あらすじ
「生まれてきて良かった」と子どもに思わせたい。
絵本で豊かな心の体験をした子は、人生に希望と自信を持ちます。
ロングセラーが待望の文庫化!
巻頭16頁にわたり、撮り下ろしの写真やイラストをカラーで追加しました。子育て中のお母さんお父さんなど、子どもと向き合う全ての方へ贈る名エッセイ。
物心つく頃から本に夢中になり、沢山の本を読んで育った中川李枝子さん。長年務めた保育士時代は、子どもたちに絵本の読み聞かせをしました。「本は子どもに人生への希望と自信を与える」と信じる中川さんが、信頼を寄せる絵本や児童書を紹介し、子どもへの向かい方などアドヴァイスを綴っています。
「ぐりとぐら」でおなじみの山脇百合子さんの可愛いイラストも多数掲載。
小川洋子さんの解説も必読です!
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Posted by ブクログ
もとは1982年に大和書房刊。文春版は全面的にリライトされ、口絵写真が16ページ加えられている。
書名『本・子ども・絵本』の通り、子どもの頃に夢中になった本(とくに岩波少年文庫)のこと、保育園の子どもたちのこと、そして絵本に対する自分の考え方が展開される。
「日本一の保育士になる」というその意気込みがすごい。みどり保育園には17年勤務。その途中で生まれたのが『いやいやえん』。李枝子さん、27歳の時。妹の百合子さんがイラストを担当。
『いやいやえん』はサンケイ児童出版文化賞を受賞した。同時受賞者は、少女時代に争って読んだケストナーの『ふたりのロッテ』の訳者、高橋健二。その初版本はいまは妹の百合子さんの所有物。授賞式で、妹はぼろぼろの『ふたりのロッテ』にサインして貰うかどうかに迷い、姉はそのことに嫉妬する。ライバルの愛読者どうしの心の機微がおもしろい。
Posted by ブクログ
子どもの頃から「ぐりとぐら」が大好きな自分にとって、作者の中川さんがどんな思いで絵本を作ったのか、興味がありました。保育士経験が存分に生かされた、温かい眼差しのある絵本の数々、納得しました。
Posted by ブクログ
自分が幼かった頃、わが子が幼かった頃のことを思い出しながら読みました。
お母さんのひざの上で読んでもらう幸福感を味わったり、物語の主人公になりきってごっこ遊びをしたり、子どもにとって本や絵本に触れることは、想像力をかき立て、豊かな心の体験をすること。
絵本の入り口は、人生の入り口。まさにその通りだと思いました。
自身の幼い頃の読書体験にも触れられていて、たくさんの本や絵本が出てきて、題名を見るだけでわくわくします。
Posted by ブクログ
中川李枝子さんが勤めていた保育園の子どもたち。
積み木を独り占めする子
みんなより上をいきたい子
側から見たら困った子に見えるけど、子どもたちの中ではそれも遊びに変換することができる。
子どもと子どもが繋がる瞬間は、たくさんあることがわかった。
それならば、大人と子どもはもっと繋がれるはず。
今はスマホやテレビで何でも調べることができるが、目の前の子どもを私たち大人が見て、得た知識から判断をしないといけない。
自分たち大人が音楽、絵本、芸術を楽しんでいれば、子どもが触れ合う入り口にもなる。
一概にスマホなどの発展がいけないとは言えないが、スマホと1対1の時間と、子どもと大人の1対1の時間どちらを大切にしたらいいのか考えないといけないと思った。
子どもが産まれた時点で家庭教育は始まってるという言葉を重荷と思わず、楽しみながら育児をしていきたい!
Posted by ブクログ
本が子どもにとってどれだけ心のよりどころになるか、想像力を育てるか、遊びの工夫に力を貸してくれるかが良く分かりました。
大人は絵を見て絵本を選んだりもするけれど、子どもにとっては絵柄ではなく、内容が大事なんだとも思いました。
確かに昔から読み継がれている本は、大人の今になって読んでも面白いと感じるものが多いです。
子どもの世界(社会)についても語られていて、ほのぼのとした気持ちになります。
様々な絵本も紹介されていて、まだまだ知らない本もたくさんあり、これらを手に取る日が楽しみです。
Posted by ブクログ
宮崎駿監督が、石井桃子さんと中川李枝子さんには叶わない、と何かで書かれてたのを見て、興味を持ちました。
保育士をしながら絵本を書いていたという中川李枝子さん。
保育士として働いておられた時の体験談が豊富に語られていて、その中で子供たちにとても人気があった本が、エピソードと一緒にいくつも紹介されています。
自分の子供が気にいるかはわかりませんが、読んであげたい絵本がたくさんありました。