鈴木芳子のレビュー一覧

  • 読書について

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    読書についてと言語について どんな本を読もうかと悩んでいる時にシンプルなタイトルに惹かれ読んだ。本を読むことが本当に正なのかを問われる内容に衝撃をうけた。
    また、読書についてとして読んでいたらいつの間にか言語の堕落について延々と語られていた。長ったらしく結論を装飾するなと言っているが、この本が長ったらしくないか?と感じた。
    今後どのような本を読もうかと言う人に、読書の概念と本を選ぶ基準を与えてくれる。

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    2025年12月06日
  • 幸福について

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    ショーペンハウアーならではのシニカルな幸福論。だが芯を食っている感じもする。何より自分の価値観を後押ししてもらえるのが良い。

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    2018年06月26日
  • 幸福について

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    他の本と並行しながら読んでいたら3ヶ月も経っていた。光文社の古典新訳シリーズは訳も読みやすいのでおすすめです。
    いかに厄災にあわないように生きるか
    自分とは何者なのかについて、また他者の評価に振り回されない、自分の意思を知性によってコントロールしながら生きる大切さを本書は説いています。

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    2025年11月14日
  • ネコのムル君の人生観(下)

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    本著(下)はムルは子どもから大人になり、社会に揉まれ精神的に成長する姿が読み取れる作品である。猫視点で描かれているが、その様は人間社会のようで、現代の私たちにも充分響く内容である。
    物語の後半でより顕著になり、幼さや理想主義から現実の複雑性との折り合いをつける知恵が表現されるようになることから、成熟描写が「経験を通じた内面の深化」として変化しているといえるだろう。
    『ネコのムル君の人生観 (下)』で示される「成熟」の描写は、主人公ムルの若さ特有の軽率さや衝動から、経験と内面の成長を経て、自己理解と他者との関係性の深まりへと変化しています。下巻では、結婚や浮気相手との決闘、上流階級での体験といっ

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    2025年08月27日
  • ネコのムル君の人生観(上)

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    ネコのムル君の幼少期から青年期までを描く。ネコの視点から人間観察をし、社会を通じて学び、学習し、失敗し、行動する姿は人間と同じであるように精神的にも大きく成長していく。
    「自由でありながらも社会的規範を持ち、自分らしく生きようとすること」この言葉に尽きるのではないかと私は思う。

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    2025年08月23日
  • ネコのムル君の人生観(下)

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    ネタバレ

    クライスラー篇のほうが読みにくくて流し読みをしてしまったが、ところどころに同じ場面を違う視点で描写しているのは何となくわかった。猫と犬と人間の社会が違うルールだったのが面白かったが、ミーナが出てきたときのムルは、なんか、凄く嫌だった。

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    2024年11月28日
  • 読書について

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    ショーペンハウアーの『余録と補遺』から、読書に関する3篇、「自分の頭で考える(思索)」、「著述と文体について(著作と文体)」、「読書について」を収録したもの。上記カッコ内のタイトルは岩波文庫版の訳である。


    3篇のうち、「著述と文体について」が一番ボリュームがある。そこではまず、お金のために書かれた本だと気付いたら、その本をすぐに投げ捨てなさいと促している。その部分を引用しよう。

    まず物書きには二種類ある。テーマがあるから書くタイプと、書くために書くタイプだ。第一のタイプは思想や経験があり、それらは伝えるに値するものだと考えている。第二のタイプはお金が要るので、お金のために書く。書くために

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    2024年11月23日
  • ネコのムル君の人生観(上)

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    ネタバレ

    反故のほうが滅茶苦茶読みにくかった。作風の違いを違う作家がここまで表現するのはすごいと思う。ムルのエピソードはずっと面白かった。インテリ猫なのに本能に抗えないのがマジで猫だった。反故読むのだるいけど、下巻も読もうと思う。

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    2024年11月14日
  • イタリア紀行(下)

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     下巻では、1787年6月から1788年4月にかけての第二次ローマ滞在が報告される。

     絵画修業に励むとともに、引き続き古代遺跡の探訪や美術鑑賞、植物観察を精力的に行うゲーテだった。
     そしてまた、様々な見聞の経験からインスピレーションを得て、中断していた作品、『イフィゲーニエ』『エグモント』『タッソ―』といった作品を完成させることができたし、”美しいミラノ娘”と呼ばれる女性との純愛と言うべきロマンスが、彩りを添える。

     また、かなりの分量を費やしローマのカーニバルの様子が詳細に描かれるのだが、臨場感ある描写で、あたかも自分も現場でその様子を見ているかのような感覚を抱かせるゲーテの筆は流石

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    2024年07月25日
  • イタリア紀行(上)

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     長年の憧れの地イタリアに旅立ったゲーテの、1786年9月から1788年4月にローマを去るまでの2年弱の紀行の記録。出発したとき彼は37歳だった。

     上巻での行程は、おおむね次のようなものだった。
     カールスバートから秘かに出立し、ブレンナー峠を越えてイタリア入り。ヴェローナからヴィチェンツァ、パードヴァを経てヴェネツィアに2週間強滞在。フェラーラからボローニャ、フィレンツェ、ペルージャ、アッシジ、テル二とほとんど素通りし、ローマに10月末に着、そしてここに4か月ほど滞在する。そこからナポリへ行き、1か月ほど滞在。さらに船でシチリアに渡り40日ほどかけて島内を一周する。そしてまた船でナポリに

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    2024年07月25日
  • 読書について

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    偏屈なおじさんではあるけれど、言ってることはまぁまぁ共感。学びて思わざれば則ちくらし、思うて学ばざれば則ち危うしってね。

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    2024年07月07日
  • 読書について

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    想像していたような、積極的な読書をすすめる本ではなかった。
    というかぼーっと読んでいたら途中から「本を読むこと」というより「文章を書くこと」の話になっていて、ドイツ語の批判と文法解説になってきたので途中読み飛ばしてたらまた最後に読書の話に戻っていた。

    読書は他人の知識を自分に刷り込むような行為だと著者は批判していましたが、まさに私が、自分の思考を本を読むことで上書きしてしまおうという目的で読書をしているので、ちょっと自分とは考え方が合わないもようです。
    もちろん自分の頭で考えることは重要だけど、自分で考えるにも限界があるわけで。
    他人の頭で考えた代表的なものが哲学だったりするし。
    「自分の頭

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    2024年05月21日
  • 読書について

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    読書よりも自分の思考の方が価値高いでしょって話。その考えもわかるが、その話のレベル感が違う気がする。ショーペンハウアーは1788-1860の人。その当時と比べて現代人は圧倒的に読書量が足りなさすぎて、思考しようにも①思考体力がない②思考する題材がない(ないものは考えようがない)から、読書はあまりするなという主張はあまり現代には適切でないかも。って思います。
    でもその自分の思考が最高価値だよって主張自体は間違いなく、これまでの「読書系」の本とは別角度の意見で参考になった。読書マニアになりすぎず、そこからどう生かすかを軸にしようと思った。

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    2024年05月19日
  • 読書について

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    思索と読書のバランスについて書かれた本です。いわゆる、学びて思わざれなすなわちくらしと言う事について書かれた本です。

    ただ、これを真に受けて読書を怠れば、思いて学ばざればい即ち殆うしと言う事になりかねない。

    この時代の人たちは、我々より圧倒的に読書していた事を忘れてはいけない。
    要は友人同様、読む本は選びなさいという事。


    ヘッセの読書術より訳文が平易で読みやすく、同様の主旨で書かれているのでおすすめ。
    ただヘッセと違って、それなら何を読めばいいのかと言うリストはない。

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    2024年02月19日
  • 読書について

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    確か友人に勧められて買ってあった。「読書について」10「反復は勉学の母である」は耳の痛い話しだった。「重要な本はどれもみな、続けて2度読むべきだ。」ああ、そうなんだなぁと思う。8「古人の書いたものを熱心に読みなさい。まことの大家を。」かの出口治明さんもそうおっしゃっていた。でも古典難しいもんなぁ。

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    2024年01月07日
  • 読書について

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    「読書をすると頭が悪くなる?」
    なるほど、、、と思いつつ、自分も前から思ってたことを昔の人も同じように思っていたことに感銘しました。

    本読んで、感想をまとめて、もしくは線を引いたところを書き出して、そして読み返して、よく思索する、というプロセスは物凄く大事だと思いました

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    2023年07月13日
  • 読書について

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    「悪書から被るものはどんなに少なくとも、少なすぎることはなく、良書はどんなに頻繁に読んでも、読みすぎることはない。悪書は知性を毒し、精神をそこなう。
     良書を読むための条件は、悪書を読まないことだ。なにしろ人生は短く、時間とエネルギーには限りがあるのだから」(ショーペンハウアー『読書について』鈴木芳子訳、光文社古典新訳文庫 pp.145-146)

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    2023年07月12日
  • 幸福について

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    「その人は何者であるか」
      人品、人柄、個性、人間性、
      健康、力、美、気質、徳性、知性
    「その人は何を持っているか」
      所有物や財産
    「その人はいかなるイメージ、表象・印象を与えるか」
      他人の目にどう映るか
    訓話と金言
    年齢による違いについて

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    2021年10月13日
  • 幸福について

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    初めてのショーペンハウアー。思ったほど厭世的じゃないなと思っていたら、解説にも彼の「生の否定者」というような一般的なイメージは誤解の色が強いということが書かれていた。それどころか「生の哲学」の系譜の始祖であるらしい。驚いた。まあでも、あくまで思ったほど厭世的でないというだけで、かなりのひねくれ者という印象は免れ得なかったが。

    中身は概ね同意したい内容であったけれど、無能な人に対する当たり方が天分は生まれで決まると言いながら異常にキツイのは気になった。もう少し詳しい論拠が知りたいと思う箇所も結構あった。「意志と表象としての世界」がさらに読みたくなったが、、読み切れる自信なし。

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    2018年03月03日