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昭和20年4月1日。少年・矢島喜八郎、のちの作家・西村京太郎は、エリート将校養成機関「東京陸軍幼年学校」に入学した。8月15日の敗戦までの、短くも濃密な4か月半。「天皇の軍隊」の実像に戸惑い、同級生の遺体を燃やしながら死生観を培い、「本土決戦で楯となれ」という命令に覚悟を決めた――。戦時下の少年は何を見て、何を悟ったのか。そして、戦後の混乱をどのように生き抜いて作家となったのか。本書は、自身の来歴について、著者が初めて書き下ろした自伝的ノンフィクション。いまこそ傾聴したい、戦中派の貴重な証言である。【目次】第一章 十五歳の戦争/第二章 私の戦後――特に昭和二十年(前半は戦争、後半は平和だった時代)/第三章 日本人は戦争に向いていない/主要参考文献
...続きを読むPosted by ブクログ 2018年11月19日
敗戦時15歳だった著者が、戦争前後の体験や思いを語るように書き下ろした本である。著者は歴史学者でもルポライターでもなく、言わずと知れたミステリー作家であり、語られることはあくまで個人的な回想である。しかし語られる体験が個人的だからこそ、戦争が「兵士」としての人でなく。生身の人間の普通の人生を如何に...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年01月28日
人生初の西村京太郎作品 実家の本棚で見つけたため一読したきっかけ
陸軍幼年学校での実体験が克明に記され、当時の状況が想像できる。特に、及川の死が印象的だ。
作品自体は前半では,筆者の経験、後半では日本の戦争論に移り「日本人が現代戦争にいかに向いていないか」について実例を挙げ主張していた。
日...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年10月29日
戦中を生きた筆者による回想録であり、なぜ日本が戦争に負けたのか、が記されたエッセイ。先日読んだ「失敗の本質」にも通ずる内容が分かりやすい言葉で書かれていて、読後感は相通ずるものがあった。軽い絶望感、だ。
日本人なら誰しもが、多少なりとも共感できる部分が書かれていると思う。
日本人には戦争はむいてない...続きを読む
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