新刊情報で見掛けて気になり、手に取った作品。
装画とテーマがとても好みだった。
「恋と食」をテーマに描かれた小説、掌編、エッセイのアンソロジー。
作家さん以外にお笑い芸人さん、料理コラムニストさん、コピーライターさんが参加されていて豪華メンバー。
山本ゆりさんのレシピには大変お世話になっている。
本書のタイトルを見て、「心温まる話が多いのかな」と思っていたら、いろんな意味で衝撃的な話が多く、それも含めて楽しめた。
どの作品も出てくる料理がとてもおいしそうー!
パエリア、ロールキャベツ、カニクリームコロッケ…食べたい…!
食欲を刺激されまくりの一冊だった。
︎✿「わたしたちは平穏」一穂ミチさん
性格や食の好みが合い、同棲している2人。一見平穏に見える2人の間に潜んでいる不穏さが怖い。ラストは若月さん、まさか…?この2人、この先どうなっちゃうんだろう…。
︎✿「ワタシノミカタ」古内一絵さん
家庭内には味方が必要だよね。この3人には世間の目に負けず幸せに暮らしていってほしい。昴の例え方が秀逸!昴が作ったキャンプ飯、私も食べたい♡
︎✿「初恋と食事」田辺智加さん
「ぼる塾」の田辺さん。描かれていること全てに共感しかない。私もしんどい時はとりあえずおいしい物を食べて、乗り切っている。
︎✿「ヴァンパイアの朝食」君嶋彼方さん
目次を見て一番気になっていた作品。タイトルだけ見てファンタジーなのかと思いきや、ヴァンパイアって、そういうこと…!恋愛の甘さと苦さが詰まった作品。
︎✿「くちうつし」錦見映理子さん
人生にどれだけ絶望しても、食べることをやめなければ、いつかはきっと立ち上がって生きていける。食べることは生きることに直結するんだなぁと改めて感じた。
︎✿「ゆかりとバターのパスタ」山本ゆりさん
母が作ってくれたお弁当にはいつもゆかりご飯が入っていたことを思い出した。ゆかり買ってきてパスタ作ってみよう。
︎✿「白と悪党」奥田亜希子さん
土鍋にまつわる初恋のお話。美弓の関谷への執着がなんだか怖く感じた。私は何故か小さい頃からお粥の描写にとても惹かれてしまう。土鍋でかしぐお粥、いいなぁ。
♥「SUMMER STREAMER」尾形真理子さん
野球観戦を通じて知り合う2人が絆を深めていく様が微笑ましい。自分が好きなものを一緒に楽しめる相手がいるって素敵。そして試合のシーンがとても胸熱。
︎✿「夏のカレー」原田ひ香さん
男女が知り合ってから40年間のお話。結婚はやっぱりタイミングだなぁ。人生で全てを捨ててでも一緒にいたい相手に出会えることは幸せなことだと思う。
︎✿「恩讐の彼方のトマトサラダ」山田詠美さん
序盤から衝撃すぎる…!だって、真実なんだもん。(p.348)って…!失恋のお話なのに湿っぽくないのは山田さんのお人柄なんだろうな。