伊藤朱里のレビュー一覧

  • 食べて、寝て、しあわせ?

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    食にまつわる6つの物語。日々の暮らしの中で食事の役割ってとても大切なんだと思った。誰かと楽しく食卓を囲む事、ご褒美に大好きな物を食べる事の必要性が心に染みた。どの物語も温かな余韻が残る作品だった。

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    2026年06月03日
  • 緑の花と赤い芝生

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    義姉と義妹、同い年で生き方が正反対の2人は格好の比較対象となってしまう。人生の一部を交換出来たら、今の自分にならずに済んだのか。お互い生きやすかったのか。いや、誰かにはなれない、永遠に。心に響く言葉にたくさん出会えた。
    寺地さんの解説も素敵でした!

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    2025年11月06日
  • あなたが気づかなかった花

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    花と花言葉には
    美しくもあり、棘や毒もある
    女性がそうであるように
    そんなことを感じた1冊

    ひとつひとつのお話に登場してくるひとたちがほのかにつながって、違うすがたを見せるのも連作小説集ならでは

    お花や花言葉が好きなひとにはおすすめの1冊

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    2025年09月07日
  • あなたが気づかなかった花

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    花を中心にそれぞれの物語が時間を超えてつながっていく。

    あの時のふとした会話が、
    ふとした行動が。

    あれがあったから今がある。
    背中を押してもらったから今がある。

    じんわり温まる一冊。

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    2025年05月02日
  • きみはだれかのどうでもいい人

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    4人の女性の視点からストーリーを見る形式の物語。

    特に印象的だったのが田邊さんでした。
    自分の娘以外はそれこそ どうでもいいと思っていてその子が平穏でいてくれることを望んでいたのに、その子のSOSを見逃してしまったという皮肉があまりにも効いていた。

    個人的に田邊さんが自分の娘以外はどうでもいいというスタンスが確立しすぎていて、娘からの「後輩の話なんだけど」という言葉というだけで、娘の心配からどうでも良くいいスタンスに変わったんだろうなと思った。

    また、仕事ができない、メンタルの限界に来た人に対して向けられる、「真面目なひとこそつぶれる」のような優しい風潮の皺寄せにくるのは真面目な人ではな

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    2025年03月31日
  • きみはだれかのどうでもいい人

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    職場に流れる、ひりつくほどの皮肉と正論の洪水。そう、これはどこにでも広がっている風景。人は理想や鈍さや敏感さで、他人や自分自身を追い詰めていることがある。無意識に相手に期待して、勝手に期待を背負っていないか?欲しいのは、そんなのどうだっていいと思える強さ。だってあなたは私の、私は誰かの、「どうでもいい人」。

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    2025年03月03日
  • 緑の花と赤い芝生

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    バリキャリな小姑と、ゆるふわな嫁のマウントの取り合いというレディコミみたいな設定なのに、中身は全然違う!
    世間に「正反対」とカテゴライズされる2人の内面に触れるにつれ、私たちはみんな、望まないまま無自覚に戦わされている、選ばされているということをジワジワと自覚してしまう。
    それは、誰かにというよりも、自分自身をがんじがらめにしている、どうしようもなく偏った価値観とかコンプレックスとか罪悪感にそうさせられているような気もして、自分の人生を正解だと信じるために他人を傷つける必要なんかどこにもないのに、どうして私は私のままで生きられないのかと苦しくなる。
    母親のしんどさもリアルで辛い。2人の娘がそれ

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    2023年07月07日
  • きみはだれかのどうでもいい人

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    この登場人物は私だ、と思いながら共感して別の登場人物を羨ましいと感じながら読み進めていたけど、タイミングと環境が違えば誰しもどの登場人物にもなり得ると気付いてぞわっとした。それなら私は私でいいという気持ちになった。

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    2023年03月26日
  • 緑の花と赤い芝生

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    読み終えた後に、タイトルを見て、なるほど、と思う。
    緑の芝生が更に綺麗な緑色になるよりも、見たことのない赤い芝生になろうともがくのは相当大変だろうな。

    この物語に登場する二人の女性、志穂子と杏梨。
    目指す所は正反対、行動も交わることがない。
    そう思っていたけど、根っこの部分は全く一緒なのかもしれない。
    私は27歳の二人からしたら、彼女達の母親の方に年齢が近い。
    それでもかつて通ってきた道を思うと、志穂子も杏梨も愛しいし、まっすぐぶつかろうとする志穂子の言動を懐かしく感じる。

    この物語を男性が読んだら、どんな感想を抱くのだろう。
    息子と父親の関係は娘と母親とは異なるのだろうか?
    母親は(私が

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    2019年06月23日
  • 緑の花と赤い芝生

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    ネタバレ

    女性が読んだ方が絶対共感湧くのだろうが(という感想自体が、この小説で訴えたい内容と相反しているのだが)、これオモロい!

    主人公は価値観や人生観が全く違う27歳の女性2人。嫁と小姑、理系と文系、理性と感情、見た目体裁を気にする派とやりたいことを一直線にやりたい派…。ことごとく価値観の違う2人が、ひょんなことをきっかけに一緒に住むことになり…。

    常日頃、生き方、価値観なんて多種多様で、個人個人のやりたいことをやればいいと思っている。自分の生き方に干渉されない限り、人のことをどうのこうのと言うてるのはヒマ人のすることで、そんな暇があったら自分のやりたいことを一生懸命やればいい。そう思っているし、

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    2019年06月01日
  • 緑の花と赤い芝生

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    『万人に嫌われないために好感度で個性を塗りつぶしたような、この手の美人はかなり判別の難易度が高い。
    少しでも特徴を捉えようと細部まで目を凝らしてみたけど、清楚なベージュのワンピースといい、丹念に巻いた髪や睫毛といい、ピンクゴールドを基調としたアクセサリーといい、すべてがどこかで見たような感じでお手上げだった。ただ、当たり障りのないそれらひとつひとつがリスクヘッジのように分散され、その女っぷりを巧妙に底上げしていることだけが伝わってきた。』

    『そこで、ちょっと間を置いた。
    頭を使うのが苦手なわたしは、もちろんチェスや将棋もできない。でも、王手、とか、チェックメイト、とか言いながら駒を動かすとき

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    2018年10月27日
  • 名前も呼べない

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    【名前も呼べない】
    「どうしてそうなの、どうしてこうじゃないの、どうしてああなの、どういうことなの。答えられなければ歩くことも許されないのよ」

    『私は単なる愛人じゃないと、多少なりとも役には立てているんだと、思いたかった。正しい場所に帰っていくための、潤滑剤として。』

    『誰のために笑ってるの、と私に訊いたのは、それこそ誰だっただろう。覚えていない。ただ、答えられなくてやっぱり笑ってしまった自分がいたことだけは思い出せる。』

    「いいじゃん。したくなけりゃ、しなければいいのよ。私もそう。手術して女になれとか職場でカミングアウトしろとかやたら言う奴いるけど、余計なお世話だよ。やりたくないことは

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    2018年04月21日
  • 食べて、寝て、しあわせ?

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    人気作家というよりも、嫌な言い方ではあるけどデビューから無冠の作家さんばかりだった、むしろこの人まだ候補止まりなの?っていう作家さんが並ぶ中、受賞受賞受賞な窪美澄さんが入ってるのがちと違和感だし、やはり抜群に良くて、読みながら泣いてしまった。この評価は窪さんの作品に対するものかもしれない。久しぶりに読んだ伊吹さんはちと期待外れ(Bar 追分未読です)

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    2026年06月30日
  • 食べて、寝て、しあわせ?

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    「幸せのカレーライス/伊吹有喜」
    「四十歳の栄養/中西智佐乃」
    「フレンチと返報性/藤野恵美」
    「二代目のミンチョさん/伊藤朱里」
    「五十の壁が高すぎる/古内一絵」
    「真っ赤な林檎のその上で/窪美澄」
    6話収録。

    読む前はタイトルの問いに迷わずYESと答えていたが、読み終える頃に気持ちが変化した。

    登場人物たちは皆、負の感情を抱えている。

    人と関わることで生まれる軋轢に苦しむ姿は自身の経験と重なる。

    けれど、怒りや悲しみを知るからこそ、喜びや楽しみを確かに感じられる。
    喜怒哀楽があるから人生は豊かだと思わせてくれる一冊だった。

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    2026年06月27日
  • 名前も呼べない

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    固定観念という思考の檻に対する、静かな怒りの抵抗を感じる物語だった。
    轟々と燃え盛る炎ではなく、燻る火のような。

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    2026年05月23日
  • 名前も呼べない

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    島本理生さんのナラタージュで感じたような、深いところに連れて行ってくれる激しさがあり、その後に静けさが残った。

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    2026年05月02日
  • きみはだれかのどうでもいい人

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    一気読みしました…。わたしはこの本に救われるに違いないと思いながら。

    この中に出てくる人物では、田邊さん以外の人の考えていることや行動、思っていることなどに、「これはわたしかもしれない」と思いました(人も信号機みたいにわかりやすくすればいいのにと言った須藤さん含め)。嫌いじゃないけど、田邊さんだけは全然わかんなかったです笑。

    ある一時期の職場で起きたことをいろんな視点から語る話ですが、みんな自分のことで精一杯で、誰かが誰かを傷つけていて、酷いことを言ったり、それを聞いたり。誰かが誰かのことだけを大事にしたり、心温かいどんでん返しがあったりなんかはせず、「やはり人間の世界ってこんなもんなんだ

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    2026年04月22日
  • きみはだれかのどうでもいい人

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    ネタバレ

    強烈なタイトル。

    誰だって自分のことで精一杯で、周りの人の事を対して気に留めていない。

    「つらい時につらいと言ったところで、もっとつらいが返ってくるだけで、あたしはやっぱりそうだなと、思ったのだ。」

    人の辛い話を自分の苦労自慢で塗り替えようとしてくる人はいるし、自分もついついやってしまう事がある。反省。。

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    2026年03月15日
  • 名前も呼べない

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    2026年の1冊目。発売は2015年。どうして10年も読まずにいたのか。
    まともではない父親、女手ひとつで育ててくれた母もどこか狂っていて、心はずっと救いを求めていたのだろうか。
    たった一人で東京で働き、生計を立てるも保育士の仕事も夜の仕事もトラブルに巻き込まれて続けられなかった。圧倒的な不器用さ。自分を痛めつけながら生きていて、それこそが相応だと思ってしまう自己否定。
    初めて心を許せた相手もまた自分を利用しただけだった。
    親友のメリッサが、美青年でありながら性的マイノリティ、強さと正しさと安定を待ち合わせているのが精神的弱者にとってあまりにも救いで眩しくて、どうして主人公が惚れないのかずっと

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    2026年06月28日
  • 名前も呼べない

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    漢検一級レベルの単語がゴロゴロでてきます。
    読めねぇ〜〜わかんねぇ〜〜とスマホで調べまくりでした。

    前半は罪悪感に苛まれた結果、もがき続け、似た者だと感じた恋人もただの他人だと気が付き受け入れていくお話。
    後半は自身の罪悪感を認識したのちに、複雑なことに何かと理由をつけて語ろうとする他人なんか放っておけと、前に進めるお話。

    自他との境界をひいて、罪の所在をお互いに認めることが成熟。
    責任の所在に関して、相手が悪いと決めつけてしまうことも、自分を責め続けてしまうことも、どちらもよくないんだね〜ほーんって思いました。

    複雑な気持ちを理解しようと、眉間に皺を寄せながら読みました。
    面白いな〜と

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    2025年12月16日