あらすじ
幕末という時代に徳川将軍家の妻となった二人の女性の、波瀾万丈の人生を描いたものである。激動する時代のなか、徳川幕府は大きく揺れ動いていた。そんな時、第十三代将軍・家定の正室として、薩摩藩主・島津斉彬の養女・天璋院が大奥に入る。そして数年後に将軍が逝去すると、第十四代将軍・家茂の妻として孝明天皇の妹・和宮が京都からやってくる。はからずも姑と嫁の関係になった二人は、始めは、まったく違った環境と仕来りの中で育ったこと、周りに多くの女性が仕えており直接の会話が難しい状況から、なかなか心の交流をもてなかったが、それも時とともに解消していく。やがて二人は、時代が江戸幕府の滅亡、戊辰戦争の開始と急展開する中、互いに力を合わせ、江戸無血開城、徳川宗家の存続という歴史に残る事績を成し遂げていくことになる。「大奥」という舞台から幕末の激動を描いた本書は、歴史を見る新しい視点を読者に提供してくれることだろう。
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Posted by ブクログ
久々に篤姫を読んでみたくなり軽い本からスタート。
和宮が降嫁したあたりを中心に江戸城開城までを描いてある。慶喜に対しての見方が武家である篤姫は部下を置き去りにして逃げ帰った軟弱者という思いに対し、和宮は官軍に弓矢を向けなかった事を誉めている。人それぞれの見方があるんだなぁと印象に残った場面でもある。
歴史を知らなくても女性の強さや生き方を学べるし、分かりやすく書かれていて半日で読める本でもある。
Posted by ブクログ
篤姫と和宮のことを詳しく知れるかといえば、そうでもない?二人の生涯をさらっとなぞるような、意外とあっさりした内容。
どちらかといえば和宮の方の話が興味深さもあって面白かったなぁ。
Posted by ブクログ
大河ドラマの影響で読みたくなった本です。表紙も素敵です。
ですが内容は広く浅く、という感じで淡々と話が進んでいき、少し物足りませんでした。大河と比べすぎかな。大河を見る前ならもう少し面白く読めたかもしれません。
天璋院と家定の関係はショックでしたが、現実にはこういう関係だったかも、とも思いました。大河はロマンチックすぎですね。私はそれが好きでしたが・・・
そんななかで和宮はよかったです。夫婦仲睦ましい場面もほほえましいし、大奥に入って次第に成長して強くなっていく様子も好感度大でした。
Posted by ブクログ
大河ドラマの主人公となった篤姫と和宮を取り上げている。何度読み返しても「ドラマチック」な生涯であった、と思います。あれだけ嫌がっていた和宮は、夫となった将軍家茂との短い夫婦生活が幸福であったのが、自分としては微笑ましかった。