スタニスワフ・レムのレビュー一覧

  • ソラリス 上

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    原作とともに読み終わりました。(上下巻の感想として)

    タルコフスキーやソダーバーグの映画とも違う、1番原作通りの内容だと思いました。

    描き込みの少ない画風で、原作にも通じる静かな心理描写がうまく表現出来てると感じました。

    ただ「風の谷のナウシカ」や「AKIRA」世代の自分にとっては、精密で描き込みの多いメビウスの様な画風をやっぱり期待してしまう。

    でも久しぶりに漫画の新刊を買って良かったと思った作品でした。

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    2025年08月08日
  • 火星からの来訪者

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    特に印象に残った二作の感想。

    『火星からの来訪者』
    粗削りながらも、すでに後の『ソラリス』に通じるテーマ──人間にとって“他者”とは何か──が浮かび上がっていたのが印象的だった。作中、謎めいた異星生命体と人類の科学者たちが接触を試みるが、そこに成立したのは「対話」ではなく、どこまでも一方的な「観測」だったように思う。特に、教授が体験する“火星のヴィジョン”の場面は、人間側の希望的観測の象徴に感じられた。リオンが何かを伝えようとしたのではなく、教授自身が「意味を見出したい」という欲望から幻を見たのではないか。この作品を通じて、レムは早くも「知性とは、他者と本当に理解し合えるのか?」という問いを

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    2025年06月27日
  • 電脳の歌

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    順調に刊行が続くレム・コレクション。誠に喜ばしい限りです。人間よりも人間らしいロボット二人の寓意に満ちた珍道中。とは言ってもそこはレム。歯応えありすぎるほどあるよ〜。簡単には噛み砕けないよ〜。言葉遊び部分も多く、原文が読めたらもっと楽しめるんだろうなぁと思うと同時に、日本語への落とし込みに翻訳者は悶絶ものだろうなと思いました。この文化間ギャップが興味深くもあります。

    1965年の作品ですが現在の生成AIを先取りする記述があまりに現代的で驚愕する。主人公のロボットたちが建造師と言われているのもシビれます。英語ではなんて訳されているのだろう。builder?クリエイターも今やソフトよりの印象とな

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    2025年06月14日
  • ソラリス

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    とっても難しい。でも面白い。詳細なソラリス描写や、膨大なソラリス研究の仮説、論文を詳述することにより、徹底して「未知」を書き切った作品です。言われがちなこの「意味のわからなさ」はあえてやっていると思います。そもそも人間には未知との遭遇では、ある程度は意思の疎通ができるだろうという傲慢さがあります。人間の間でさえIQだか偏差値だかが20違えば会話が成立しないという話もあるのに、何故恒星間航行もできないような未開の文明の人間が、我々よりも高度に数百年単位で進んだ文明のものと意思の疎通ができると思い込めるのでしょうか。その人間の驕り高ぶりに冷や水を浴びせるような作品といった印象を受けました。個人的に

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    2025年05月25日
  • ソラリス 下

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    意思を持つような持たないような、生命のような、そうでないような、人間の理解を寄せつけないソラリスの海。さまざまな構造物を生み出す、粘度の高そうなその海が、コミックでは濃密に描かれる。それに対して人間は、淡々とした、あっけないほどの線描。あくまでもソラリスの海が主役だということなのかもしれないなあと感じる。

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    2025年05月07日
  • ソラリス 上

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    本編を読んでいないのだけど、そういう意味では導入になりそうな気も。
    読みかけの本をあれこれ読みおえたらチャレンジしてみようかなという気にさせられた。

    SFセミナー(2025/5/4)の講演で、森泉さん、ハヤカワの編集の人に「うちのラインナップで何かコミカライズしたい作品はありませんか」と聞かれて「ソラリスやりたいです」と答えたら「ええっ?!」とのけぞられたという話をしてた(笑)。たしかにすごいチャレンジだけど、作画にとりかかるまえに物語全体をまとめて視覚的なメモをつくったときの作業を画像で紹介してくれていて、それを終えた段階で7割ぐらいは描きあがったも同然、というのがまたすごかった。

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    2025年05月06日
  • ソラリス

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    ちょっと難しかった!
    映画にもなっているので気になっています。映画は作者の望むエンドでは無かったようで、この本の主題はあくまで未知の生命体とコンタクトは取れるのか?という所。生きている風なのに、人間の問いかけには応じない、良く分からない感じが、人類の文明は世界で通じる訳ではないと示唆してるようでした。最後の訳者解説に作者のコメントも載っています!

    最初は何が起こってるのかよく分からない。
    中盤の章で、惑星ソラリスの描写が詳しく描かれていて、想像しながら読むと楽しかったです。
    これは積読の必要があるかもしれない…

    宇宙SFの新しい概念を知りました

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    2025年04月08日
  • ソラリス 下

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    原作から主人公の過去の記憶とそれに関する体験にフォーカスしてコミカライズした一冊。SFと文学の持つ人間の主観的体験が溶け合ったエッセンスが体験できた。

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    2025年03月23日
  • ソラリス 下

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    下巻では、引き続き酉島伝法タッチのキャラクターが随所に出現する。3人の乗組員はそれぞれ秘密を隠しながら照射実験の打ち合わせを続ける。一方、形成物であるハリーは、人間と紛うことなき心を持つようになり絶望感で液体酸素自殺未遂まで起こすことで自分の正体を知ることになる。そしてスナウトによりハリーは消え去ってしまう。コミックスのラストシーンは少し中途半端。何かのメッセージを以って締め括って欲しかった。原作に忠実という意図は理解できるが、少しぐらい自由度を上げても良いのではなかろうか。p149~p153の空白、要りますか?

    今回あらためて、1961年に書かれた「ソラリスの陽のもとに」、1972年に映画

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    2025年02月14日
  • ソラリス 上

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    SFマガジンに本作品の第1話(冒頭部分?)が掲載された時に、このコミックスが今後連載されるのかと思ったが、そうはならなかった。少々残念な気持ちのままその時は諦めたが、今回単行本2冊という形態をとって出版された。最初はネットでしか見られないという先入観もあったので、この快挙に(大げさかな)年甲斐もなく興奮してしまった。書店でも結構な冊数が出ていたので、販売元もかなり気合が入っているのではないだろうか。

    ソラリスというと真っ先に思い浮かぶのは映画「惑星ソラリス」。タルコフスキー監督によるこの作品は今までに何回も観てきた。ストーリーが解っていても何回観ても飽きない。未来の交通網「首都高」、驚きのラ

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    2025年02月14日
  • インヴィンシブル

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    SF。旧題『砂漠の惑星』。
    著者お馴染みのファーストコンタクトもの。
    ホラー小説といってもいいくらいに怖かった。
    自分の想像力では思い浮かべることができないほどの、圧倒的な情景描写が魅力。
    もちろんSF的なアイディアも素晴らしい。
    著者の作品は、いつも理解が及ばないことが唯一の難点だと感じているが、充実した解説が理解の助けになってありがたい。

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    2022年09月18日
  • マゼラン雲

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    SF。
    太陽系外探査。コンタクト。
    コンタクトもののSFとしては、ハッキリしない感じが、『ソラリス』を思わせ、著者らしさを感じさせる。
    登場人物が理性的な人ばかりで、全体的に静かな物語。
    個人的には、最後の2章が好きすぎる。
    「地球の花々」でのグーバル教授の推論にワクワクし、別れに感動。
    最終章「マゼラン雲」は…とにかく最高。ラスト一文が美しい。
    あまりに難しく、読み応えがありすぎて、全く理解できた気はしないが、もしかすると傑作なのでは?

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    2022年08月15日
  • 泰平ヨンの未来学会議〔改訳版〕

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    自分史上いちばんエグいディストピアものだった。ドラッグで万能の理想郷に魅せられている間に、現実は地獄のように、自分の体がオリジナルじゃなくなっている恐怖。 映画『コングレス未来学会議』を先に観たんだけど、そのときは刹那的に世界や人間が変容していくことに対しびっくりするほど泣いた。ただ本作には泣く要素はなく、ブラックなユーモアの効いたSFだった。造語が沢山出てくるが、これらを意味の通るしっくりくる日本語に訳すのはとんでもなく骨の折れる仕事だったと思います。薬の名前とか、ドラえもんの道具みたいで秀逸だった。

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    2020年11月02日
  • 泰平ヨンの未来学会議〔改訳版〕

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    p.189
    「何事にたいしてももはや自然な反応をするものなどだれもいないのだー化学薬品の作用で学習し、人を愛し、反乱を起こし、ものを忘れるのだー薬物で操作された感覚と自然のそれとの間には違いがなくなっている。」

    レムのSFを読んだのは、ソラリス以来かな?相変わらず一文一文奇妙な文章だらけなのに伏線が回収されなくずっと話が続いていく感じで捉えどころがない。でもとんでもない未来への想像力、予想もつかない展開、そしてちらりと見える社会問題への皮肉など読んでいて楽しい。

    薬品がドラえもんの道具みたいで面白かった。
    一層剥がれるたびに残酷な現実が、という瞬間が恐怖。

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    2016年11月18日
  • 泰平ヨンの未来学会議〔改訳版〕

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    レムのユーモアものってちょっと苦手にしているのですが、やっぱりレムなので読んでみる。

    70年代の冷戦時代に書かれた、ディックばりの薬物で現実がコントロールされてしまう世界。
    トリガーが薬物なだけで、自分が認識している世界は現実のものなのか区別がつかなくなってしまうという点では仮想空間と現実の融合が始まっている現代も同じなのではないでしょうか?ディックほど病的な精神状態を描くわけではありませんが、淡々と追い詰めていきます。国家間戦争ではなく、テロが横行してるっていうのも現代的。怖っ。

    レム祭りスタートするか!

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    2015年08月30日
  • 泰平ヨンの未来学会議〔改訳版〕

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    ただのほら話でも、クスリの見せる幻覚の模写でもなく
    現代からみてリアルなところはないのに、
    そっちの方向ではなく知恵を使って
    現実の世界を変えていかなければ
    とてもグロテスクな世界になるということ、
    数々の造語と、言葉の変化で楽しませながら、
    当たり前ではあるが、主人公よりぶっ飛んでいるのは
    これを生み出せる、著者の頭の中。

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    2015年06月30日
  • ソラリス

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    「もう飛んでいるよ、ケルヴィン。それじゃ、気をつけて!」
    買ったきっかけは本編始まって2ページ目くらいにあるこの言葉で、宇宙の旅が始まるワクワク感でつい買ってしまいました。

    ただ、始まってみると内容は殆どワクワク感が薄く、閉鎖的でホラーみたいな印象を受けましたw

    まぁ多分、レムさんも未知なるものへのワクワク感は持っていて欲しいのだろうと、あとがきで何となく感じました。
    それならこのたった数ページのワクワク感で買ったのも、レムさんからは望まれている行動だったのかなと。


    この本の翻訳自体はとても読みやすく訳されていて良かったのですが、未知なる物体を説明するのにあえて地球にあるもので姿を例え

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    2026年06月17日
  • ソラリス

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    面白かったけど好みじゃなかった!文章というか、構成というか、情報を読者に開示したり心情描写したりするタイミングが私に合わなさ過ぎた。

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    2026年04月23日
  • ソラリス

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    架空の星ソラリスの風景描写がしつこく、現実離れしているので読んでいて疲れた。
    正直な話、よくわかりませんでした。

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    2026年04月18日
  • ソラリス

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    ネタバレ

    想像以上にハードSFでした。
    軽い気持ちで読むと置いていかれるので、少し読みづらさもあるので「読むぞ!」って気持ちで読まないといけないですね。

    冒頭は薄暗い雰囲気のなか何が起きるのかホラーテイストですか、中盤からはハードSFとラブロマンスも交えながら哲学的なテーマへと移る。

    今までの未知の存在とのコンタクトとは異なり楽しめました。惑星ソラリスの描写も想像しながら読むのがワクワクして楽しかったです。

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    2026年04月07日