林望のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
世界と欲望の対象を前にした無能と行動不全
前巻から「宇治十帖」に入ったが、ここでは薫二十五から二十六歳までの「早蕨」「宿木」「東屋」の三つの章を収めている。
何度読んでも歯がゆいのはその薫の優柔不断さだ。さきに美女に惚れるのはいつも薫なのに、中君も浮舟もライバルの匂兵部卿がさっさと手を出してものにしてしまう。
薫は中君よりも姉の大君に惚れていたが、その大君が死んでしまうとその面影を忘れられずに妹に惹かれ、その中君をあろうことか匂兵部卿に教えてさっさと奪われてしまうのだから自業自得もいいところだ。
しかも匂兵部卿の妻となった中君にまだ未練たらたらで、こんなことなら自分が先にものにしてお -
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世界と欲望の対象を前にした無能と行動不全
前巻から「宇治十帖」に入ったが、ここでは薫二十五から二十六歳までの「早蕨」「宿木」「東屋」の三つの章を収めている。
何度読んでも歯がゆいのはその薫の優柔不断さだ。さきに美女に惚れるのはいつも薫なのに、中君も浮舟もライバルの匂兵部卿がさっさと手を出してものにしてしまう。
薫は中君よりも姉の大君に惚れていたが、その大君が死んでしまうとその面影を忘れられずに妹に惹かれ、その中君をあろうことか匂兵部卿に教えてさっさと奪われてしまうのだから自業自得もいいところだ。
しかも匂兵部卿の妻となった中君にまだ未練たらたらで、こんなことなら自分が先にものにしてお -
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世界と欲望の対象を前にした無能と行動不全
前巻から「宇治十帖」に入ったが、ここでは薫二十五から二十六歳までの「早蕨」「宿木」「東屋」の三つの章を収めている。
何度読んでも歯がゆいのはその薫の優柔不断さだ。さきに美女に惚れるのはいつも薫なのに、中君も浮舟もライバルの匂兵部卿がさっさと手を出してものにしてしまう。
薫は中君よりも姉の大君に惚れていたが、その大君が死んでしまうとその面影を忘れられずに妹に惹かれ、その中君をあろうことか匂兵部卿に教えてさっさと奪われてしまうのだから自業自得もいいところだ。
しかも匂兵部卿の妻となった中君にまだ未練たらたらで、こんなことなら自分が先にものにしてお -
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世界と欲望の対象を前にした無能と行動不全
前巻から「宇治十帖」に入ったが、ここでは薫二十五から二十六歳までの「早蕨」「宿木」「東屋」の三つの章を収めている。
何度読んでも歯がゆいのはその薫の優柔不断さだ。さきに美女に惚れるのはいつも薫なのに、中君も浮舟もライバルの匂兵部卿がさっさと手を出してものにしてしまう。
薫は中君よりも姉の大君に惚れていたが、その大君が死んでしまうとその面影を忘れられずに妹に惹かれ、その中君をあろうことか匂兵部卿に教えてさっさと奪われてしまうのだから自業自得もいいところだ。
しかも匂兵部卿の妻となった中君にまだ未練たらたらで、こんなことなら自分が先にものにしてお -
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都合で、「我が国における性の快楽を求めるため行う能動的なプレイとしてのスカトロ」の起源を探ろうと見つけて読みだしたのが本書。いわゆる糞尿が日本の古典文学の中にいつから登場し、物語や作品展開にどのような働きをしているかを懇切丁寧に解説している。黄金譚というのは文学研究の上での用語ともいえ、貴種流離譚などと組み合わせて登場する黄金譚通史は、ある面必読。特に落窪物語の解説がわかりやすい。性的プレイとしてのスカトロに近い例として(もちろん筆者は学者であって、そうした観点から作品を分析したり取り上げてはいないは・・)は、『犬つくば集』や『きのふはけふの物語』といった中世・近世あたりの作品かららしい。
子