伊藤朱里のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
第31回太宰治賞受賞作。
表題作は、所謂、不倫小説なのだが、読み進めていくうちに最初に戻って読み返したくなる著者のトリックにまんまと引っかかった。
読み返してみると、著者は何も「嘘」をついていないことがわかり、ズブズブと物語にのめりこんでいってしまう。
書き下ろしの2作目も、著者特有の女性主人公があまり明るくない過去の体験をベースに、「いま」を見つめていくお話なのだが、どこか品があって、どこか救いがあるところがいいな、とおもった。
たまたまかもしれないが、『名前も呼べない』『お気に召すまま』両作品とも、どこか欠落した部分を抱え、「わたしなんて…」思考の強い主人公なのだ。わたしはこういう受 -
Posted by ブクログ
ネタバレ腹立つ相手がいても、「この人も誰かの大事な人なんだよな…クッソー…」と
自分を律する話は よく聞く。
そうやって自分を律することがよい と習ったわけではないけれど
この流れをよく聞くから
なんだかそうすることが正解なんだと思っていた。
このタイトルを見てまず、「確かに」と思った。
誰かの大事な人かどうかは そもそも不確かで、
どちらかというと「誰かのどうでもいい人」な場合の方が高いんだよな。
ひとつの職場の、
4人の登場人物の主観に分けて、
4章から成る本書。
ちなみに、
「君はだれかの大切な人」というフレーズは出てくるけれど
「どうでもいい人」というフレーズは、直接的には出てこない -
Posted by ブクログ
SNSなどネット関連の話が中心の短編集。
全4編で、登場人物が少しずつ重なっていたり、『サンダーボルト』という4人組韓国アイドルが全編通して関係していたりと群像劇っぽさもあります。
ネットにはあまり明るくないですが、それでも、あ~こういうコメント、YouTubeで見るな〜など、現実を切り取っている感じがありました。
妊活や炎上、整形のような難しいテーマが散りばめられているのと、強めな言葉も続出するので、読み終わって疲労している感じは…ありました。
でも、こんなに誰かの心の中や気持ちの変化を見て取れる小説もなかなかないので面白く読みました。