西村京太郎のレビュー一覧
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○明かされる十津川の初恋と淡い思い出となる殺人事件
捜査一課の十津川に弁護士・崎田が訪ね、十津川の初恋相手である原口夕子が亡くなり遺産を分けたい、という申し出があった。困惑する十津川だったが、翌日崎田が死体で見つかる。
死を疑問に感じた十津川と亀井は高山へ向かい、原口夕子の経営する旅館に向かうが、夕子は生きていて娘の由紀が病死したと聞かされ、戸惑う。夕子も失踪していて何か仕組まれていると感じた十津川だったが、突然十津川にあった電話が夕子からのものだと気づき、これは何かあると考え…
十津川の甘い初恋は、大学三年のとき、湘南の海である。ヨット部の合宿で泊まった民家の娘が夕子だった。そんな夕子を以 -
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トラベルミステリー作家として著名な西村京太郎氏が、初めて書き下ろした自伝的ノンフィクション作品です。
戦中・戦後を生きた来られた筆者の貴重な証言や生活実態等がたくさん紹介されており、当時の空気が伝わってきました。当時の筆者の年齢では戦争はそこにあるものですが、しかしそんな中どう生きるかをリアルに考えていた話はなるほどと思わされました。
最後にどうしても書いておかなければならないこととして、日本人の対抗力(なぜ戦争に反対できないのか)について、以下の7点
1、国内戦と国際戦の違いがわからない
2、現代戦では、死ぬことより、生きることが重要なのに、日本人は、死に酔ってしまう
3、戦争は、始め -
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ネタバレ○証言に翻弄されるが、見事切り抜けオトしていった十津川班の活躍
十津川がある雑誌を読むと、衝撃的な記事があった。
旅行作家の小島が秩父鉄道のパレオエクスプレスに乗車したエッセイであったが、そこには秋山夫妻を殺害した罪で逮捕・起訴された戸川が殺人を犯した当日に乗車していた、ということが書かれていたのだ。
戸川が秩父鉄道と殺人現場を行き来するのは難しく、アリバイを崩したいと考えた十津川は、秋山が消費者金融会社をしていたことに目をつけ、再調査をし始めると、調べを終えていなかった複数の関係者が見つかり…
鉄道トリックではどうにも解決できないこの事件。犯人が一人であれば、目撃情報があるために行き来でき -
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○政治家と対峙する十津川の勇気・男気
特急つばめ号に乗車する「つばめレディ」として業務をしている山本宏子は、車内で挙動不審な若い男女を見かける。その後彼氏で雑誌記者の塚原と食事をしていると、その二人が指宿で殺されたという報道を目にする。しかしつばめではなく飛行機で鹿児島まで来た半券を持って死んでいたことに疑問を感じた山本は、鹿児島県警にその事実を告白するが、車に轢かれてけがをしてしまう。同時期、殺された男が違法融資していた先の社長・大崎が容疑者として浮上し、十津川班が追うが、なかなか捕まらず…
大崎が何らかの政治家と関わっている可能性がある、というところにはなかなかたどり着けないものの、ディ -
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〇韓国新幹線で巻き起こる、犯人とのハラハラドキドキの頭脳戦
ある日捜査一課に届いた一通の小包。その中には、「Plan of A」の文字とともに、列車を使用したと思われる何か悪だくみの告発があった。A=Assacination(暗殺)と考えた十津川たちは、その暗殺計画を解読しようとする。新幹線の説明らしき文章だが、日本の新幹線ではなさそうだ。友人の中央新聞記者・田口に確認すると、韓国の最近新しくできた新幹線KTXのようだ。
ところが、送られた手紙には日時などが何も書いてなく、対策のしようがないことに、十津川たちは捜査に手詰まりを覚える。
そんな中通訳の仕事をしている韓国人女性が日本で殺された。な -
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○海外情報活動を描いたスパイ小説。誰が味方なのか、誰がD機関なのか、きっと見破れない
海軍中佐・関谷はある日、私服で軍令部に出頭せよとの名を受けた。
そこで言い渡されたのは、「スイスに潜水艦に便乗して金を運び、水銀を購入せよ」との命令であった。
二カ月かけドイツに渡った関谷は、ドイツ大使館の書記から、同期だった駐在武官の矢部が事故で亡くなったことを教わる。亡くなり方に不審を抱きつつも電車や車で移動し始めた。
途中支給された車に乗車すると、イギリス軍から機銃掃射を受けからがら脱出した関谷は、ドイツ情報局員のハンクと名乗る男に助けられる。ハンクとシャフハウゼンという街に向かう途中、赤毛のフランス人 -
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○犯人と黒幕とそれを追う検事の頭脳戦にハラハラ。
12月24日・クリスマスイブに起こった「サンタクロース殺人事件」の犯人として自首した岡崎だったが、翌年10月に行われた公判の際に法廷が爆破され、催涙ガスがまかれ、岡崎が逃走してしまう。
岡崎の若手弁護士時代を知っていた山本検事は簡単にいくはずがないとは思っていたが、東京地検・特別執行課の佐伯検事に事件を引き継ぐことになった。
課員わずか十名という小さな課で、(~)一般にも、まだ知られていない課だが、(~)犯罪者が起訴されたが、公判中に逃亡したとする。その時、その犯罪者を追跡して逮捕するのが、特別執行課の仕事である。(p22)
佐伯検事は、岡 -
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○雲をつかむような捜査が一転、スキャンダルの発覚へ
遠山の経営する喫茶店で働く川島マリアが、突然失踪した。失踪したのは過去にもあったのだが、今度は山形の堺田にある分水嶺で殺されてしまった。
遠山は同じく喫茶店で働く君子と共に現地へ向かうが、精力的に動き回ろうとしていたはずの君子が突然帰ろうと言いだし、帰ってしまう。そして君子も殺される。
君子が殺された後、残されたメッセージ「中村賢治について調べること」を十津川たちが見つける。調べてみると宮城県出身の政治家だった!
川島マリアが偽名で、過去殺人事件を犯していたり、君子が過去中村と関係する立場にいたこともわかり、十津川は徐々に中村ら犯人を包囲し -
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○「逆さ忠臣蔵」がむしろ興味深い。
東京である男が腕を撃たれる。男の名は「吉良義久」。聞くと記憶喪失のようで、家を調べてみると忠臣蔵を吉良上野介の視点から描いた「逆さ忠臣蔵」とも言うべき小説を書いていることが分かった。
腕を撃たれた事件に自分は関係ない、と言わんばかりに、記憶を取り戻すためにいろんな場所を巡る吉良。その過程で昔ここに来た、と証言する者あり、その事実と本人との関係も解き明かせないまま時間は過ぎていく。
そのうち、弁護士の三木に話を聞き、裁判らしき何かに吉良がかけられたことを知る。調査していくと証言するものが現れ、実際にその裁判は(実際の裁判ではないが)開かれたことがわかる。さて -
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○九州新幹線も舞台のハラハラドキドキ推理ショー
警視庁の吉田刑事が娘と指宿へ旅行中に、自宅が火事に遭い、中に女の焼死体が。
吉田刑事は心当たりがない。
しかし、警視庁内では聞き込みにより、暴力事件を起こしただの話しかけにくいだの、吉田刑事に不利な状況が少しずつつみあがっていく。
そして九州新幹線で移動中に、愛娘が失踪してしまう。車掌たちに探してもらうも、終点でも見つからず途方に暮れていると、犯人たちから「言うとおりにしろ」と電話が。山陰までわざわざ行った途端、銀行強盗に力を貸す羽目に。
またそのあと、はじめに娘が誘拐された九州新幹線で乗っ取りと身代金要求を行うことになってしまい・・・
東京 -
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○北陸が舞台の短編集。事件に迫る十津川の本気度を感じる
1)とき403号で殺された男
とき403号が新潟についたとき、老人が殺されているのが見つかった。しかし、彼は老人ではなく、持っていた履歴書すらも偽造だった。老人をメイクアップした若者を訪ねたもののすでに殺されていた。そしてその老人が記者として調べていた療養所を調べると犯人らしき人物が見つかるが、彼らにはアリバイが・・・アリバイを崩すのは、時刻表トリック。
2)夜行列車「日本海」の謎
十津川の妻・直子は仕事で京都へ。そんな中元夫の脇坂から「明日日本海に乗って行くから会おう」と言われ会いに行くと、眠らされてしまい、目を覚ますと脇坂を殺した -
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ネタバレ○謎の失踪から仏絵を巡る攻防へ
月刊誌「マイライフ」が取材する予定だった鈴木夫妻が、約束の時間に電車に現れない。現れないかと思ったら、鈴木夫妻の名を騙る若い夫婦が鈴木夫妻の行動をしている。不思議に思っているうちに、その若い夫婦の奥さんの方が殺されてしまった。
これは何かあるなと思った十津川が鈴木夫妻の家へ足を運ぶと、馬鹿でかい段ボール箱に厳重に包まれた「円空」の仏像が。
周辺の聞き込みをしていると、十津川は鈴木夫妻が誰にも何も言わずあちこちに旅行していることが分かった。そしてその旅行先の一つ、高山で見つけたのは、「円空」の像であった。どうやら、円空の像もそうなのだが、むしろ絵を探しているらし -
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ネタバレ○東北の十津川短編集。やや古いが味のある物語
1)に「あけぼの」が出てくるなど、やや古いものの、人情味を感じさせる物語ばかりで味がある。
1)死体は潮風に吹かれて
青森の不老不死温泉に入りに来た警視庁の酒井刑事が巻き込まれる。一緒に風呂に入ったみや子が翌日殺されてしまう。弘前署刑事の矢木の娘が「そんなはずはない」と十津川と矢木刑事と共に事件を捜査する。
2)北への殺人ルート
井崎という青年が、青森行の夜行バスに乗った途端、男に呼び出され殺されてしまう。
仙台での別の殺人と同じ犯人と推測されるものの、手がかりはつかめない。何か借金をして取り立てから逃げるために北へ行くのではと推理した十津川は徐 -
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◎悪事はばれる。人間に感情が存在する限り。
元刑事の小山は、ある日「危険な仕事」を高額な報酬で請け負うようになる。ご丁寧に「なぜこれをするのか」を調べないように、くぎを刺されたうえで。
それでも刑事だった血は騒ぎ、調べようとしたところで岐阜県の美女高原で何者かに殺害されてしまう。
小山が行っていた仕事は、盗聴・尾行など、ダーティな匂いのすることばかり。しかし調べた後は情報を渡してそれで終わり。そのあとのそのターゲットが何らかの方法で失脚したりする。
ダーティな匂いを感じ周辺を調べ始めた十津川は、何人かが殺されてしまう状況で推理を確信し始める。手がかりや証拠を少しずつつかみ始めるが、元刑事の多