伊藤朱里のレビュー一覧

  • ※個人の感想です

    Posted by ブクログ

    誹謗中傷はじめ様々な言論が飛び交い日夜誰かが炎上しているSNSもとい昨今のインターネット空間。いやはや読んでて背筋が凍る…w令和ロマンくるまが言う「ベタ・メタ・シュールの三すくみ」で自分だけは俯瞰で的確に物事を見られていると思ってる人や最近もはやテンプレ化した「思ってたことを言語化してくれた!」といいね押しがちな読者をガンガンに刺してくる。殺伐としたSNSが苦手な人(そもそもそういう人がこの私の個人の感想まで辿り着くのかは若干疑問の余地があるがw)は閲覧(?)注意な一冊かも。その中で第2話の『純粋に疑問なんだけど』は(このタイトルからしてもう最高!)ラストに少しだけ救いが垣間見えた気がした。

    0
    2025年03月09日
  • ※個人の感想です

    Posted by ブクログ

    還暦のおっさんです。
    アイドルや推しのことには疎いのですが、色々と学ばせてもらいました。

    多層的なので読むのに頭を使いました。
    3つ目の「なんで怒らないんですか?」が、一番ツボに嵌りました。

    講談社のバタやんのポッドキャストから来ました。

    たくさん笑わせてもらいました。

    0
    2025年02月16日
  • ※個人の感想です

    Posted by ブクログ

    ----------------------------------
    それって「あなたの」
    感想ですか?

    借り物の言葉で、
    安全な場所から投げつけられる悪意になんか、
    負けない。

    推して、推されて、無責任な「感想」に振り回されて、抗って。
    氾濫する言葉と格闘する女性たちを描いた全4篇。

    切れ味抜群、なのに愉快でクセになる‼︎
    ----------------------------------
    インフルエンサー、
    インフルエンサーの本を出版する編集担当、
    インターンの大学生と契約職員のおばさん、
    アイドルオーディションで最終選考で落ちた候補生

    もう読みながら、痛くなりました。
    スマホがなかった時代、
    個々の言葉は拾いにいかないと収集できなかった時代、
    いまはSNSが日常で、
    スマホをタップすれば世界中の「個人の言葉」が溢れていて。

    通勤電車でも、
    一つの車両の乗客全員がスマホを見ていて、
    なんか怖くなったことがありました。苦笑

    最近、芸能ニュースとかも
    たくさんの人たちが自分の言葉をつぶやいていて、
    強すぎる共感と、論破的な風潮と、分断。

    スマホから離れられる読書で、
    スマホやSNSのことを考えて想像して、
    ぞわぞわするし、ちょっと怖いし。

    だけど本だってある意味、個人の言葉が溢れてて、
    なんなら私が書いてるこのレビューに盛大なブーメランです。苦笑

    0
    2025年02月12日
  • 名前も呼べない

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    『名前も呼べない』と『お気に召すまま』の2篇。
    バシッと読者に突きつけられる、印象的な文章がいくつもありメモをとっておきたくなる。迷ったときに思い出せたら、きっと力になってくれそうな言葉たち。
    どちらの主人公も自分の気持ちがよくわかっていなくて、人生において何を優先して何を大切にすべきかも見失っている状態だった。ただこれは第三者として見ているから冷静に考えられるだけで、もし当事者だったら彼女たちと同じように困難な状況に陥ると思うし、誰しも自分のことになると偏った物の見方をしてしまうものだと思う。
    そんな主人公が、片や親友に、片や教え子に気付かされる形で、自分を取り戻していくラストに前向きさを感じた。
    人って怒るべきときに怒って悲しむべきときに悲しまないと、それをずっと引きずることになり次に行けないのだと思った。

    0
    2024年12月18日
  • きみはだれかのどうでもいい人

    Posted by ブクログ

    再読!県税事務所に勤める年齢も立場も異なる4人の女性たちが織りなす連作短編集
    あまりにリアルすぎてヒリヒリしながら読んだ
    どんな人でも何かを絶対抱えていて、私自身も経験したことのある過去の仕事のトラブルや嫌な気持ちをつらつらと思い出した
    ”県税事務所”という場所柄相手をしなければいけない人たちもまた大きな怒りや辛さを抱えていることが多い
    読んでいるだけでヒュッと心臓が縮む場面がいくつも出てくる
    けど、それが”働く”ということをより鮮明に、リアルに感じさせてくれた
    今、働くことになんだかしんどい思いをしている人ほど読んでほしい

    0
    2024年05月12日
  • きみはだれかのどうでもいい人

    Posted by ブクログ

    過去と他人は変えられない。
    変えられるのは未来の自分だけ。
    という言葉を思い出しました。

    あなたのためを思って、を振りかざされても、相手はそれを望んでいないことだって大いにある。
    勝手に向けた恩を相手から回収することを生き甲斐にされても困る。与えるなら、最後まで自己責任で。

    でも、
    他人をどうでもいいと思えないのは、その人に心の底からは失望していないからと思うと、少し希望のようなものを感じます。
    本当に諦めているなら徹底的に無関心になるはずだから。

    0
    2024年03月23日
  • きみはだれかのどうでもいい人

    Posted by ブクログ

    歌の歌詞にも出てくる「って誰もお前のことなどきにしてないだろ」ってやつですね。強く生きていけそうな気がしてきた。

    0
    2024年02月20日
  • 名前も呼べない

    Posted by ブクログ

    この本を読めて良かった!が読後すぐの感情。

    『名前も呼べない』と『お気に召すまま』。
    前者は固定観念をやられた。
    そして後者が特に好き。
    主人公(美波)の心情に共感する。

    どちらの作品も表現が好きだったので、
    伊藤朱里さんの他の作品を読みたい。

    0
    2024年02月03日
  • 内角のわたし

    Posted by ブクログ

    死ぬまで自問自答して、自分の中でああでもないこうでもないを言い合っていくのだろう。
    自分を甘やかす声と糾弾する声、その他いろんな声と仲良く向き合っていかなきゃならない。

    0
    2023年11月16日
  • 緑の花と赤い芝生

    Posted by ブクログ

    出来の良し悪しは分からないが、すごく好きな作品。杏梨の家族の話が特に心をめちゃくちゃにした。終盤の杏梨の母親やマリーの描写、それから氷の女王の言葉に泣いてしまった。最近の作品では久しぶりだと思う。ぜひ再読したい。

    0
    2023年07月23日
  • きみはだれかのどうでもいい人

    Posted by ブクログ

    自分は染川さんや須藤さん側の、誰かに尻拭いをしてもらっている側の人間なので、読んでいて居た堪れなくなった。

    分かりやすいパワハラセクハラじゃなくても、
    善意でやっていることが
    誰かにも負担を強いているかもしれない…
    めんどくさ‼️‼️‼️‼️‼️‼️

    職務
    +
    それぞれの立場を考えて
    バランスを崩さないように立ち振る舞う

    これで安月給、昇給は雀の涙なんだから
    やってられないよな世の中と思った

    どうせどんな態度を取っても誰かには嫌われて、
    悪意はなくても傷つけているかもしれない。

    自分の思慮の届く範囲で気をつけながら
    どうでもいい人の言葉にいちいち傷つかず
    金稼ぎがんばろーと思った。

    0
    2023年05月07日
  • 内角のわたし

    Posted by ブクログ

    何も知らずに読み始めたときは、3人いると思ったらこれ、みんな主人公の人格なのね。って感じで最初は読みにくかったー。

    そこに理解が追いついてからはサクッと読めました。サイン、コサイン、タンジェントの3つの人格がバランスをとって生きている主人公。そこから浮き彫りになるのは、女性という性が直面する理不尽さや不条理さ。

    物語で女子高生が電車でおじさん?に怒鳴られるシーンに主人公が居合わせる場面が妙に印象に残っている。そこで思い出したのはかつてバイト先の店長に言われたひとこと。

    「もし、事故があったときは迷わず警察を呼びなよ。〇〇ちゃんは女だからってことでナメられることもある。だから警察を呼んできちんと対応してもらいなさい。」

    当時の私はなんで?って思ったけど、大人になるにつれて、女ってだけでナメてもいいって思う人は世の中にたくさんいるんだなぁということも学びました。

    あー生きづらい生きづらい。

    0
    2023年04月28日
  • きみはだれかのどうでもいい人

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この物語の終着点とキーマンに気づいたとき、肌寒く感じた。なかなか最後までたどりつくのが難しいかもしれないけど、ハッとさせられる瞬間がある。作家さん本当すごい。

    パワハラやセクハラを受けた人なら、読んだときにつらくなってしまうんじゃないかと思う。私は気持ち悪くなった。ただ単に、電車に揺られて酔ってしまったのかもしれないけど。

    「難易度の高いパズル」で思い出したけど、ブラッシュアップライフでテレビ局のプロデューサーが、キャストの順番を決めるのをそのように言っていた。年功順でもなく実力順でもなく。個人的な好き嫌いは、学生時代じゃなくてもずっとついて回るんだろうな。社会人が終わった後も。

    「そういう考え方は違う」って私もよく言われます。キリキリしました。「成長してほしい」って上司からよく言われますが、私は成長するために仕事しているんじゃないです。共感。


    以下は気になった文の引用です。

    「わたしは、人のストレスを受け止めてお金をもらっている。」
    「泣きたくなんかないのに、涙腺だけが勝手に震えてしまうあの感じ。」
    「すべての地雷を避ける作業はまるで難易度の高いパズルだ。」
    「成長。そんなもののために毎日働いているわけじゃない。あたしはあたしだ。たとえ変化があったとしても、それは人に、ましてや堀さんに、認めてもらうためなんかじゃ絶対にない。」
    「いつの時代も親というのは、子供にもっとも苦労が少ないとわかっている道を選ばせたいのだ。」
    「傷つきやすい人は苦手。自分が傷ついたという事実にばかりこだわって、その原因や周囲の状況にまるで注意を向けようとしないから。」
    「自分の人生に「生きやすい」ときがあったかどうか。」
    「「違うわね」「ルールは思考停止のためにあるの。時間短縮のため、トラブルを起こさないため。(略)あなたがルールを破るのは『嫌われたくないから』でしょう。」
    「家族のためってことにしておけばまあ格好がつくっていうか、人生、たいていのことは言い訳がきくから」

    0
    2023年03月27日
  • 緑の花と赤い芝生

    Posted by ブクログ

    専業主婦の母に育てられたリケジョでバリキャリの志穂子と
    厳しい教師の母に育てられ家庭に重点を置く典型的女子の杏梨

    正反対な二人だったが、志穂子の兄と杏梨が結婚した事で密接に関わる事になってしまう。

    自分で選んだ道を信じて進んでいても
    選ばなかった方の道を思い悶々とする事は誰でもあるだろう。

    本著では志穂子VS杏梨だけではなく、それぞれの母親との軋轢も加わり
    終始ヒリヒリした描写が続きます。

    実の母親との激しい応酬は、その情景が浮かび胸が苦しくなる。

    27歳の女性二人のリアルな姿を微細に描いた、考えさせられる家族小説。

    0
    2023年02月12日
  • 名前も呼べない

    Posted by ブクログ

    久しぶりに解説を読んだあとまたすぐ頭から読み返してしまった。
     
    誰かを好きになること、それが性愛であろうと友愛であろうと、その事実がどこかで、誰かに、何かしらの犠牲がうまれてしまうことにとても絶望してしまった。持っていたものを失うのは怖いし辛い。

    0
    2023年02月04日
  • 名前も呼べない

    Posted by ブクログ

    伊藤朱里さんは「クライマックスの会話シーン」がいい。この作品もそうだった。
    表題作のほかに「お気に召すまま」という書き下ろしが収録されている。こちらの作品の方が好きだった。ベッドの下に隠れるエピソードが印象的で、最後の会話シーンは力強かった。

    0
    2022年07月19日
  • 緑の花と赤い芝生

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2人の対照的な女性の物語。皮肉を言う場面が多いが、皮肉の質が良いというか、読んでいて痛いところをつかれた..!という感じがして、笑ってしまう。例えば以下のような文が痛快だった。
    ーーーーーーーーー
    兄と連れ立って現れた彼女を見たとき最初に抱いたのは好き嫌いよりも先に、「顔を覚えられないかもしれない」という危機感だった。一度写真を目にしていたにもかかわらず、だ。万人に嫌われないために好感度で個性を塗りつぶしたような、この手の美人はかなり判別の難易度が高い。
    ーーーーーーーーー
    実生活でこんなことを言ったら大変なことになる。

    0
    2022年03月20日
  • 緑の花と赤い芝生

    Posted by ブクログ

    主人公は2人とも27歳。いわゆるアラサー女子を取り巻くあるあるを真逆のキャラクターで描いているんだけれど、アラサー辺りだけで終わる話ではなく、家族、人生の選択に関して永遠に悩む所が浮彫りになった一点を炙り出している痛いヒリヒリする話。

    そんなんだから貰い手がないそんなんだから結婚できないそんなんだからって、いつになったら認めてくれるのよ。なんで嫌な事、嫌って言ったら『もう大人なんだから落ち着け』になるのよ、なんで私は私なのに他の誰かを見習わなきゃいけないのよ、なんでなんでなんでっ!
    荒れ狂えば狂うほど母が冷めていくのが伝わってきた、分かっているのに止められなかった。アリ地獄みたいだった。

    そもそも「自分で選ぶ」などと言うのが傲慢です。自己責任論に帰着しかねない危険な発想でもある。眼前の事物におのずとつき動かされた結果だけが現在です。あなたは誰かのコピーではない。何者にもなれない。

    自分で選んだんだし誰も傷つかない選択なんかないんだしと、振り切って前進して、気がつくと真っ暗な海に1人ポツンと浮かんでいた。悠長に止まったらどちらが前かさえ分からなくなりそうで、振り返ることもできなくなっていた。いつになったらあきらめがつくんだろう。どうせわかってもらえないなら、せめていちいち傷つかない人間になりたかった。北極星を目指して歩く旅人のように、どんなに無謀で孤独な道でも一点だけを見て進みたかった。

    同じ様な気持ちに誰しもなるんだろうな…
    まぁ同じ立場側に感情移入してどうしても読むんだが…

    0
    2019年12月01日
  • 名前も呼べない

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    表題作は入り込めなかったな。
    題名の意味も「こうゆうとこ??!!」って感じ。
    主人公の性格や言動がちょっとね・・

    「お気に召すまま」のほうがわかりやすかった。

    もっとどろどろぐるぐる心をえぐってくるかと思いきや、そうでもなかった。

    0
    2019年10月11日
  • 名前も呼べない

    Posted by ブクログ

    表題作は恵那を取り巻く様々な人たちのやや異色の関係が交錯する.退職後に開かれた飲み会で宝田主任に子供が生まれたことを聞かされて驚く恵那を罵倒するメリッサ.恵那は宝田の妻亮子にピアノを習っていたが,微妙な関係になっていた.メリッサは実は男で女装して活動しているものの本職は保育士.恵那と宝田の会話,メリッサとの会話,恵那の心持.どれもつかみにくい感じだ.「お気に召すまま」の方がしっくりした感じで共感を持てた.英語教師の美波は子供のころベッドの下の隙間に入り込み母の出て来いという声を無視した.程なく母は失踪し妹の有紀と父の三人暮らしだった.成長して結婚したが離婚し教師を続けている.生徒の中島文乃との会話が教師として地に着いたものを示している.父との会食での話の中にベッドの下が安楽地(save point)であったことを認識する美波.著者は弱そうだがしたたかな女性を描いたのかなと思った.

    0
    2016年12月04日