清水晴木のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ死役所の天国版とでもいおうか。
いい話だけど、なまぬるくて、うすっぺらく、さむ、と思ってしまう、私の性格の悪さよ。読み手によってはとてもあたたかい本になりうる。他人の人生は自分の人生をうつす。本も同じです。
人生はよく映画にたとえられる。最後まで何が起こるかわからない、だから楽しい。それを本にしちゃったもの。
ストーリーとしては何の変哲もなく見どころがなくても、素敵なワンシーンがあるだけで、いい映画だ、というのが刺さった。ワンシーンを支えているのは日常だ。鈴木さんという普通のひとが毎日通勤電車に揺られている日常がなかったら、突然逆方向の電車に乗って海に行く非日常はいいワンシーンにはならない。つまらない日常の尊さよ。
病気の大和くんの現世を鈴木さんに見せたいというのは、なんか気持ち悪い。大和くんの尊厳を傷つけてる。こんな不幸な人もいるぞ、平凡な日常は幸せなんだぞ、とでもいいたいのか。勝手に病人を不幸だと決めつけないでくれ。勝手に踏み台にするな。余計なお世話だ。
最後の主人公が実は生きていたというくだりは、生きてさえいれば希望があり、いい映画にできる、ということだろうか。
小説内で紹介されていた映画は見てみたい、ニューシネマパラダイス、シチリア!小津安二郎とか。東京物語、
支配人の秋田の現世が気になる。 -
Posted by ブクログ
さよならの向こう側シリーズの90年代!
ウォークマン、ファミコン、ノストラダムス、2000年問題…あったなぁ。
最初から最後まで懐かしいワードがたくさんでした。
死後、条件付きだけど会いたい人にもう一度会えるとしたら…。
普段意識してなくても“もう二度と会えない”ってなったら、切実に伝えたいことや会いたい人はいると思う。
どんな人にとっても、最後の再会は救いになると思う。でも、最後だからこそ苦しい…。
読んでいて涙が込み上げてきました。
何度も思い出して、懐かしむ特別な時間。
大切な人と過ごした時間は、どんな小さな日常でも、思い出すだけで温かで幸せな気持ちにしてくれる。
作中に出てくる90年代の音楽が自身の思い出と結び付いていて、懐かしい気持ちでいっぱいになりました。