乗代雄介のレビュー一覧

  • 二十四五

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    やっちまったー!前作があるとも知らず、叔母への想いが消化不良なまま、よくある亡き者を想う物語で終わってしまったぁ。

    これを読む方は「十七八より」から読みましょう。

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    2025年02月13日
  • 二十四五

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     2024年下半期の芥川賞受賞2作品を両方未読なのに、同候補作の本書を手にしました。これまで乗代雄介さん作品を2冊既読だったのと、少し前に敬愛する某書店主さんのレビューで心が動きました。

     本作は、亡き叔母との特別な記憶を強く残す主人公・私(景子、二十四五の作家)が、参列した弟の結婚式で親族等と再会し、思い出話を語る中で叔母の痕跡を辿っていく話です。

     景子は、5年前に死んだ叔母の克明な記憶(大事な存在であり苦い思い出)を忘却の彼方に失いつつあり、苦悩しているようです。今ある自分に、叔母が大きな影響を与えたのは見て取れますが、結婚式で周囲が語る叔母からは、景子にとっての特別な存在の具体像は

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    2025年02月08日
  • 二十四五

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    デビュー作『十七八より』は未読。関連してるのかな。この作品だけを読んでいるとわからないことが多く理解も漠然としている。『十七八より』を読んでみる。

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    『十七八より』を読んだ。何を言っているのかわざとわかりづらく書かれているようで消化不良。雰囲気を味わった。それと比べると『二十四五』はずいぶんわかりやすく洗練されているように思う。あの少女がそう育ったのか…と感慨深い(そんな風に感慨深く思われて少女は嫌がりそうだけど)。

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    2025年02月09日
  • 十七八より

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    難しかった。
    たくさんの言葉が使われていて読み進めるのは面白かったんだけど、何が言いたいかが今の私にはわからなかった。ただ17.8の頃の繊細さとか、反発したくなる感じとか、もやもやした気持ちが重くのしかかりそうな思春期特有のあの感じを思い出してました。本を読むといろんな景色を色付きで思い浮かぶんだけど、この作品はずっと灰色の景色だったのも不思議な感覚でした。家族の前の少女と、祖母の前の少女、学校での少女、どれも別人みたいで、そのチグハグさとかも含めて面白かったです。ただ本当に難しかったからまた一年後とかにもう一度読んでみようと思います。 

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    2025年02月24日
  • 旅する練習

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    実話なのかな
    と思うストーリーだった。

    中盤から待ち受ける結末が哀しいものである事が何度も漂って、ビクビクしながら読み進めた。

    情景の描写が美しい。

    ある意味贅沢な時間を過ごしていると思った。

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    2024年11月17日
  • 最高の任務

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    一方は手紙、一方は日記という、既に書かれてしまったものを題材にしている。文章は情緒的で文学的。散りばめられた含蓄が作品を彩る一方、難解で読みにくい点は否定できない。けれど、デビュー作の「十七八より」に比べれば読者に寄り添っているか。
    作者の書く女性主人公は「十七八より」でもそうだったが、豊かな教養を持ちながらも、素直でなく、斜に構えたものの見方をする。セリフの一つ一つのウィットがそれを引き立てるのだが、そのためには少女と同等以上にウィットの効いた人物を配置しなければならないのだが、見事に成功している。

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    2024年11月10日
  • 旅する練習

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    ネタバレ

    静かに見守る主人公の表情が目に浮かんだ。
    文体が過去形でラストは何となく分かったが。
    もう一度読むと、感想が変わるかもしれない。

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    2024年10月18日
  • 旅する練習

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    中学入学前の姪と小説家の叔父が徒歩で旅する話。天真爛漫でサッカーの練習をしながら進む姪と物知りで小説を紡ぐ叔父、そして途中で出会う内定を得た大学生、穏やかで温かい関係に、ゆるく進む旅に小休憩させてもらった気がする。なんて思ってた矢先の展開に天を仰いだ。

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    2024年10月12日
  • 最高の任務

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    手紙の中であなたのことを思う。客観的に見ている自分を、客観的に見てもらうという手法。同じく、最高の任務でも、同じく日記という手法がとられていて、共に相手、手紙の場合は受取人、日記の場合はそれを見る人、がいる中で書いているという前提がある。なので、物語はどこか第三者的な目を持ちつつ、主観的な語りで進んでいくという特徴を持つ。慣れるまでの間は、一体なんだろうなと思うのだけれど、だんだんと読み進めるうちに、それが読者に宛てた面白い問いかけになっていることに気がつく。この文章が、届くことはおそらくない。そして、私自身に宛てた手紙になっていく。それでも手紙と日記にこだわった語りには、強い思いを感じる。

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    2023年10月01日
  • 鉄道小説

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    鉄道をテーマにした5つの物語。温又柔さんは以前『魯肉飯のさえずり』を読んだので、あの時の台湾の雰囲気をもう一度感じられて良かった。そして、澤村伊智さんの名前を見てお気づきの方、大正解。1つだけホラーテイストです。

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    2023年09月22日
  • 最高の任務

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    別の著書ですが、
    芥川賞候補になっていて著者を知りました。
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    日記の中のあなた。
    過去の中のあなた。
    いまは亡きあなた。
    今は亡きあなたと
    旅に出る方法。
    これは巡礼の物語。
    -------------------------
    装丁の本から星形をくり抜く絵も、
    帯も素敵で手に取りました。

    がしかし………!
    何度となく挫折しかけました。苦笑
    あれ、これ読めないかも、無理かもって。苦笑

    何とか読めた理由は、
    物語の中に登場する舞台が、
    栃木県足利市だったり、
    群馬県のぶんぶくちゃがまだったりするから。

    数年だけ住んでたことがあり、
    知っている

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    2023年09月02日
  • 鉄道小説

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    ネタバレ

    5人の作家による短編集
    鉄道は背景の一コマ的な扱い。滝口氏の「反対方向行き」の目的地の宇都宮と逆方向の電車に乗ってそのままあえて小田原まで行く車内で祖父を回想する時間、空間が、ごとごと揺れるリズムとともに心に残った。
    犬の散歩の話、台湾からの帰化の話、宝塚線中山駅のホラー、青森のトラム、それぞれ作家さんの持ち味が出ていて面白かったです。

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    2023年06月29日
  • 本物の読書家

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    「本物の読書家」と「未熟な同感者」の二篇。どちらも多数の引用を以て構成され非常に読むのがめんどくさい小説。
    前者は1本の道筋を通るのでまだ読みやすい。うさんくさい関西弁を話す男が出てくるが態となのだろうか。
    後者は「十七八より」の続編としてその少女の大学時代を記したもの。大学の講義内容を著す部分が矢鱈多く特異な小説の印象。主眼はどこにあったのか。
    引用される作家は多少読んだこともあるのがあるがそこまで深く読み込んだことはないので何とも言えず。

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    2023年06月16日
  • 鉄道小説

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    【収録作品】「犬馬と鎌ケ谷大仏」 乗代雄介/「ぼくと母の国々」 温又柔/「行かなかった遊園地と非心霊写真」 澤村伊智/「反対方向行き」 滝口悠生/「青森トラム」 能町みね子

    日本初の鉄道が新橋~横浜間に開業した1872/10/14から150年を迎えることを契機に立ち上げた「鉄道開業150年 交通新聞社 鉄道文芸プロジェクト」の一環として制作した短編集とのこと。

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    2023年05月13日
  • 最高の任務

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    書くことについての問題意識というのはわかるのだけれどあまりにもそれが前面に出てくるのできつい、「生き方の問題」はあえてだろうにしても読んでいて恥ずかしくなる文体だし、そういう「あえて」みたいな作者の自意識が全編に染み渡っていてやっぱりきつい

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    2023年03月26日
  • 十七八より

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    ネタバレ

    わざと書き落とされている内容が所々あった。読みにくいと思ったが焼肉屋の場面と病院の場面のやり取りは引き込まれるものがあった。

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    2022年10月29日
  • 十七八より

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    ネタバレ

    十七八って、青春謳歌って言うけれど、実際はもっとおどろおどろしくて、混沌としていたことを思い出させる。

    彼女?少女?姉?みたいな文学少女は、こういう方向なんだろうけれど、方向や志向が違ってもきっとこういうことなんだという雰囲気は感じられた。

    正直、ずっと頭が晴れる感じはなかったが、やめられない文章だった。

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    2022年09月04日
  • 十七八より

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    一言でいえばすごく難しい。
    言葉遊びにずっと付き合わされているようですごく難解。
    しかし、意味など理解するのではなく真っ正面から思春期の女子の揺れに付き合うべきなのかとも思った。(著者は男性だが…)

    揺れ、危うさ、幼さゆえの冒険…
    すべてが十七八というタイトルに込められているようにも思う。

    しかしやはり難解である。

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    2022年09月04日
  • 十七八より

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    なんでしょうねぇ、この表紙の写真
    岡上淑子 「ダンス」1951年

    1950年からわずか6年間のみ美術界に姿を現し、幻の作家とも言われている彼女のコラージュ作品

    最初に叔母の亡くなる時の話がある。
    主人公は女子高生。過激な事をわざと口走ってしまったりし、学校で嫌な事が起こると帰りに寄る、叔母のいる眼科の受付
    叔母は相談に乗るようで、解決してるのかどうか私にはわからない。
    叔母との関係は「口に放り込んで味わいかける瞬間のあめ玉のように気を逸らす役割を担っていた」らしい
    文学に詳しく、相談した時の返事も文学から。
    古文教師の朗読会での教師と生徒の関係、そしてそこにいる男子1名。この男子が、自分は

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    2022年08月28日
  • 本物の読書家

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    乗代雄介『本物の読書家』講談社文庫。

    表題作と『未熟な同感者』を収録した純文学中編小説集。古今東西の文学からの引用の数珠つなぎと知識の洪水。表題作は辛うじてストーリーを辿ることが出来るのだが、『未熟な同感者』はギブアップせざるを得ない。

    『本物の読書家』。古今東西の作家や文学に関する豊富な知識の渦とその中に隠された川端康成からの手紙を巡るミステリーという面白さ。川端康成からの手紙を後生大事に持っていると言われる大叔父上を老人ホームに送り届ける役目を任された主人公。高萩に向かう常磐線の車内で関西弁で話し掛けて来た奇妙な男と遭遇する。読書家を自認する主人公と読書に関する様々な知識をひけらかす関

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    2022年07月22日