乗代雄介のレビュー一覧

  • 十七八より

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    ネタバレ

    第58回群像新人文学賞受賞作。デビュー作。

    芥川賞候補『旅する練習』は既読、『皆のあらばしり』は冒頭10頁既読、で本作にいざ挑戦!

    あれ?これは乗代さん?文体が既読の作品と全然違って翻訳の直訳文のような文章…という戸惑いを隠せないまま読み進める。

    文学好きのある少女(阿佐美景子)の、叔母とのやり取りを軸に置いた他愛のない日常。「少女」は、弟の「姉」であり、叔母の「姪」であり、主語が場面によって変わる上に、文章自体もなかなか独特かつ難解。

    家族の前では茶目っ気もあり、教師とのやり取りでは時に大人びていたり、病院の待合では不可解な大人に怯えたり…。少女の日常はありふれた事が次々に起こって時

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    2022年08月14日
  • パパイヤ・ママイヤ

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    乗代は場所を起点に小説を書く人なんだなー。読み飛ばしがちな自然描写が布石になっているのは面白かったが、作られた小説感が否めず、入り込めない印象。

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    2026年03月24日
  • 皆のあらばしり(新潮文庫)

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    歴史が好きな人には楽しめそうな作品。
    高校生の主人公は、1人の男との出会いをきっかけにある書の存在を知る。
    それは偽書なのか?
    物語は栃木県の地理や歴史をたどりながら進んでいく。

    最後まで完全にはスッキリしない部分もあるが、すべてを明かすことがこの作品の目的ではないのだろう。
    作者がかなり調べ、練って書いたのだろうと感じさせる内容だった。

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    2026年03月14日
  • 旅する練習

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    日記の描写がすごくて景色がそのまま想像できた、私も一緒に旅した気持ちになった。私もあまりイヤホンつけたり携帯見ながら歩いたりせず、たまには周りの音を聞いて、鳥とか見て季節の変化とか探しながら歩こうと思った。
    まさかの結末でやりきれない思いになったけど、好きだと思うことは好きだと思ってるうちに全力でやらなきゃなあ〜と思うなどした。大人になって何かを好きだなと思う瞬間や好きなことをやりたい!みたいな情熱が少しずつ消えてきてる気がするけど、そういう気持ちを大事にしたいしちゃんと動きたいなあ

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    2026年01月25日
  • 旅する練習

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    コロナ禍の中、小説家の叔父とサッカー少女の姪が千葉の我孫子から茨城の鹿島まで徒歩で数日をかけて歩くという旅の物語

    少女はドリブルやリフティング
    叔父は所々の名所で風景を描写
    それぞれの練習をしながらの旅である

    名所は文学作品に関連する場所が多く、そこで語られるエピソードも面白い

    私だったら
    ◯◯があった
    という一言で終わりそうな風景を

    とても細かく、まさに絵を描くように描写している





    以下、少しネタバレあり
    お気を付けください



    読みながら
    作品全体に漂っている不思議な湿り気になんとなく違和感があった

    ラストシーンまで読み、もう一度頭から読み返したくなった

    これはどうい

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    2026年01月08日
  • パパイヤ・ママイヤ

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    内容とは全く関係ないけど、乗代作品を読むとき恒例、お側にGoogleマップ。こんな読み方は乗代作品以外はしないんだけど、作者が現地を実際に歩いているというのを聞いてから自分が勝手に楽しんでる読み方です。
    今回の面白発見は、ボートヤードの敷地内にいるヤギを発見したことでした。あとは所ジョンの仮の住処であったポンプ場跡。
    単行本は全体が真っ黄色で結構目を引くのだけど、この黄色は所ジョンの「きいれい」ものだったんじゃないか!?と一人で興奮したり。所ジョンは本が買えなさそうだけど、どうにかして手に入れようとしたかもしれない。所ジョンばかり述べていますが、主人公はパパイヤ・ママイヤというニックネームの女

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    2025年11月23日
  • 二十四五

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    説明がほとんど無くて、誰かの日常をバッサリ切り取ったような話。
    あらすじ言えないなあ。終わりも終わりの頃に、東北の震災の話?って身構えたら、そういうわけでもなくて安心したような、なんとも言えない感じ。相手が死んじゃったら、からのやりとりは、被災地出身の人と話すことがあったら感じる「ぞっとする」なのか。たまたま出会った年下の女の子と、友達になれたら楽しいね。

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    2025年11月13日
  • 二十四五

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    『最高の任務』を読んだあとに阿佐美家の続きが読みたくてこれを読んだ。小説家になった景子、結婚するこになった弟の洋ちゃん。これまで景子には友達という存在が見えなかったけど年下の夏葵という女性(身内以外の生身の人間)が友達なったこと、書くという行為、これらが叔母に導かれているような内容だった。夏葵の友達というもの(死者も含めて)を熱弁する場面がなんか良かった。そして景子は最後に「だからこそ」と言った時、『最高の任務』でゆき江おばさんが言った「でも、だからこそなのよ」が重なったかと思った。

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    2025年11月09日
  • 皆のあらばしり(新潮文庫)

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    面白かった!関西弁の男は博識だし高級時計持ちだし『本物の読書家』の関西弁おじに見えなくもなかった。乗代氏自身が自分の足や資料を通して小津久足と栃木市を丁寧に描いた作品だなあと感じた。
    作品中、男が琴平神社の石段の窪みを見て自分の足を嵌める姿や、「伝わらんでも人の思いが残る法もあると知らせとるがな。その思いを後世の人間が汲んでやれば当人たちも報われるっちゅうもんやないか(略)。」と言った場面が作者の仕事ぶりを表しているようで、こういうところに感動してしまう自分がいた。
    巻末の成り立ちでは、研究者(参考文献の著者)の方の『皆のあらばしり』の読み方について現実の方が小説においついてきたとあった。もち

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    2025年11月02日
  • 十七八より

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     物語の語り手が少女時代を懐古し、そこで語られるのは語り手が「十七八」の頃の日常の、細かな、極端に細かな出来事。過去の出来事を、細部を極端に懐古していく、秘密めいた語り口が、高橋源一郎氏や多和田葉子氏には評価されたようだ(巻末に、本作が群像新人文学賞を受賞したときの選評が載っている)。実験的であることはわかるけど、登場する人物たちがやたら理屈っぽく、小説というよりは文芸評論という感じ。

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    2025年10月17日
  • 二十四五

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    変わる前も変わった後のことも大体わかったらそれは友達。大人になると新しい友達ができないのは、あまり変化しなくなるから、という文章が印象に残った。弟との会話が心地よかった。

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    2025年09月26日
  • 皆のあらばしり(新潮文庫)

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    ある偽書(それさえも作者の創作)をめぐる小説。先日観た演劇がメタメタメタメタのメタという構造をしていたこともあり、新しさは感じなかったが、小中学校の図書室に置いていたらキャラの魅力で好きになりそうではある。

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    2025年09月22日
  • 二十四五

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    書評で、恵子に興味を持ったら、『十七八より』もぜひ、とあったが、先に手に取ったそれはどうにも読みづらくて中断してしまった。さて、もう一度チャレンジするかどうか。

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    2025年09月14日
  • 本物の読書家

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    難しながらも面白かった。謎の男と大叔父が最後帰ってっこなかったとなったときは普通に「えっ!?」て声が出た。この「えっ」の出方は『旅をする練習』のときにもあった。どんな意味があったんだろ?てきなことを考えるのも楽しい。
    続く「未熟な同感者」では言ってることが難しい部分も多く(引用が多くある)いったりきたりを繰り返すもやっぱり分からないことも。でも今はそのままにしてもよくて、後で読み返したときに少し近づけるかもしれないという期待もありつつ、再読しつづけたい作品だなと思った。読むことと書くことが一緒になることを完全な同感者というなら自分はずっと未熟な同感者だ。そもそも完全な同感者になりえるのか?とい

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    2025年09月12日
  • 皆のあらばしり(新潮文庫)

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     博覧強記な関西弁の胡散臭い男と歴史研究部の賢い高校生が幻の書の存在を追う。二人の会話が卓球のラリーのように小気味良い。高校生が胡散臭い男にファウルフェローをディズニー土産として渡すのが面白い!
    二人の騙し合いも楽しい!

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    2025年08月24日
  • 旅する練習

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    お不動さんがずっと身近に感じました。のうまくさんまんだ 覚えよう。小学生と2人の歩き旅これだけで興味津々リフティングいいね。あとコロナ禍だったか気になる作家さんでしたから、コロナ対策に批判も肯定もないんだなあ、これもまた一考なんかなぁぶっちゃけもっと踏み込んで批判して欲しい。

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    2025年08月16日
  • 旅する練習

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    ネタバレ

    コロナ禍で小学校が休校となった亜美と小説家の叔父が、鹿島アントラーズの本拠地を目指して歩く旅に出る。利根川沿いを進みながら、亜美はボールを蹴り、叔父は風景を描写する。我孫子駅から鹿島神宮まで、交通機関を使えば1,2時間で移動できる距離を歩いて行く。叔父が描写していた風景は観光名所って感じでもなく、わざわざ訪れる人もいなさそうな所だけど、ゆっくり歩いて行くからこそ見られる景色という感じだった。そして予想も付かなかったラスト。良い雰囲気で旅を終えたはずだったのに、突然現実を突きつけられたように思った。コロナ禍ということで、身内や周囲の人間との突然の別れが現実的にあった時期。この小説のラストで同じよ

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    2025年07月10日
  • 旅する練習

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    ネタバレ

    最初は、小説というよりエッセイを読んでいる感覚だったのが、みどりさんが出て来て、一気に現実とかなんかいろんなものが入って来て、ああやっぱり小説だなと思った。それにしてもねー、最後のくだり必要⁈あれのせいで、なんか後味悪い。夢とか希望とかそういうので終わらせたらダメだったのかな?

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    2025年07月03日
  • 二十四五

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    景子にとって大きかった叔母の存在。その叔母を亡くした静かな悲嘆が伝わってきた。
    「十七八」と同じく、どこか曖昧さ感じさせる物語。「十七八」で先に予習しておいたことは良かったけれど、だからといって「二十四五」がしっかり読めたかというと自信がない。
    車内で知り合った夏葵とのラストの会話は好きだった。

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    2025年06月07日
  • 二十四五

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    乗代さんは、文章が上手いっちゃぁ上手いんです。でも、その他が何か足りない。その、足りない何かを埋められないと、芥川賞には届かないのでは?と毎回思うのです

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    2025年05月22日