マゼラン雲

マゼラン雲

《私は、二百二十七名の一員として、太陽系の外を目指し、地球を発った。計画した目的を果たし、旅が始まって十年目の今、我々はこれから帰還の途に就く》32世紀。高度な科学技術的発展を成し遂げ、内太陽系をも生活圏とした人類は、その能力と野心を一層満たすために、ついに史上初の太陽系外有人探査計画に着手、地球に最も近い恒星であるケンタウルス座α星へ向かう決定を下した。そんな時代に、グリーンランドの小都市で医師の家庭に生まれた少年は、成長期の体験から宇宙航海士になることを決意、この有人探査計画を聞きつけると、遠征隊の審査試験に合格するために研鑽を重ね、晴れて巨大探査船ゲア号に搭乗する選りすぐりの遠征隊員の一員となる。そして迎えた出発の日、宇宙空間をゆっくりと動き出したゲア号は、次第に速度を増し、遥かなる未知の空間へと踏み出していった。暗黒の真空を突き進む旅路の果てにはいったい何が待ち受けているのであろうか?――レムが晩年まで、ポーランド国内での再版と外国語への新たな翻訳を拒み続けた幻の長篇がついに邦訳なる。映画『イカリエ-XB1』原作。

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マゼラン雲 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2022年08月15日

    SF。
    太陽系外探査。コンタクト。
    コンタクトもののSFとしては、ハッキリしない感じが、『ソラリス』を思わせ、著者らしさを感じさせる。
    登場人物が理性的な人ばかりで、全体的に静かな物語。
    個人的には、最後の2章が好きすぎる。
    「地球の花々」でのグーバル教授の推論にワクワクし、別れに感動。
    最終章「マ...続きを読む

    1

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