あらすじ
アフロの自由人・稲垣えみ子が語りかけるように描く、『魂の退社』に続く第2弾!
会社を辞め、大切なものと別れ、一人ぼっち・・・・。
それがどーした!
『魂の退社』は「退社」をメインにした内容だったが、今回の『寂しい生活』は「退社」以降、あらゆるしがらみと別れを告げた著者の日々の生活、日々の思いを歳時記的につづったもの。
アフロのイナガキさんの『魂の退社』その後の物語。
電気代は月150円、洋服は10着、質素な食事、最大の娯楽は2日に1度の銭湯・・・・。
そんな著者がいかにして家電製品たちと縁を切ってきたか。寒い冬、熱い夏をどうやって過ごしているか。
自然や季節を体感する暮らし、ものを捨てた後のスペースにこれまで気づかなかったいろいろなものが入り込んできて感じる豊かな気持ち、そういった著者にしか実感できない自由と充実感をシンプルな言葉でつづった稲垣哲学。
孤独を感じている人、チャレンジしたいけれど一歩踏み出せずにいる人、他人の評価に振り回されている人、何かわからないけれどもやもやと不安を抱えている人・・・・
そういう今を生きるすべての人の背中をやさしく押してくれる、すがすがしい1冊。
感情タグBEST3
人生究極の生き残りバイブル本
これまで断舎利やミニマムについて本を読んだり実行してきましたが、自分が実践していた中で更に一歩踏み込んだ内容でした。要らないものを捨てシンプルになることは元より、地震による脱原発を個人でやり抜き、試行錯誤を繰り返しながら電気の要らない生活に対するひたむきな著者の姿勢に感動しました。それは決して脚光を浴びるような華久しいものではありませんが、人が生活していくことの喜びは目の前の日常に転がっていることを教えてくれます。生きていく上で本当に必要なモノお金、そして大切なことは・・・僕の中で今一番の「人生究極の生き残りバイブル本」であります。
Posted by ブクログ
やっぱり文章力が素晴らしい。
読んでると安心する。こういうのもありなんだという考えを持っておきたい。
100年前の人々はは今ある工業製品なんてない中、寒い冬も暑い夏も普通に生活していたんだから冷蔵庫が無かろうと洗濯機が無かろうと案外大丈夫なんだろうなと思った。
ものを持ちすぎない生き方をしたい。
Posted by ブクログ
確かに家電って便利そうに見えて、家事を複雑で面倒臭くて大袈裟なものにしてるんだなと気づかされた。以前は使っていた食洗機とかがまさにそう。面倒臭いからとりあえず汚れた皿を放り込んでいたけど、それによって自分の中で皿洗いというものがさらに面倒くさいものとして認識が強化されていく感じがした... 手でささっと洗えばものの5分くらいで終わることなのに。生きるために必要なものなのか、自分の欲望なのか、その境目があいまいになると、本当にどんどん苦しくなる一方なんだなと思った。とは言え人生の可能性を削ぎ落としていくのって勇気がいること。それを実践した稲垣さんが本当にすごい。完全には無理だけど、出来ることから真似してみたい。
とても考えさせられました。生きるとは、幸せとは?
「いつか食べるもの」で溢れる冷凍冷蔵庫や、不自由を解消するために新しい(複雑な)商品を買って更に不自由になってゆくくだりは、まさに今の自分がしていることなので耳が痛かったです。少しずつでも、今本当に必要な物は何なのかを考えることを習慣にしていけたらなぁ・・・。
Posted by ブクログ
「面倒くさい世を味わい尽くす」
そうそう、そうですよね。
たしかにボタン一つであらゆる悩みを解決してくれる、家電やテクノロジーは素晴らしい。けど、それは自分の五感がどんどん退化する可能性を秘めている。
少し不便な方が楽しい。
自分で考えて自分でやってみる。
至ってシンプル。
「便利」に人生を盗まれている。そんな危機的状況に我々は陥っている。気づかねば。
生きるって面倒くさい。
けど、とても素晴らしいこと。
Posted by ブクログ
タイトルからは想像できなかったけど、とてもワクワクしながら読むことができた。
節電からスタートして、生きることの意味にたどり着くという、非常に興味がある内容。
“物を手放して可能性を閉じることは、惨めなことではなく、むしろ心からの安心を得ることがだった。「すでに足りていた」ということに気づけた。”という著者の悟りに、仙人みを感じる。
便利を追求するのは何のためか。流行りや広告に踊らされず、自分だけの時間の使い方(=人生)に必要なものは何なのかを考えなくては。
Posted by ブクログ
著者がたまたま聴いていたラジオに出演していて、冷蔵庫を持たず、ガスを契約せずに生活していると言っていて、生活が気になったので、この本を読んでみた。
福島原発の事故から、自分にできる節電は何か?と考え、ブレーカーをこまめに消したり、様々な家電を手放していった著者の行動力には脱帽する。コンセントで繋がれた家電に囲まれて生活する様子を、点滴をたくさん刺された寝たきり老人に例えていて、何とも皮肉だなぁと感じた。
また、本の公判で著者が引用している、電通戦略十訓を見て、何とも言えない複雑な気持ちになった。
もっと使わせろ
捨てさせろ
無駄遣いさせろ
季節を忘れさせろ
贈り物をさせろ
組み合わせで買わせろ
きっかけを投じろ
流行遅れにさせろ
気安く買わせろ
混乱を作り出せ
こんな考え方のもとで広告が打たれ続けていたら、いくら物を得ても満たされないよな、と思った。そもそも、最近のiPhoneに見るように、大した進化が見られない家電も多い(家電が進歩しつくした感じがある)。
この本を読み進めていると、生きていくのに必要な物なんて大してないのかも、と感じた。死んだら物は何もあの世に持っていけないし、要らないものは手放して、少ないものを大事にして過ごしたいと感じた。物ではなくて、旅行など経験に投資したいと感じた。
Posted by ブクログ
震災をきっかけに電気をなるべく使わない生活にシフトした体験談とそこから感じたことが綴られている。
不便に慣れることによって今まで使っていなかった感覚が目覚める様子を捉えていて面白いし表現が上手い。
電灯をつけないようにしたら月や街灯の明るさに気づいたり、掃除機を捨てたら掃除機をかけることに対して感じていたストレスに気づいたり、冷暖房をやめたらお寺の涼しさを強く感じられるようになったり、冷蔵庫を手放すことにより欲望が減ったり、洗濯機を手放すことにより嫌いだった家事が楽しくなったり。修行僧が悟りを開いていくかのよう。
また面白いのが、著者のお父さんが家電メーカーの社員で、子供の頃から最新の家電に囲まれていたのに、今では真逆の生活を送っていること。
問題を解決したり、幸福になるためにはモノを買うことが必ずしも有効とは限らない。多少不便でも、効率が悪くても自分なりに試行錯誤しながら目の前のことに取り組むのが生きるということ。
Posted by ブクログ
所有することがリッチなのだ、という思い込みから離れると、すべてが違って見えてくる。p214
稲垣さんの本は何冊目かでしたが、こんなふうに暮らしの考察をされてきたんだなぁととても興味深く読ませていただきました。必要十分な量を私の暮らしの中でも考え直していきたい。
Posted by ブクログ
生きるって面倒くさい。面倒くさいからこそ素晴らしい。分かるな〜〜〜〜〜
この人は本当に笑っちゃうくらい思い切ったことをやってるけど、物事の本質を見ているような気がして羨ましくなった。寂しい生活というタイトルに反して全然寂しくないの!笑 誰よりも充実してるじゃん!って元気が出た。
毎月洋服に美容に食事にお金をかけて、沢山の物に囲まれていて、それでも満たされていないのを薄々感じてた。この本に大切なことを教えてもらった気がする。定期的に読んで、その度に私の生活や心の中と大切に向き合いたいと思った。
Posted by ブクログ
物をなくすと欲がなくなり、違う生活がはじまるのだと思った。幸せとは手間暇をかけること。幸福な生活とはなんだろうと考えさせられた。稲垣さんのべつの本を読みたいと思った。
Posted by ブクログ
冷蔵庫、洗濯機、お風呂のない生活は考えられないけど、稲垣さんの考え方にはすごく共感、賛同できるものがある。人生で大事なものは、お金や地位財などではなく、家事を楽しく快適にこなし、精神的にも肉体的にも自分にとって快適な状態を作ることである、と再認識した。
Posted by ブクログ
東日本大震災を切欠に原発を意識するようになり、節電を実施した結果、洗濯機も電子レンジも冷蔵庫も手放してしまったというおはなし。
題名通り、寂しい生活なのかもしれないが、その代わり自由な生活を手に入れた様子。
面白く一気に読み進められた。
定期的に読むと、その時々で共感できる部分が違いそう。
Posted by ブクログ
消費も便利も大好きなはずなのに、それを謳歌しようとすると何故かまとわりつく違和感。
それが全部言葉になってて、モヤモヤの正体が見えた気がしてスッキリした。
イナガキさんの暮らしは憧れです。今はマネ出来ないけど。
これから先もマネ出来なくても、この憧れは生涯持っていたいと思う。それだけで生き方が少し変わる気がする。
Posted by ブクログ
たまたま見ていたあさイチに出られていて
面白いことを言われていたので買ったのがこの本。
気付かされることが多く、自分と照らし合わせ考えながら読んでいたため時間がかかってしまった。
Posted by ブクログ
節電をきっかけに、ここまでの境地に至るとは。すごい。「自分の心で感じて自分の頭で考え抜く」ことの大切さがわかる。実は自分が幸せに生きていくために必要なものって、そんなに多くはないと気づかせてもらえた。あまりに便利な生活に慣れてしまうことで、いろんな力を手に入れる機会を失い、すでに持っていた人間としての能力も失っているかもしれない。執着をひとつ手放すごとに、不安が消え、生きていく自信がつき、自由になれるのかもしれない。これから自分を見つめ直していく作業が楽しみになった。文章の書き方もおもしろくて、ぐいぐい引き込まれた一冊!
Posted by ブクログ
とても興味深く面白い本でした。私も極力モノを減らし、ミニマリストのような生活をしていきたいと考えているのですが、この著者の場合は現代の生活では必要不可欠だと思われる冷蔵庫や洗濯機といった家電まで、生活から排除してしまったのだから驚くしかありません。また、オール電化住宅での節約方法なども書かれており、同じくオール電化住宅に住む者として参考にしていきたいと思います。最後に書かれていた「生きるって面倒くさい。でも面倒くさいからこそ素晴らしい」というのも心に響きました。
Posted by ブクログ
節電生活を極めたら、どうなるのかを教えていただきました。自然の力の凄さ、人間の適応能力の高さを、稲垣さんの実体験を通して学びました。ただ、オール電化住宅は手強かった笑。世の中ホントに無駄なものに溢れています。だからこそ、必要なものを厳選し、自分の存在を無駄だと思わないようにする工夫が大切なのだと思います。
Posted by ブクログ
新しい扉が開きそうな話だった!
持たないが豊かさを産む、持たないことで自由になれる、便利家電が逆に主婦を苦しめている、等
他の本も読んでみたい。
Posted by ブクログ
タイトルと表紙に惹かれて借りたけどいろいろおもしろかった
この40度近い猛暑の中この方はだいじょうぶなのかな?と思った
冷凍ご飯、ふかせばいいんだな!というのがいちばんの収穫かもしれない まだまだ冷蔵庫とは一緒に人生を歩みたいので、それ以外のところから寂しい生活はじめたいなと思った
Posted by ブクログ
物、仕事、などから離れて裸一貫になることで、今まで見えていなかった事柄に気付く。
その世界は寂しくも、古来の人としての生活に近く、地球・自然と対話する幸せを感じる。という感じかな。
家電全てを使わない生活は真似できそうに無いが、質素でミニマルな生活は自分にも合いそうな予感がする。
便利=死んでる。ちゃんと行ききるのは不便だが、素晴らしい。
// 以下、引用
自分の目で見て、自分の頭で考えて、自分の手足でやってみるということ。
もしやそのことを、今の世の中は「不便」と呼んでいるんじゃないだろうか。
だとすれば、不便って「生きる」ってことです。
だとすれば、便利ってもしや「死んでる」ってことだったのかもしれない。
もしあなたが本当に解放されたいなら、
生きている限りの時間をちゃんと生ききるってことなんじゃないか。
すべての瞬間を、そして人間を、馬鹿にせず、差別せず、正面から向き合って、生きるってことなんじゃないか。
生きるってね、面倒くさい。
でも面倒くさいからこそね、素晴らしいんだ。
Posted by ブクログ
東北大震災後の原発事故を機に色々なものを断捨離していった筆者。
オール電化住宅は自分も思うところはあったが、エアコンや冷蔵庫も切り捨てるとは。
なかなか極端な例ではあるが、納得できる言葉も多かった。ちょっと掃除機捨てたくなった。あと洋服も見直しを...
Posted by ブクログ
ミニマリスト思考を学ぶために読もうと思ったのがきっかけだったが、実学的なことだけでなく、筆者の人生観を学ぶことができた。
家電を手放す(それも洗濯機・冷蔵庫など、現代人にとって必需品と思われるものまで)、それってほんとうにできるのか…?一体どうやって生活するんだろう?と思っていたが、私含め現代人が思いつかないような方法で解決していく様がとても面白かった。悲観的にならず、果敢にオール電化住宅と戦う場面は特に面白かった。
自分には実践できないかもしれないが、そういうライフスタイルもあるのだなと参考になった。
「生きるってね、面倒くさい。でも面倒くさいからこそね、素晴らしいんだ。」
最後のこの文章がとても心に残った。テクノロジーの発展によって生み出された便利さによって、ヒトのできることが狭まっていったり、デジタルを使いこなせない人たちはむしろどんどん不便になっているという側面も確かにあるなと思った。私自身はどちらかというとデジタルに頼っている(ある程度使っている)人間だが、何でもかんでも機械に頼れば良いというわけではない。結局は自分に何が合うかという選択の幅を持つことは重要だと思った。
筆者のように家電がない生活、一度体験してみるのも楽しいかも。
Posted by ブクログ
今の時代に読むと考えさせられるものがありますよね…。豊かになる=幸せだと思って、次から次に新しい商品、新しい刺激を求める毎日。果たしてそれは幸せか?実は幸せから遠ざかっているんじゃないか?
自分の大事なものをもう一度見直そうと思わせてくれる本です。
Posted by ブクログ
アフロえみ子さんのエッセイ。
家電製品を手放す過程ですね。
東日本大震災をきっかけに、ひとり脱原発宣言をしたえみ子さんは、電気に頼らない生活を目指します。
いらない時にも湯を沸かし続ける給湯器に怒り、結構地味に電気を食う炊飯ジャーに見切りをつけ、暑い寒いを克服したえみ子さんは、とうとう電化製品のない暮らしを手に入れたのでした。
けっして吝嗇家ではないのです。
電気を使いたくないのです。
その証拠に?ガスで炊いたご飯の保存のために、お櫃を購入、けっしてお安くはないでしょう。
家でお湯を沸かしたくないので、近所の銭湯へ、毎日となると結構な金額になるでしょう。
毎月減っていく電気料金の明細を見て、一喜一憂するというのは自己満足と言えなくもないですが、そこはアフロえみ子さん、元新聞記者らしく、大熱弁を聞かせてくださっています。
世界の人々が少しでも見習い心掛けたら、脱原発まで行かないにしても、今の世界の環境状況の改善になるのではないかと思う次第です。
Posted by ブクログ
当たり前と思っている生活様式が、当たり前でもないことを気づかせてくれる、示唆に富む一冊。
若干、結論が飛躍しているような気も。その部分は読者が自分で考えればよいことかも。
再読:一年前に読んでいたことに気が付かずに再読(20230830)。
Posted by ブクログ
最初はあまり面白くなかった。なんでそうまでして節約しなければならないのか疑問。最後の方は共感できた。死んだら寝てるしかないので、生きているのは動くこと。まさにわたしのためにあるような言葉。姪っ子さんはよく我慢したと思う。
Posted by ブクログ
原発事故をきっかけに、節電を始めた著者。
使っていない電化製品のプラグをこまめに抜くことから始め、冷蔵庫、洗濯機等ほとんどの物を処分してしまう。
電気もガスもほとんど使わないで、生活は成り立つのだろうか。
無いものを何で補うか。
考え、実践していく過程は面白い。
昔の人の知恵ってすごい。
物に囲まれ溢れかえっている部屋。
生活を便利にすると、次々に発売される家電。
もっと広い部屋に、もっといいもの、もっと買わないと。
働く時間が増え、ストレスが溜まり、結局は消費に振り回される。
改めてシンプルに生きることの大事さを思い知る。
食も含めて自分の生活を見直したい。
Posted by ブクログ
タイトルからは想像できない節電ライフの究極ミニマリストになっていく話だった。稲垣さんの話口調が面白くて普段の生活や考え方が伝わってきて面白い。
Posted by ブクログ
原発事故をキッカケに節電を始めたミニマリストの一人暮らし生活。ここまでストイックに節電に取り組む理由がわからなかったが節約生活の勉強になって良かった。オール電化の闇や家電の必要性など考えもしなかった事に焦点が当たっており勉強になった。家事のめんどくさを楽しめる様なエッセンスが散りばめられており決して節約イコール苦しみではないと感じた。自ら寂しい生活と名乗っているがユーモアやささやかな日常の楽しみに感謝の気持ちを持ちたくなる話だった。
読めなくなってしまった
こちらを購入だけして、前作の魂の退社を先に読みました。
はじめの方は目からウロコだったり、そうだよなーと、共感出来たのですが、だんだん著者の『自分はこれだけやった!人とは違う事をしてきた!』みたいな内容が鼻についてきて、読み飛ばした部分もあります。
平行して石井桃子さんの随筆を読んでいたので余計比べてしまいました。
石井桃子さんは凄いこと、大変な事をしてるのに、普通の1人の女性として、たんたんと自身の生活について綴っていますし、文章や言葉に品があります。
じんわり、身につまされながら自分の生活や行動を見直す事ができました。
稲垣さんは、面白おかしく勢いで読むのには適した文章なのかもしれませんが50代の女性が書いている文章とは思えません。
自らがしてる事も、『自分は特別なことをしている』感が出すぎていて私は苦手でした。確かに凄いことをされているのには違いありませんが、それがあまりにも全面に出すぎていて…心に響かなくなってしまいました。
魂の退社は読みきりましたが、こちらはもう読めなくなってしまいました。
しかし、行動に移されていることは学ぶべきことだと思いました。