植松三十里のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
表紙に惹かれて読んでみました。
武士というのはめんどくさい。
という言葉で片付けてしまってはあれですが
武士、家、血筋、
下らないとしか思えません。
…ってその時代の作品に言ってもどうしようもない感想ですが;
たったひとつの言葉で未来が変わるかもしれないという
スケールの大きな話でした。
言葉が人を殺す、言葉は凶器という言葉はよく聞くものですが
言葉が人の人生を決めて未来を拓く…
もし親が、大人が、子供にそんな力のある言葉を贈る事が出来たらこの国はどうなるだろう、と思いました。
言葉だけでなく状況、その時の感情にもよるでしょうが。
人生の指針になるような言葉を贈れたら素晴らしいだろうな、と思いました。逆に贈られていたら違った人生になったかも?(笑) -
Posted by ブクログ
この本を見た時に、昨年秋にNHKドラマで「夏目漱石の妻」を放送していたのを思い出し購入した。
漱石門下の小宮豊隆等によって、漱石の晩年には「則天去私」の心境に達したという「漱石神話」と「鏡子の悪妻」が言われ続けたが、近年は「則天去私」「悪妻」のそのどちらも違って、漱石自身がかなり精神をやられていたという説が主流になっている。
因みに漱石の病名は「神経衰弱」と言われているが、現在では、そういう病名はなく、精神分裂症、躁鬱症の類ではないかと推察されている。ただ、通常の社会生活はきっちりと熟していて、謂わば「家庭内暴力」の要素が強く、複雑な症状と思われる。
全体の視点は夏目鏡子の「漱石の思い出」を下敷きにしている。
見合い相手として現れた夏目金之助(漱石)に一目惚れした鏡子・・・ここから物語が始まるが、そこから山あり谷ありの苦難の生活に突入していく。
そしていつしか家庭内暴力が始まる。ただ鏡子は、漱石の異常性は小さい時に親の愛情を受けることなく育ったことが原因で、「子供の我がまま」と同じようにしてその愛情を自分に求めているとして、温かく包み込んでいく。
著者は、本来暗い題材を、明るく、そしてやや軽めの感じに仕上げており、文豪漱石ではなく、肩を張らずに、漱石・鏡子の素顔に触れながら読み進める。