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2017年秋の党大会で、折り返し点を迎える習近平政権。経済成長が鈍化し、共産党がその支配の正統性を問われるなか就任した習は、外交・内政で豪腕をふるい、党の「核心」と称揚される存在にのぼりつめた。だが、言論が統制され、ライバルも不在の一強体制には危うさも潜む。結党・建国百年に向け、習が見つめるものはなにか。
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Posted by ブクログ
2017年の中国共産党大会が終わり、習近平の一強体制が固まったとされる中国。その中国の最新情勢をレポートした本書は中国を理解する上で大変興味深い。 「中国の夢」を語る習近平ははたして毛沢東を目指しているのか。答えは「毛でもあり、鄧でもある」。習近平は、今後どのような手法で13億人の中国人民を統率し...続きを読むていくのか。民主化や民族独立(台湾も含む)にどう対峙していくのか。中国から益々目が離せない。 あと83-85頁には本学の経済研究所ともお付き合いのあった上海国際問題研究院の呉寄南氏も登場。何とも懐かしいお名前を目にしたことも付記しておこう。
著者は、2012年から中国総局員として中国を取材している朝日新聞記者。2つの「百年の夢」を掲げる習近平時代の中国の政治・社会事情を概観するのに有用。
「中国の夢」のことは初めて知ったが、中国がこの先どこの向かうおうとしているのかが朧げながら見えてくる感じ。 原則を破り三期目を迎えたことが、長い目で見て、この先吉と出るのか凶と出るのか。
「習近平は毛沢東になれるのか」(室井秀太郎著、原書房)からの流れ読み。 本書は前著と同様、著者が中国駐在経験をもとに記した本である。どちらかというと本書の内容の方が整然として頭の整理には良いと思う。 中国共産党の「核心」として、毛沢東、鄧小平、江沢民に続き習近平は4人目に位置付けられた。 習...続きを読む近平は、若い頃、毛沢東の上山下郷(下放)で農村の暮らしを学び、また、地方書記時代には米国アイオア州でホームステイを経験している。地方幹部として実力を積み上げ、農村の暮らしや米国の発展を知り、また欧米や日本との対立と混乱という歴史を背景に、習近平の中華民族を復興させるという強固な意思を読み取ることができる。海洋強国を目指したスプラトリー諸島(南沙諸島)での動向や一帯一路政策、市場経済と社会主義の両立への挑戦は、中華民族の復興(中国100年の夢)に向けた取組に他ならない。 ただし習近平が「核心」とされたことは、「反腐敗」や「言論統制」という国内の規律保持もブレずにしっかり進めたことが大きいのではないかと思われる。 この先、トゥキディデスの罠による最悪の事態にならないことを祈りたい。
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習近平の中国 百年の夢と現実
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