稲垣えみ子のレビュー一覧
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ネタバレ何かをはじめて続けることが難しいと思う日々。作者はすごい熱量で取り組んでいる。生きるということ、何か物事に取り組む時年齢を重ねるとき、捉え方が、取り組み度など変わってくるのが普通だ。それを自分事としてきちんと向き合うことができる人だからこそ書かれたエッセイだと思った。まだまだその境地には至らず。
本文で気になった文章
p.256
「これからは手放していく。目標も、野望も。そして小さな一瞬にかける。今にかけう。そこで初めて、生の自分が出てくる。思いもよらぬ自分が自分から出てくる。それを自分で認めてやれば良いのだ。
若者は目標を高く持ち、そこに向かって進んでいけばよし。でも老人は違う。遠くに目標 -
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ネタバレ・人生は案外と小さな偶然に翻弄されて転がっていくものです。自分の意思でコントロールできることなど、たかが知れているのかもしれません。
・傷ついた人が、傷ついた人を支えるのだ。
・もし人生に行き詰まったら梅干しに挑戦を。
・いや不思議なものだ。いろんなモノをなくしてみたら、ふだん「ない、ない」と思ってきた時間がどーんと現れる。
・いま世の中は閉塞し、人々は罵り合い、傷つけあい、分捕りあっているばかりのように見えるけれど、本当にそれが人の本質なのだろうか?
・私たちはもしかして、思い込みの世界を生きているのではないでしょうか。
・何が事実かよりも「何を事実と信じるか」ということが意味を持つようにな -
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立て続けに筆者の著書を読んでしまった。軽やかな文章は読んでいても弾みがつきやすい。今回は旅の話。筆者らしい旅のあり方、過ごし方が描かれている。あえて日常を変えず、異国で暮らしてみる。おもしろい発想。でも、筆者だからできることなのかもしれない。暮らしらしい暮らし方を日常から行っているからこそ、異国でもできたのかもしれない。普通の人であればさまざまな時間の制約の中で、自らが設定したものでない縛りに引きずられ、なんとかしのいで生きていることの方が多いのかなと思う。だから、旅は非日常を求めることが目的だったりする。日常の拘束からの解放。一方で筆者は真逆のアプローチ。日常を拡張するような過ごし方は、めん
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ネタバレ定年後のサラリーマン、 なぜかどう頑張ってもどこへ行っても浮いてしまうという悲劇の最大の原因は「自分を大きく見せれば周囲に認められる」というカンチガイにあるのではなかろうか。
本当に人というものは、自分が考えている何倍も、見えないところで人に助けて頂いているのだ。
スマホを取り出した途端、あなたは指先一つで世界と繋がることができる。でも一方で、目の前のものとの繋がりはぷつりと途絶えてしまう。
人生のあらゆる場所で扉を次々と開けていく魔法の行動。
誰だって、自分を思いやって行動してくれる人を大事にしたくなる。つまりは、自分が大切にされたければ、相手を大切にすれば良いのだ。 -
Posted by ブクログ
50歳を超えても、外国語が話せなくても、こういう挑戦だったら出来るんじゃないかと思わせてくれる本。
ただ、コミュニケーション能力が問われる気もする。
すなわち、まずは、日本で、自分の身近なところで、同じことが出来るかどうか、チャレンジしてみる必要がある。著者の場合は、テレビに出てたくらいなのでそもそもが一般人ではなく、同じレベルで論じるのは無理があると思う。
歳をとって、おかしな見栄を張る必要がなくなって、ダメ元でなんでも挑戦できるかも、っていうのはそれはそれでアリだと思うし、自分が明日も生きているかわからないから、というところも納得感。
全体的に、軽妙で読みやすくて、それでいて”気づき