林望のレビュー一覧
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「日本語へそまがり講義」常に変化していて曖昧で、決して一つの物差しでは捉えることができない日本語。一見へそまがりで偏屈な24編のエッセイを通して、「最近の若者の言葉遣いはなっていない」「ラ抜きは文法的に間違っている」といった規範意識にとらわれることなく、自分自身の「ことば」についてもっと自覚的であっ...続きを読むPosted by ブクログ
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フリガナ付きの原文と現代語訳が並列されているので、原文に興味がある方にはオススメ。各章ごとの著者の解説が面白く、理解が深まったように思う。ただ「神儀に云く」の章が省略されているので、注意が必要。Posted by ブクログ
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源氏物語の訳者が読みどころを解説する。人間の喜怒哀楽は1000年前も変わらないと思った。本書の解説を踏まえれば、原文を読む際により深く味わえるだろう。Posted by ブクログ
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「中国の夢」のことは初めて知ったが、中国がこの先どこの向かうおうとしているのかが朧げながら見えてくる感じ。
原則を破り三期目を迎えたことが、長い目で見て、この先吉と出るのか凶と出るのか。Posted by ブクログ -
『耳嚢』で有名な、南町奉行である根岸肥前守鎮衛が公にせず比較的穏便に、なおかつ関わった人物それぞれにとってなるべくいい結果になるようコトを収めた事件のいくつか。まあ、人情系といえるでしょうか。鎮衛のキャラクタがいい。
▼簡単なメモ
【一行目】春の彼岸になろうとしていた。
【銀次】薬売り。根岸...続きを読むPosted by ブクログ -
「林望」の連作時代小説『天網恢々 ~お噺奉行清談控~』を読みました。
『薩摩スチューデント、西へ』に続き「林望」の作品です。
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江戸南町奉行「根岸肥前守鎮衛」。
通称「耳九郎」のところには、今日も奇怪な話がやってくる。
ある日、老掏模の「河童の平六」...続きを読むPosted by ブクログ -
エッセイの指南書。小説や文章全般で心がけるべきことも載っており勉強になった。記憶に留めたい内容は下記。
・文字を惜しむ
・他人をこき下ろさない。流行語や手垢のついた表現に飛びつかない
・おいしかった、感激した、などの主観的な言葉に頼らない。対象の良かった点をどう表現すれば読者に伝わるかを意識し、客...続きを読むPosted by ブクログ -
本は、買って読むべし。(なんなら、2冊買っても良いのだ!)というのは、とてもわかる。そうしたいのは山々なのだけど…という点はあるが、読書は楽しむためのものであり賢くなるためのものでは無い。それだけで十分。
私の読む本の選び方や、読み方がオススメされていて読書初心者としてホッとした。しかしその一方...続きを読むPosted by ブクログ -
恋の和歌、物語や随筆の恋について。
万葉集から、古今集、新古今集への流れはわかりやすい。
万葉集は呪術的な様相が和歌にもふんだんに含まれている。
古今集では、自然に心情を託し、新古今集では修辞法と心情がみごとに一致。描かれる情景に趣が増す。
袖の話が特に面白く感じた。
魂を呼び寄せる、魂を取り込む...続きを読むPosted by ブクログ -
自分の知らない芸術世界を知りたい欲求はある。だからこそこういう本も手に取ってみる。でも、最低限のいろはくらい、せめてまず掴んで、それから実際の作品に触れて、ってなると、どうしても必要な時間の捻出がネック。結局、まあ良いかってなっちゃう。で、昔取った杵柄の中で、ちんけな芸術生活が繰り返されていく訳です...続きを読むPosted by ブクログ
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仕事は人生に必須のものではない
自己表現は本源的な欲求
ニュージーランドのラグビーチームのウォークライ
画一的な教育では芸術は育たない
違いを許容する社会を
自己表現とは、自分らしい自分を見せる
観察し、考えることから芸術が生まれる
物事を深く考える
芸術はきわめて知的な営み
つまらないこと...続きを読むPosted by ブクログ -
芸を愛する者として一度は読んでおきたいと思っていた本。
一般的に、長い歴史の中で生き残って今に伝えられている著作は、個別の特殊技能(ここでは「能」)を超えて、ほとんど人生訓的な内容となっているのではないだろうか?
芸であれ、仕事であれ、極めれば極める程、その人となりが現れるのであろう。実際、その...続きを読むPosted by ブクログ