長沼睦雄のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ十勝むつみクリニックの院長で、日本で数少ないHSP臨床医の長沼睦雄さんの著書。
HSPは、それまで『恥ずかしがり屋』『内向的』『引っ込み思案』など呼ばれていた性質の背景にある「感覚処理過敏性」に着目して概念化されたもので、愛着や気質・性格理論に加え、神経科学・脳理論とユング心理学も取り入れた包括的で統合的な視野の中で『過敏性』について議論されているものです。
読みやすく、当事者には目から鱗の表現に出会うことができると思います。
4年ほど前に購入しましたが、今でも心に残っているのが
p.28
一般的に敏感さと恥ずかしがり屋や臆病は混同されることが多く、本当は敏感な神経システムを持っているだけなのに、内気で社会性に乏しいと思われてしまう
p.40
人間は自分で勝手に作り上げた思い込みというフィルターを通して、自分のパターンで自分のみたいものを見ている
心=私という二元論的な認識からの解放と、周囲の評価に過敏にならずに適当になることができた言葉です。
ほかにも、教科書的な表現でなく、心にストンと落ちる言葉が多くありました。さすがHSP臨床医、人の内面や心情を見つめてこられたことを感じます。
以下は、本著に対してではなく、HSPという概念そのものに対して。
HSPは心理学用語で、本書は神経症的な生きづらさについて多くが述べられていると感じます。
ただ、症状メカニズムや治療法について深めていくためには、さらに精神医学を学んでいく必要があると思います。
「敏感で生きづらい」といっても、不安障害なのか、気分障害なのか、発達障害なのかなど分かれていき、当然自分に最も近い疾患・障害に、よりよく生きるヒントがあるからです。
逆に言えば、生きづらさを抱える多くの人に響く、読みやすい本であると思います。
HSPが自身の精神・心について考えるきっかけになり、具体的に問題を解決するためには精神医学に進む。そんなすみ分けができてもいいのかなと思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった。読んで良かった。
セルフチェック用にチェック項目があって。26個中23個当てはまった。
「おれHSPだったんか。」と納得した。
読んで良かった事実をまとめると。
・5人に1人いる脳の型で発達障害に間違えられやすい。
・普通の人より得られる感覚情報が多すぎて、脳が疲労しやすい。
・生まれつきの気質なのでどうしても苦手な事もある(変えられない部分がある)
・生き辛くても対策できる。
・嫌なことは思い切って損切する(飲み会とか、好きじゃない集まりとか)。
一番良かったのがー…
・苦しみ抜けば苦しみから抜け出せる。(カタカムナ理論)
全体的にスピリチュアルな内容も多かった。初めは、うさんくせえなとも思ったけど。
読んでくうちに納得できる部分の方が多くなった。
最後に。
読む前は「自分は絶対違う。読まないぞ。」と思ってたんだけど。
中田敦彦のyoutube大学でやってて、「俺だ!これ!!」となり。
youtubeだけで満足できずに買いました。 -
Posted by ブクログ
HSPという生まれながらにして敏感な体質をもった人達がいるというのが、ちゃんとした研究によって明らかになっているのを知らなかった。
一見すると発達障害にも似た敏感さだけれど、そちらとも違う。あれ?いったい何だろう。と思う人は読んでみるととても腑に落ちると思う。
他人との境界線が薄いのは幼少期の親との距離感が原因の一つであったり、他人の気持ちを自分の事として取り込みやすい性質があるために、自分軸を失いやすいという分かりやすい説明は目から鱗が落ちるようだった。
五感が敏感である。直観力がすぐれている。など、良い面と、それ故の生きづらさの比較。そしてそれをコントロールする方法、または接し方など、自分や他人を理解するにはとてもよい教科書だと感じた。
『知る』というのは他人を助けることでもあり、自分を許すことでもある。
読んで良かった。 -
Posted by ブクログ
著者は精神科医。医学的な観点で書かれている。
難しい医学用語はなく、中高生に読みやすい内容。
心の病にも対処法はある。それを知らずに、また知ろうともせずにストレスを放置し、どうにもならない状態で来院する人もいる。心の病は自分が治そうと思わないと治らない。
ストレスによる症状は3つに分けられる。
①心理的な症状
②身体にあらわれる症状
③行動にあらわれる症状
自律神経失調症という正式な病名はない。そういう状態を指すだけ。さらに、自律神経の乱れは薬では治せない。
思春期はガラスの心。
・起立性調節障害
・過敏性腸症候群
・睡眠障害
・過換気症候群
自律神経のバランスが乱れ、これらのことが起こりやすい。
high sensitive person(HSP)とても敏感な気質。
ムカつくの裏にある感情。「悔しい」や「がっかり」だだたりする。感情を上手く表現する言葉がみつからなくて、なんとなく手近な言葉を使ってしまう。「ウザイ」も同じ。わずらわしい、うるさい、面倒くさい といった不快な感情を表している。「死ね」はもっとひどい。自分の前から消えてくれ、自分に関わらないでくれ、もう話したくない、あなたが嫌い、あなたが憎いなのかもしれない。手近な短い単語で済ませてしまっている。これは自分の感情を、ひとまとめにして乱雑にバケツに放り込んでいるようなもの。