西村京太郎のレビュー一覧

  • 十津川警部「射殺」
    助けてほしいならせめてフルネームで助けを求めた方が・・・・・・というのが初っ端からちょっと気になったが、序盤の展開は非常にスピーディーで楽しい。中盤~終盤はいつもの強引さですすむが、まあ許容範囲。アイデア一発勝負ものとはいえ、十二分に満足感のある作品でした。
  • 四つの終止符
    出版年上
    一部表現に差別とみなされる
    表現が含まれるので注意してください。

    間違っても口にしてはいけない言葉です。

    聴覚障碍者の男性が巻き込まれてしまった
    母親殺しの容疑、
    彼はもちろんやってはいないものの
    状況は彼に圧倒的に不利なものに
    なってしまいます。

    本当の真相は
    最後の最後に幸子の同...続きを読む
  • 完全殺人
    短編だけあって読みやすいです。タイトルにもなっている完全殺人よりも、アリバイ引き受けの方が個人的には面白かったです。ただ、完全殺人の各々が大事だとしているもの、犯行の全貌はユニークで興味深いものでした。
    ミステリーでありながらも、独特な余韻を残す終わり方が多く、楽しませて頂きました。焦点距離の最後の...続きを読む
  • 殺しの双曲線 愛蔵版
    ザ王道ミステリー。最初から双子のトリックと種明かしした上で、謎解きを挑戦させる。
    二つのストーリーが重なった時、ミステリーは確信に迫っていく設定。
    二つともはっきり区分けのつく流れで、両方とも楽しめた。
    王道を読みたいときにはピッタリ!
    時代設定が古いかな。殺害現場にゾロゾロといけちゃうとか、電話線...続きを読む
  • 新装版 殺しの双曲線
    二時間サスペンスの時刻表トリックの人、というイメージだったが本格的なクローズドサークルミステリーだった!
    でもやっぱり鉄道はからんでくるのね(笑)

    ■双生児
    あからさまに出てくる双子とは別の双子がいるんだろうなぁとは思ったが誰なのかはよみきれなかった
    実際に指紋やDNAの証拠がなく、目撃証言だけで...続きを読む
  • 新装版 殺しの双曲線
    カッパノベルスの人と同じイメージで見てはいかんです。本格的な推理モノです。
    十数年ぶりに読んで、トリックはうっすら覚えていたけど楽しく読めました。
  • 新装版 殺しの双曲線
    西村京太郎といえばトラベルミステリーの印象が強すぎて、あまり知られていない気がする超本格物のミステリー。
    そして誰もいなくなったそのもので、ワクワクが止まらない。
    東京と宮城の二元進行で、2つのストーリーがどういった形で結び付くのか・・・、最後まで見当もつかなかった。
    真相解明の際のカタルシスがそこ...続きを読む
  • 完全殺人
    「完全殺人」「アリバイ引受けます」星新一のSSを読んでるような、小気味良いテンポと思いがけないラストがある。
  • 新装版 殺しの双曲線
    一行目:今から、二十五年前、正確にいえば、昭和十九年八月に、日本のある場所で、二人の男の子が生まれた。

    面白いという話は聞いていたけど、本当に面白かった。

    現代でも似たようなトリックを知っていても面白いのだから、発表当時は斬新だったにちがいない。

    句読点の打ち方が独特で、西村作品だなぁとしみじ...続きを読む
  • 近鉄特急殺人事件(新潮文庫)
    地元の私鉄に惹かれて手に取りました。
    宗教について深く考えたことがなかったので、難しかったけど新たな学びになりました。結局は自白で全てが明らかになったけど、終わり方がさらりとし過ぎかな。

    近鉄が不思議な鉄道でもある、の解説がほしかったぁ!!
  • 新装版 殺しの双曲線
    西村京太郎氏の作品といえば十津川警部シリーズを主としたトラベルミステリーで本格推理というよりは探偵役の活躍を楽しむ作品が多いイメージ。しかし本作は最初にトリックを明かしたうえでの読者への挑戦であり、「そして誰もいなくなった」をモチーフにしたクリスティへの挑戦でもある実直な本格推理小説でした。
     読者...続きを読む
  • 新装版 殺しの双曲線
    「メイントリックは
    双生児であることを利用したものです」
    最初にこの一文がある

    アガサクリスティ「そして誰もいなくなった」
    のオマージュ的小説

    オマージュなので
    全員殺されるのかな
    と思ったけれど..そうだった
    最初の方はトリックや犯人は
    全然わからなかったけれど..
    終盤..色々なヒント...続きを読む
  • 北帰行殺人事件~ミリオンセラー・シリーズ~
    その後も登場する橋本豊探偵が警察を辞めるに至った際の作品。
    十津川警部の決めつけやアリバイ優先捜査、被疑者への同情忖度、強引な解決などは昔から変わらないが、それが彼の良さでもある。
    まだまだ夜行列車や北海道を走る鉄道が多かった時代の作品で、そのころを懐かしむこともできる。きちんと旅をしているので、冬...続きを読む
  • 新装版 殺しの双曲線
    アガサクリスティの名作をオマージュした作品。
    冒頭の読者への挑戦がかっこいい!
    個人が特定できないという一点で無罪を押すことができるんだ、と驚き。警察が犯人の組んだ仕掛けを崩せず、最後は不幸な事故を持ち出し感情を揺さぶるというのはうーん、、でした。理論を崩す探偵ではなく、目的が犯人逮捕なのでそうこと...続きを読む
  • 殺意の設計
    西村京太郎作品は都津川警部シリーズしか記憶にないので、この作品は何だか新鮮な感じでスイスイ読めました。
    2部構成からなる小説で「麻里子」と「矢部」刑事の視点で描かれている。
    読み進めるうちに何となく先がよめてくる感じがするが…大どんでん返しがある訳でも無く淡々と解決して行く。
    先が気になって読み進め...続きを読む
  • 十五歳の戦争 陸軍幼年学校「最後の生徒」
    人生初の西村京太郎作品  実家の本棚で見つけたため一読したきっかけ 

    陸軍幼年学校での実体験が克明に記され、当時の状況が想像できる。特に、及川の死が印象的だ。
    作品自体は前半では,筆者の経験、後半では日本の戦争論に移り「日本人が現代戦争にいかに向いていないか」について実例を挙げ主張していた。

    ...続きを読む
  • 十津川警部捜査行 愛と哀しみの信州
    ドラマでおなじみの十津川警部と亀井刑事のコンビが活躍する短編ミステリーです。舞台は長野県。
    今も盛んに再放送されているドラマのミステリー小説なので、親近感が湧きます。
  • 三年目の真実
    短編集で、この作者では今までで一番読みやすかった。ショートショート風。最後の1つはよく理解できなかったなあ…
  • 十津川警部 スーパー北斗殺人事件
    謎の投書を捜査に組み入れたい気持ちはあったものの、上層部などの関係者は早期解決のため、投書を無視しようとするのは、きちんとした解決にはやめた方がいいかもしれません。
  • 郷里松島への長き旅路
    特攻隊の話をベースにした人間の感情や機微をしみじみと感じられる小説でした。
    同じことを繰り返し繰り返し書かれているのは少し気になりましたが全体としていいお話でした、