結月さくらのレビュー一覧
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匿名
ネタバレ 購入済み前回に引き続き
前回に引き続きトウカさんの戦闘シーンが格好いい!!
でも、その読者からすれば格好良く見える、トウカさんの戦闘に慣れた様子が、トウカさん本人にとっては罪悪感や孤独を感じる要素で、血を浴びた姿が痛々しいです。でもやっぱり格好いい。
結月さくら先生、「痛ましくて悲しい光景の中にも美しさがある絵」や、「どれだけ幸せそうでもどこか寂しそうだったり悲しそうだったり、一抹の暗い気配がある絵」みたいな、綺麗な矛盾を描くのがお上手で、毎回情緒がめちゃくちゃにされています。
そこが好きなんですけど、毎回情緒が無事ではなくなります。
「人型の何か」が「人を害するものの象徴としての一つの形」で、個人を切り離すための仮面だというのなら
「人が人を殺さなくてもすむ世界」を案内人さんが作ろうとしたのなら
檻(刑務所?)という犯罪者を収容する場所と、ペストマスクというペスト患者を治療するために医者が使っていた仮面が同時に登場するのは、殺意や悪意を持つ者を閉じ込めて管理する秩序の象徴と、病や死を排除する救済・治癒の象徴で、「死」や「殺し」というものを封じ込めるための概念なのでしょうか。
見た目がそうなっているのは、目に見えない何か(死や殺人という概念)に形を与えると同時に、境界を引いて区切るため?
青いランプの先にある世界は、「終端街」から「人が人を殺す要素・概念」を隔離して、閉じ込めておくための場所なのでしょうか。
森と大蛇の青ランプは「宗教」を終端街から切り離して隔離するための場所で、閉鎖空間とリンお姉さんは事故だったかもしれないけれど、それらは実はまだ解明されていない他の意味や意図があって存在していたとか?
上手く言葉に出来ないけれど、空間や登場するモノのデザインに深い意味が持たされているように感じて、漫画を読みながら取り留めもなく考えてしまいます。
今回の青ランプが、トウカさんの思考を参考にすると「海というレイヤーを通して自分が――してしまった相手が見える場所」というものなら、ナガツキくんがそう思って見える相手というのが、とても、続きが気になります。
ナガツキくんがすでにある種の絶望と失望、諦観があって、その原因や由縁に踏み込む訳ですから、過去が明かされるのは知識欲や好奇心としては嬉しいんですけど、分かっている悲劇を見届けるしかない苦しさがありますね。
一ヶ月が長いです。次回も楽しみにしています。 -
ネタバレ 購入済み
海の画が凄い。
いよいよナガツキくんの過去に切り込む回……とドキドキしていましたが、海の一コマが美しくて、同時にほんのり怖くて、目を奪われました。
結月さくら先生の描かれる海って本当に凄いです。青ランプのエレベーター、その扉の先に広がっている広大な海。モノクロなのに色が見えるようで、でも同時に、曇天と灰色の海が広がっているようにも見えて、引き込まれる1頁でした。
このコマを拡大して家の壁に貼りたいぐらいです。
前回に引き続き、青ランプの法則の謎、「何故そうなるのか」という謎がますます増えるばかり。
そういえば、「彼岸(あの世)」と「此岸(この世)」を分けるのは川だけじゃなくて、海もそういわれる逸話や由縁、神話、伝承があるので……。
ある意味、海が生死を分かつ存在として、最も「虚の水路」に近いのでは?
だとしても、そんな場所でナガツキくんが出会うのが4話の彼女、というのも意味ありげです。
多分「彼女」だよな……と思っていたら他のレビューの方も4話を挙げていて安心しました。
ナガツキくんと横たわっていた、あの?と震えていますが、こんな穏やかに微笑む日々があったのなら、今に繋がるに至る物語とは一体……とまた謎が増えるんですよね。そこが面白いんですけど。
我が恋はまさかもかなし草枕多胡の入野の奥もかなしも、という『万葉集』巻14に登場する歌。
子らに恋ひ朝戸を開き吾が居れば常世の浜の浪の音聞こゆ、という『丹後国風土記』(逸分)に登場する歌。
10話・11話で何気なくトウカさんが口にしていた「浦島太郎」というワードがこんな形で回収されることあるんですね。
青ランプのお部屋って本当に何なんですか……!?
どこまで伏線なんですか……!!とドキドキしています。
そしてこんな時ですけど、戦闘モードのトウカさんのビジュが本当に良い。格好いい。どんな危機でも安心感があります。
一方で、足元が海に浸かるのも気にせず膝をつくナガツキくん、まるで宗教画のような構図で美しい。推しのピンチなのに、不思議と心惹かれる絵の強さがあるんですよね。作者さん本当に絵が上手い。「怖い」と「好き」が同居する感情でいます。
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匿名
ネタバレ 購入済みそもそも一般的なイメージとして「死後の世界」というものは「平和なところ」を思い浮かべる人が多いと思う。
終端街も確かにそうだ。
ただそれは、彼の切実な願い故にそうなっているのだと気づいて、とても切なくなりました。
そして、彼がそう願った気持ちが判りすぎて涙が出ました。
トウカさんが前回の場所で気になってたこと、なるほど!
自分が死ねないばかりに、彼女を死なせてしまった罪悪感をずっと抱えているナガツキくんが辛すぎるのですが!?
「死にたくない」は人として当たり前の感情だけど、もし「不死でありたい」が現実に叶えられると、いろいろ弊害あるよなぁ、なんて思いました。 -
匿名
ネタバレ 購入済みそうか。毎朝それをやっているのか。
ということに、初めて気づいて、なんとも言えない気持ちになりました。
そして4話を再読。4話冒頭の回想シーンでナガツキくんがピアスをしていないことを確認して「この日以降の習慣なんだろうなぁ」と思いました。
ここからついに、あの4話の彼女の話。ナガツキくんの過去の話になるのだと思うと、楽しみなような、でも絶対つらい話なんでしょ?という複雑な気持ちです。
トウカさんの「前回の青ランプ」に関する考えも気になります。 -
匿名
購入済み世界観とトウカの過去に踏み込む
少しずつ過去や経緯が判明して、世界観の理解がぐっと進んだ回です。
新キャラも登場して、ますます「終端街」の魅力が増しました。
それでも、トアさんの可愛さは不動です。
(※個人の感想です)
しかし、何かひとつ分かったかと思えば、更に分からないことが増えて、謎が深まります。
視野が広がるとそれだけ見えるものが増えて、知らない事を「知らない」と気付くような……哲学めいた面白さがあります。
優しさとは。
姉妹とは。
「人を救う」とは。
「人を愛する」とは。
探し求める先には何があるのか。
「家族を上手く愛せなかった」「仲良くなりたいのに近付けない」「大切にしているけど、本当に行きたい場所は別にある」
いつか別離が訪れる予感がする人間関係の切なさと、それでも寄り添い合って今を共に生きる時間の暖かさ。
結月さくら先生は人の寂しさを描くのがとても上手い。
何となく読み進めて、感動したり安堵したりする中で、不意に投げ込まれる問いが刺さる時があります。「そういう考えもあるのか」と知見が広がるような感覚があります。
それでいて、物語に差し込まれる不安感や不穏な気配……日常との落差がほんのり恐ろしくて、面白いです。
続きが気になります。 -
匿名
購入済みナガツキくん大活躍の2巻です
合本版2巻の描き下ろしは、ナガツキくん推しには必見の描き下ろしです。
結月さくら先生がとんでもないものを描いてくださった。
ありがとうございます。
切なさあり、ほのぼのあり、バトルあり、ほんのりミステリーあり。
そして、淡い恋心もあり。
1巻では匂わせる程度でしたが、2巻からトアさんがトウカさんに向ける好意が語られます。優しくて、穏やかで、優しさと祈りに満ちた純粋な想い。読者としては微笑ましく見守りたいものです。
読んでいて浄化されそうです。
一方、容赦のないホラー展開もあって、ハラハラドキドキも楽しめます。
都市伝説「バックルーム」が大好きな人は特に、にやっとできるシーンがあるでしょう。
ちなみに。
こちらの合本版には収録されていませんが……
単話版だと、5話には「キャラクター設定画&イメージカット」
8話には「描き下ろしおまけマンガ」が付属しています。
なので、単話版と合本版の両方を買うとハッピーになれます。
私は買いました。 -
匿名
購入済みお値段的な意味では合本版がお得
「死後の世界」
「神話の再解釈、独自解釈」
「大正や昭和、あるいは香港や台湾に似た空気も感じる、和と中華とファンタジーの入り混じった世界観」
「街に現れる化け物を唯一対処できる、たった一人の特異な男」
「身長2m近い不死身の男」
「彼らを取り巻く、優しくて善性に満ちた街の人々」
「何故、世界はこうなったのか。何故、今ここに彼がいるのか。答えを求めて奔走する話」
こういう要素にピンと来た方にオススメの漫画です。
切なさあり、ほのぼのあり、バトルあり、ほんのりミステリーあり。
何故か不思議と、己の感性や価値観を揺さぶられる物語です。
許されるなら、私の葬儀でこの漫画を棺にいれてほしい。あの世まで持って行きたい……と願ってしまうような漫画です。
作者さん渾身の背景美術を楽しむのも良いと思います。錆びた建物、どこまでも続く通路、人の気配を感じる廃墟……目を奪われるページがあるかもしれません。
単話版をひとつずつ購入するよりも、合本版の方が若干お得なので、これから一気に読みたい!という方には合本版の方がオススメです。
すでに単話版を購入された方は、描き下ろしがとても良いので……特にトウカさんファンには嬉しい内容なのでオススメです。
振り返りも兼ねて一気読みできるのが嬉しいですし、単行本特有の、作者さんの各話の後書きが面白くて好きです。
出来ることなら紙の本でも欲しい……!! -
匿名
ネタバレ 購入済みトアさんの笑顔が100点満点
トアさんの笑顔が100点満点どころが五億十億無量大数で
大変尊いものを……見せていただきました……ありがとうございます……
正座したトウカさんのコートの長さからトウカさんの脚がめちゃくちゃ長いと分かるところ、地味に面白くて好きポイントです。
デッカイ男がちっちゃくなっているところ、とても可愛くて良いです。
ところで終端街の駄菓子がとても美味しそうなのですが!!
飴雲に星屑水、食べれる鉱石……どれも味が気になります。イトマキグモのグミ食べてみたいです。イトマキグモちゃんの前で食べたらどんな反応をするのか気になります。
昭和の駄菓子屋みたいな佇まいも古風で懐かしくて、うわぁ行ってみたい……!と眺めてたんですが、ふとコマを拡大したら年季の入った木の質感の書き込みに真顔になりました。凄い。棚の中身もすごい。洗剤や缶詰、ボトル菓子らしきものも置いてあって、世界観の構築がすごい。
それはそれとして、トウカさんもトアさんも可愛いですね!!!!!!!
両想いですね!!!!!!!!!!!!!
勢いで動いたトウカさんの情動も、悪いことをしたと気付いて素直に謝れるところも、謝られたらすんなり許してくれるジェンさんも、皆が暖かくて、これには読者もにっこりです。
案内人さんと一緒にいた頃のトウカさんも、ナガツキくんと虚の水路を求めて奔走するトウカさんも、トアさんと笑い合えるトウカさんも、水魚飯店でコウさんの料理食べるトウカさんも、他の誰かとだって、それぞれの関係にそれぞれの良いところがあって、何処がトウカさんにとって一番良い場所かなんて選べないですよ
平和な毎日が続いてほしい、でもトウカさんの求める場所に辿り着いてほしい、それはそれとして別離は寂しい!と色んな感情にさいなまれています。
次回も楽しみにしています……!! -
匿名
ネタバレ 購入済み優しい神様なのか怖い神様なのか
人々をおもう装置の案内人さんも、その案内人さんを記憶したいと、ランプとして寄り添おうとしたトウカさんも、根が善良で優しくて……。
その優しさにますます登場人物が好きになってしまうのですが、その一方で謎は深まっていくんですよね。
終端街が終端街として作られたように、虚の水路も元からそう在ったものではなく、意図して作られたものなのでしょうか。
もしかすると、死後の世界はただ死者が来るだけの何もない暗黒で、それを「死後も健やかに過ごせるように」と願って装置になった誰か(その誰かこそ案内人さんかもしれませんが)がいたから虚の水路が出来たのでしょうか。
だとすれば、人間だった頃のトウカさんをランプに変えた(変わるような行動を教えた、あるいは誘導した)存在は一体何者なのでしょうか……。
水路の摂理や法則を理解していそうな口振りもそうですが、それまで「黒」一色だった背景を「白」に塗り替える存在感の強さにもドキッとしました。
顔が見えない、不敵な笑顔、布(カーテン?)の向こう側にいる……というのも、何処か神々しさのような、おそろしいものを感じさせられたので、こういう演出に感服します。
水路なのに暖かくて、微笑ましくて、穏やかな日々を感じさせる会話から一直線に現実(案内人さんとの急な別れを経たトウカさん)へと引き戻されるのも……演出が上手い……!!
今までトウカさんを超常めいた存在のように感じていましたが、事情を知ると「それはそうなるよなあ……!!」と頷くしかなくて。
トウカさんの感情の吐露を受け止めて、「絶対に」と言ってくれるナガツキくんが居て良かったです。優しい人の隣に優しい人が居てくれることが嬉しいです。
でも、カタヌマ様の指摘から察するに、これからまだまだ何かが起こりそうで、怖いようなワクワクするような……!!
ひとつ何かが判明する程に、ひとつふたつと謎が増えて、まだまだ底の見えない「終端街の昇降機守」という物語は本当に面白いです。