痒いところに手が届く本だった。
    イワンはバカだなあと思う気持ち(イワンのバカなだけに)と、果たして自分は絶対にイワンのようにはならないとは言えるのか、不安になった。怖くなった。
    イワンは本当にバカだ。世間での評価しか頭になくて、本当に自分が大切にしたいもの、魂の声を全く聞いていなかった。世間の評価がなぜ大事なのか考えたこともなかっただろう。俗っぽい、つまらない人生。
    でも、魂の声を聞き続けるのも大変。そんなのすぐに答えが見つかる問いではない。聞き続ける、探し続けることその自体に意味がある、その行為自体が目的になってしまうようなことだと思う。自分はまだ声を聞

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    2025年07月07日
  • イワン・イリッチの死

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    無意味で穢らわしい人生への総括。誰もが必ず向き合うことになる「自分だけの死」についての簡潔なリポート。腹痛や頭痛など誰でも身近な痛みで体感し得る「痛みに耐える時間は長く、救われた時間は短く感じる現象」とその間に冷えた頭の中で痛みと闘うことを強いられている自分以外の人や物への憎悪、過去の己との対峙、後悔と自己憐憫、否定と肯定。主人公の痛みに終わりはなく、戸口から僅かに差し込む外の光に眼球を痛めながら圧縮された絶望を少しずつ舌先で舐めるような話。

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    2025年01月26日
  • イワン・イリッチの死

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    この作品は読んでいてとにかく苦しくなる作品です。心理描写の鬼、トルストイによるイワン・イリッチの苦しみの描写は恐るべきものがあります。

    幸せだと思っていた人生があっという間にがらがらと崩れていく悲惨な現実に「平凡な男」イワン・イリッチは何を思うのか。その葛藤や苦しみをトルストイ流の圧倒的な芸術描写で展開していきます。

    そして、私はこの作品を読んでいて、「あること」を連想せずにはいられませんでした。

    それがチェーホフの存在です。チェーホフの『退屈な話』という中編がこの作品と酷似しているのです。

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    2024年08月19日
  • イワン・イリッチの死

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    死へ望むしかない状況で、生とは何かを考え、自分の答えを出していく。その姿勢、それに対する周囲の姿勢が描写される。取り巻く環境は様々ある中で、一人で考えていくのだ。自分として「これから何を考えるのだろうか」と考えるきっかけとなる本。

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    2024年01月21日
  • イワン・イリッチの死

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    クリスマス本読み2冊目。トルストイの後期の作品で、重い。死ってこういう風に訪れて、死を直前にした人間の心の様がありありと描かれている。死を迎えるハイステータスの男の生き方と、典型的?なロシアの農民(百姓と表現されているのだな)の素朴な生き方が所々で交錯し、トルストイの晩年の生き方が反映されているのだ。

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    2023年12月25日
  • 罪と罰 下

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    ずっと長いこと名作と呼ばれている作品を読まなきゃと思いつつも、放置してしまっている。年末の休みを利用して罪と罰を読破しようと思った。
    のだけれど、思ったよりも長かった。

    とにかく長かった。ずっと何ページにもわたって一人の人が喋り続けている。わりと重大なことかと思ったらそうでもなかったりする。とにかく描写が細かく、長く感じた。読んでて辛い気持ちになるエピソードもあって(マルメラードフ関連のエピソードが辛すぎた…)なかなか思ったよりスピードが出なかった。

    以下、章ごとのメモ。

    ・第1篇〜第2篇
    うんざりするような暗澹たる描写が続く。
    とくに自分をうんざりさせたのは、弱った牝馬を群衆たちが寄っ

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    2023年01月03日
  • イワン・イリッチの死

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    限りなくえげつないです。ですが、今も昔も病気はあるので、現代でもまったく当てはまる物語だと思います。医療人・将来の医療人の方には是非とも読んでいただきたい作品です。

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    2021年10月19日
  • カラマーゾフの兄弟 4

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    ネタバレ

    無罪になりそうな人が結局有罪になったり、登場人物の一人の葬儀があったりと客観的に見れば救いようのない終わり方です。ですが、何でしょう、どうにも最後でハッピーエンドに見えてしまうんですよね。

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    2021年10月03日
  • カラマーゾフの兄弟 3

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    ネタバレ

    お父さんが亡くなってしまう場面が非常に怖かったです。推理小説などでよく見る殺人場面では割と短い文章でひたすら段落が変わっていく感じですが、この作品は段落が変わらず文章が長々と続いていてかなり重苦しくなっています。

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    2021年09月29日
  • カラマーゾフの兄弟 1

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    アリョーシャさんがあまりにも純粋過ぎて他の登場人物と比べてかなり浮いている存在です。その純粋さにもかなりひやひやさせられます。彼がどうなってしまうのか非常に気になるので☆5にしました。

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    2021年08月21日
  • イワン・イリッチの死

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    古典だが現代人に通じる。地位や見栄や表面的な人付き合いは結局、死ぬときには何も意味がないのだとつくづく感じた。自分も人生の折り返し地点にいるが、これからの人生は仕事や用事に忙殺されるのではなく、少しでも自分のため、自分が大切に思うことのために時間を使って死ぬ時に 満足できるような日々を過ごしたい。

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    2021年06月08日
  • イワン・イリッチの死

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    『戦争と平和』や『アンナ・カレーニナ』といった大長編で有名なロシアの文豪トルストイだが、もしかすると晩年に書かれた本作こそが彼の最高傑作ではないかと疑いたくなるほどの名作である。
     短い作品である。文庫本にして100ページにも満たない。四冊にまたがる『戦争と平和』等の大長編と比較して、見劣りしないと言ったら嘘になるだろう。だがその中身は、トルストイの全キャリアが凝縮されているかのように濃くそして重い。
     とはいえ何かドラマチックな事件が起こるわけでもない。主人公イワン・イリイチという一介の役人が死ぬだけの話である。死ぬだけ? なるほど死は、三人称の死は日常茶飯事に過ぎない。しかし一人称の死は?

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    2019年07月10日
  • イワン・イリッチの死

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    生きることの意味を考えさせられる書だ。
    人は生きるうえで指針というものがなければ、生きることはできない。
    だがしかし、その指針というものが知らずのうちに多くの人がもつ指針を自分ももってしまっているということが、
    人生においてはどれだけ辛辣なことか。
    ある一人の人間の死にゆく姿でみることができる。

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    2018年01月29日
  • イワン・イリッチの死

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    ここにはトルストイの幾つものメッセージが込められています。まず自分が他人にした事はいずれ形を変えて自分にも返って来るという事。
    凡人が陥り勝ちな自分の欲望を最優先に追い続ける生き方をするといつか後悔する時がくるということ。人間はどんな状況でも生きている限り他人の為に出来ることがあるということ。死にたくないという本来の生存への執着ですら持つ事が本当ではないということ。自分の生活が法にかなって作法に外れてさえいなければ正しいわけではない。
    イワンはそれに気付くために病気になって苦しむ必要があったのだと思う。ただ生きるのではなくどう生きるかが大事なんだと思いました。
    素晴らしいです。何度も読み返して

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    2017年09月18日
  • イワン・イリッチの死

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    死について、というより今自分の生について考えさせられた
    全盛期まで器用に生きてきたイワンイリッチなわけだが、その器用さが故に後々死に近づいていってる時に苦しめられ、結局良き思い出は幼少期くらいしか出てこない
    見栄や虚心で生きれば、それなりにあとから苦しみがやってくる

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    2016年08月17日
  • イワン・イリッチの死

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    昔も読んだ。
    人間の愚かさというか、滑稽さに笑ってしまう場面もあった。
    しかし、イワン・イリッチの死に際する苦しみには、笑えなかった。
    死とは孤独なものだろう。
    そして、イワン・イリッチの死は決して特殊なものではないだろう。

    また、読み返そうと思う。

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    2016年08月07日