中川李枝子のレビュー一覧
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もとは1982年に大和書房刊。文春版は全面的にリライトされ、口絵写真が16ページ加えられている。
書名『本・子ども・絵本』の通り、子どもの頃に夢中になった本(とくに岩波少年文庫)のこと、保育園の子どもたちのこと、そして絵本に対する自分の考え方が展開される。
「日本一の保育士になる」というその意気込みがすごい。みどり保育園には17年勤務。その途中で生まれたのが『いやいやえん』。李枝子さん、27歳の時。妹の百合子さんがイラストを担当。
『いやいやえん』はサンケイ児童出版文化賞を受賞した。同時受賞者は、少女時代に争って読んだケストナーの『ふたりのロッテ』の訳者、高橋健二。その初版本はいまは妹の百合子 -
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面白くって一気読みしちゃった。
中川李枝子さんがご存命の時にお友達になりたかったー!!!(図々しすぎる)
そのくらい素敵でいい考え方の持ち主!
それに、ぐりとぐらのカステラの誕生秘話まで分かっちゃった♡
タイトルがまず素敵じゃない?(*´∇`*)
全てを受け入れて全肯定してくれる感じがとても良い。
私は私の子に関しては子ども時代なんて一生の間で考えたら凄く短いんだから、子どもは子どもらしく育てば良いと思っているんだけどね。
でも今の子ってやたらと大人びている子が多いじゃない。
親も先生もそれが良いみたいな風潮があってさ。
だけど中川李枝子さんは私の考え方に近くて。
もう随分と我が家の子は大きく -
Posted by ブクログ
「ぐりとぐら」などの作者であり、17年間保母さんをしていた中川李枝子さんの子供に関するエッセイ。
冒頭で「子どもらしい子」が最高の褒め言葉だと述べている通り、子どもならではのウソや癇癪を楽しんで保育していたんだなぁ、とほっこりできた→
私自身、息子に接する時に気をつけていたことと同じことがたくさん書かれていて、読み進めると幼い息子を思い出してしみじみ。
そうだったなぁ。なんか謎の独り言言ってたり、待てなかったり、ウソついたり(本人は大真面目だから、それがとても楽しかった)
幼子との毎日はすごく大変だったけど、
思い返したらやっぱりすごく楽しかったし、懐かしくなる。
今の息子との生活も、5年 -
Posted by ブクログ
アンネ・フランクの温かく優しいお話が中川李枝子の訳でわかりやすく伝わってきて、さらに、著名な絵本作家である酒井駒子の挿絵で心はたちまち少年少女の気持ち(懐かしさ)に胸を打たれる。ほっと一息したいとき、眠る前にページを開いたら、読書をいっしゅんで、月の光の元や、晴れた草原の元へ導いてくれる──
感想追記──
きっかけは酒井駒子さんの絵が好きで手にしたのがはじまり。読んでいくと、頁をめくるたびに、アンネという一人の若き作家の見ていた世界や考え方がお話を通じてじぶんに投影されたようで。いつでもこの本を読み返せば、また、アンネという世界に出逢える。共に旅できるのだ。